4月からアニメが放送される新サクラ大戦。今回は長い年月をかけて復活した、新しいサクラ大戦のヒロインの1人である「天宮さくら」を解説します。天宮さくらが「狂犬」と呼ばれる理由から本当の性格や秘められた過去まで、プロフィールを余すことなくご紹介します!
目次
天宮さくらは新サクラ大戦のメインヒロイン
かつてとてつもない人気を誇ったものの、最新作の売れ行きが芳しくなく、コンテンツとしての息吹が途切れようとした作品…それが「サクラ大戦」です。しかし、ファンの執念ともいうべき復活を望む声に応え、2019年、満を持して新作の「新サクラ大戦」が発売されました。
天宮さくらは、この新サクラ大戦の看板ヒロインです。かつてのサクラ大戦のメインヒロインであった真宮寺さくらを思わせる風貌、そして真宮寺さくらとの関係性。どれも物語に深く関わってきます。
4月から始まるアニメ・新サクラ大戦も楽しみですが、アニメを見る前に今一度、天宮さくらのプロフィールや過去などを、改めてチェックしていきましょう。
主人公・神山誠十郎との関係は?
サクラ大戦シリーズでは初となる幼馴染ヒロイン
新サクラ大戦の主人公となる、帝国華撃団花組の隊長・神山誠十郎と、天宮さくらは幼馴染の関係にあります。主人公と幼馴染の関係にあるヒロインというのは、長いサクラ大戦の歴史の中でも、驚くべきことにさくらが初めてです。
物語の冒頭、帝都に召喚された神山は、帝劇の前を掃除しているさくらと出会います。神山はさくらに言われるまで気がつかなかったようですが、さくらは神山に気づき「誠兄さん」と呼んでいました。
神山とさくらの再会は10年ぶりで、子供の時以来だと神山は懐かしむ様子を見せます。さくらが神山に自分の事を思い出させるため、箒で剣術の真似事をする姿も、見ていて実に微笑ましい様子です。
天宮さくらの剣術は我流?
「剣術の師匠」は存在するが…
さくらは自身の武器である日本刀「天宮國定」を用いて戦いますが、その剣術は型に嵌った物ではなく、我流ということになっています。しかし、さくらに剣術を教えた人物は存在しているのです。
その人物とは、村雨白秋という女流剣士。鍛冶師であるさくらの父の友人のようで、白秋自身の剣術が我流であるため、白秋に剣を教えられたさくらもまた「自分の剣は我流」、と作中では語っていました。
ちなみに白秋を担当する声優は沢城みゆきで、いかにも剣術家、という凜とした佇まいに中性的なイメージを抱かせる声が非常に合っています。そんな人物がダジャレ好き、というお茶目な点を見せた時には思わず笑ってしまいました。
真宮寺さくらに強い憧れを抱いている
幼かった頃の強烈な思い出
ゲーム・新サクラ大戦の物語は、幼いさくらが降魔に襲われているところを、真宮寺さくらが剣で降魔を一刀両断にして助けるところから始まります。この時から、さくらは真宮寺さくらという人物に対して、非常に強く憧れを抱くようになったのでした。
その後天宮さくらは、「真宮寺さくらの様に強くなりたい」と、白秋から剣術を習うようになります。劇中で着用している自身の服装も、桜をあしらった着物や、胸の部分に桜の花のワンポイントなど、真宮寺さくらを強くイメージしていることがわかりますね。
しかし、頭にリボンまでつけていながら、髪型は真宮寺さくらと同じポニーテールではありません。これは「サクラ大戦帝劇宣伝部通信」という名の公式生放送の中で、プロデューサーを務める片野徹氏が「そこまで至っていないという謙虚さ」だと説明していました。
天宮さくらは絶対に諦めない
母親譲りの前向きな姿勢
さくらは神山との再会時には帝劇にいたことから分かる通り、新サクラ大戦の本編開始前には帝国華撃団に入隊しています。この時の様子が描かれているのが、新サクラ大戦の漫画版。
漫画版で帝劇にやってきたさくらは、降魔大戦の時に華撃団・花組が消滅し、帝国華撃団という組織が大きく衰退していたことにショックを受けたようでした。しかし、さくらは母親から譲り受けた持ち前の不屈の心で帝国華撃団の再建を誓います。
ゲーム版でも、上海華撃団に散々勝負を諦めるように言われていましたが、さくらはこれを拒否し、最後まで絶対に諦めず戦い抜く姿勢を貫こうとします。この姿勢が神山の心に炎を灯し、同時に届けられた神山用の新型機・無限と共に、さくらを助けるシーンは最高に盛り上がりました。
天宮さくらの搭乗機体は?
