公安の警察官として黒の組織に侵入していた諸伏景光。物語が進むにつれて、彼を取り巻く謎が少しずつ解明されてきました。この記事では、彼の生存説や過去、そして登場回までたっぷりと言及していきます。
目次
諸伏景光(もろふしひろみつ)とは一体何者?
名探偵コナンの登場キャラクターである諸伏景光。彼はどのような人物なのでしょうか?プロフィールや彼の職業、そして生存説や担当声優さんまで詳しく紹介していきます。
諸伏景光(もろふしひろみつ)のプロフィールをおさらい
・黒の組織潜入時のコードネーム:スコッチ
・得技:ベース
・享年:25歳
誕生日、身長、体重は公式で発表されていません。年齢は、警察学校編で降谷零(ふるやれい)と同じであることが発覚しました。景光が亡くなったのは4年前なので、降谷零が29歳であることを踏まえると享年は25歳だと推測できます。
また、以前、同じく組織に潜入していた赤井秀一(あかいしゅういち)と行動を共にしていた時に、秀一の妹である世良真純(せらますみ)が付いてきてしまったことがあります。秀一に帰るように怒られ、泣きそうになる真純。そんな彼女に景光は持っていたベースの弾き方を教えてあげました。思いやりの溢れる人物であることが分かりますね。
職業は公安警察
警視庁公安部の警察官である彼。一方、親友の零は警察庁の公安に所属しています。
おそらく公安の任務で黒の組織に潜入していた景光は、スコッチというコードネームを与えられていました。組織に所属していても、コードネームを与えられるのは有能な人だけです。彼は、組織からその働きを認められていたことが分かりますね。
また、真純が彼と会った時に
「ソフトケースなのにベースを取り出しても形が崩れなかった。」
と話しています。この話から、ベースはカモフラージュで中にはライフルが入っているのでは?と江戸川コナン(えどがわこなん)は推測していました。それが当たっていたとしたら、彼は狙撃手として行動していたのかもしれませんね。
4年前に死亡
仲間や家族のためを想って、組織の潜入中に自殺をした景光。彼の生存説が流れていましたが、2018年12月18日に発売された『名探偵コナンBLACK PLUS SDB』で、作者の青山剛昌(あおやまごうしょう)先生は、スコッチが生きている可能性はないと否定しています。
生存説の根拠としては、景光のモデルとされているガンダムのキャラクター、ヒイロ・ユイが殺しても死なない人物であることや、切れ者である秀一が自殺を止められなかったはずがないなどがあり、様々な考察がたてられていました。
しかし、単行本90巻の巻末にも景光が4年前に自殺したことが記載されているので、彼の死亡は確定していると考えられます。
声優は緑川光(みどりかわひかる)さん
今日は、緑川光さんのお誕生日です!
おめでとうございます(*´ω`*)うたプリ→鳳 瑛一
阪本ですが?→阪本
コナン→スコッチ
境界のRINNE→りんねの祖父
ディアラバ→アヤト
夏目友人帳→豊月
聖闘士星矢Ω→光牙
Fate/Zero→ランサー
などなど! pic.twitter.com/fojdkPmYq0— yuu☆ (ツイ必) (@yuu_MTC_ms) May 1, 2017
・性別:男性
・生年月日:1968年5月2日
・血液型:B型
・出身地:栃木県大田原市
・所属事務所:青二プロダクション
・出演作品:
『新機動戦記ガンダムW』ヒイロ・ユイ役
『劇場版 黒子のバスケ LAST GAME』ナッシュ・ゴールド・Jr役
『うたの☆プリンスさまっ♪』鳳瑛一(おおとりえいいち)役
他 多数
“グリーンリバーライト”の愛称で親しまれている緑川光さん。ちなみに“緑川光”は本名です。活動期間が非常に長く、様々な出演作品で活躍していることから、彼の影響を受けて声優を目指した人も少なくありません。
生きがいはゲームだと公表している彼。「ゲームが無いと死ぬ。」とまで話しているほど重度のゲーマーです。
兄は諸伏高明(もろふしたかあき)
長野県の警部である諸伏高明。切れ者だと噂の彼は、なんと景光の兄でした。
こちらでは、判明したきっかけや景光の親友である零との関係、さらには両親のことまで紐解いていきますよ。
判明したきっかけは伊達航(だてわたる)
警察学校時代に景光と同期だった伊達航。彼は東京都警視庁で