最初の搭乗機体は旧型機
敵国華撃団、ひいてはさくらに最初に与えられた機体は、「霊子甲冑・三式光武」。この機体は劇中の設定では旧式の機体であり、帝国華撃団が衰退し、華撃団の命綱とも言える霊子甲冑にかける予算すらないということを如実に表しています。
劇中で花組のメンバーは新型の「霊子戦闘機・無限」に乗り換えることになりますが、さくらの機体は調整に時間がかかるということで、さくらは三式光武に乗り続けることとなります。しかし、敵である夜叉が帝劇を襲撃した時の戦闘で、さくらの乗る三式光武は完全に破壊されてしまい、同時に調整中だった無限も破壊されてしまいました。
そこで、さくらに与えられた機体が「霊子戦闘機・試製桜武」。これは、神崎重工が10年前に開発した初の霊子戦闘機です。プロトタイプというだけあって、高い性能を有していながらも霊力の消費が苛烈すぎて、あの真宮寺さくらですらも操ることができなかったという機体でした。
真宮寺さくらを思わせる敵・夜叉を倒すために、神崎すみれは「夢を今こそ超えるとき」と言い、「真宮寺さくらでも乗りこなせなった機体」をさくらに与えたのです。追いかけてきた目標を超える、というさくらの一番の見せ場ですね。
天宮さくらの必殺技は?
サクラ大戦名物「合体攻撃」も完備
戦闘機を操り、敵の降魔と戦うバトルパートにて、さくらが繰り出す必殺技は「天剣・桜吹雪」です。霊子甲冑の武器である大太刀で衝撃波を繰り出し、前方の敵を纏めて切り裂く技となっています。
試製桜武に乗り換えてからは、必殺技が「天剣・千本桜」へと変化。操作キャラクターのなかでもトップクラスの火力を発揮するようになります。「蒼き空を駆ける千の衝撃」なんて前口上も合わさって、さくらの凛々しさが強調された演出となっていますね。
さて、サクラ大戦と言えば隊長と隊員の合体攻撃。サクラ大戦の歴代を紐解いても、非常に混沌とした演出で知られる合体攻撃ですが、さくらと神山の合体攻撃はその名も「運命の出会い……」。遅刻しそうになりながらパンと加えて走るさくらと、転校生の神山が曲がり角でぶつかるという、少女漫画の古典的な演出を見ることができます。
天宮さくらの家族は?
鍛冶師の父親と亡き母親
さくらの現在の家族構成は、父親の鍛冶師である天宮鉄幹だけとなっています。見た目は髭を生やした強面のいかにも頑固親父と言った風貌ですが、穏やかな物腰で、夜叉と相対したショックで落ち込んでいる娘のさくらに「好きなだけ家にいてもいい」と言うなど、優しい性格の人物です。
母親の天宮ひなたは、10年前に死亡しています。その何事にも前向きで、何よりも諦めない性格は、娘であるさくらに強く影響を与え、さくらもまた同様に諦めない前向きな性格となっています。そして実は、このひなたの死は物語の根幹に大きく関わってくる出来事なのでした。
天宮さくらのここがかわいい!
明るくて前向きな幼馴染の正統派ヒロイン
天宮さくらは、ここまで紹介したパーソナリティから理解できるように非常に真面目で、素直な性格をしています。また、母親譲りの心の強さは、神山を始めとした周りの人たちの心にも強く影響を与え、華撃団の強さの芯としても一役買っていると言えるでしょう。
しかし、幼馴染の神山に対しては意外と嫉妬深い面を見せることもあり、サクラ大戦特有の下心のある選択肢を選んだりすると、木刀で殴られたりとお仕置きを受けることもあります。更に、夜叉を相手に敗北し、真宮寺さくらが敵に回ったと信じ込んで、心が折れかけたこともありました。
明るくて前向きな幼馴染という、昨今絶滅危惧種とでもいうべき正統派ヒロイン。それが天宮さくらです。見ていて元気を貰えるヒロイン、というのはまさに天宮さくらのことを言うのでしょう。
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天宮さくらが”狂犬”と呼ばれる理由
ハイライトを消して迫ってくる天宮さくら
明るく元気なところが可愛い天宮さくらですが、インターネットでの評価を見ると「狂犬」というあだ名が一部で付いていたりします。これは、作中で怒った時に命令口調になったり、幼い頃に交わした約束を忘れていた神山に、目のハイライトを消して詰め寄ったりするシーンが強調された結果でしょう。
また、新サクラ大戦はクリスマスにヒロインとデートすることができます。しかしこのイベント、デートを約束しておきながらすっぽかすことも可能…。すっぽかした場合、翌日ヒロインからの恨み言を聞くイベントが発生します。
この時の天宮さくらさくらも、ハイライトを消し、恨み言を言いながら迫ってくるのでかなりの恐怖を覚えますね。
真宮寺さくらは嫉妬するとじんわりと怒るタイプでしたが、天宮さくらは感情を暴発させるタイプのようです。ですが、そんなところもひっくるめて、天宮さくらがかわいいヒロインであることに変わりはありません。
天宮さくらを待ち受ける運命とは?
ゲーム版・新サクラ大戦のネタバレ注意
新サクラ大戦では、物語の終盤、帝国華撃団が天宮さくらを中心に大きな選択を迫られます。その時天宮さくらは、そして隊長の神山はどんな選択をするのでしょうか。ここからは新サクラ大戦のネタバレが多分に含まれますので、この先ゲームをプレイする予定の方はご注意ください。
帝国華撃団が衰退する原因となった降魔大戦において、幻の帝都である「幻都」を作り出し、また封印した神器「帝鍵」。それは、さくらの持つ刀「天宮國定」のことであり、そして天宮國定はさくらの母親であるひなたの命を捧げて作り出された神器でした。
天宮家の女性は、この神器を作るために命を捧げるという宿命を背負っており、ひなたも自分の意思で命を捧げ、天宮國定を鉄幹が打ったのです。終盤で天宮國定を奪われたさくらに対し、政府からさくらを生贄にして、新たな神器を作るように指示が出ます。
しかし、神山は「全員で生きて帰る」という、花組の信条に反するとしてこれを拒否。奪われた神器を奪還し、再度幻都を封印するという選択肢を取るのでした。先代隊長の大神もそうでしたが、絶対に仲間を見捨てない花組らしい選択肢ですね。
天宮さくらのCVを担当する声優は佐倉綾音
天真爛漫な天宮さくらを演じきった佐倉綾音
新サクラ大戦・天宮さくらのCVは佐倉綾音(さくら あやね)さんが務めます。「艦隊これくしょん」の長門のような、凜とした女性を演じることもあれば、「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」の一色いろはのようなあざとさを押し出した演技もできる、幅の広い声優です。
新サクラ大戦でも、神山に褒められて照れる仕草や、デートをすっぽかされた恨みをぶつける低い声色、起こった時の感情など、天宮さくらの感情豊かで天真爛漫な部分を見事に演じています。
天宮さくらのイメージソング「乙女なんですよ」
恋する乙女の心情を歌った曲
天宮さくらのイメージソングである「乙女なんですよ」がYouTubeで公開されています。いつの間にか恋していた自分、そしてこの気持ちを伝えたいという歌詞が、神山に対するさくらの気持ちを表しているいい曲ですね。
天宮さくらの想いが成就するかどうかは、プレイヤーの選択次第となります。しかし、このイメージソングを聴いた後だと、天宮さくらのエンディングを見たい気持ちになってしまいます。
アニメ・新サクラ大戦の天宮さくら
神山に代わって花組の隊長代理を務める
2020年4月から放送となる、ゲーム版のその後の物語となるアニメ・新サクラ大戦では、欧州に赴任した神山に代わり、天宮さくらが隊長代理として帝都の平和を守っているようです。厳しい戦いを潜り抜けて身に着けた、覚悟や強さをアニメでも見ることができるでしょう。
不幸を呼んでしまうという謎の少女「クラーラ」。見習い隊員として帝国華撃団の花組となったクラーラに、「あなたは私たちが守る」と啖呵を切るのは、天宮さくらの自信の現れのように感じられます。新サクラ大戦のアニメの放送が楽しみですね!
まっすぐな心意気で帝都を守る花組隊員・天宮さくら
アニメでの天宮さくらの活躍に期待
新サクラ大戦の正統派ヒロインとして、人気を集めている天宮さくら。真宮寺さくらに憧れ、残酷な宿命にも負けず、まっすぐひたむきな姿勢で夢を追い続けるさくらは、帝都に暮らす人たちだけでなく、降魔と戦う人々の篝火となるでしょう。
アニメ・新サクラ大戦で、隊長代理として帝都の平和を守ることに尽力し、また新たな帝都の危機に対して、どのように立ち向かっていくのでしょうか。さくらの活躍から目が離せませんね。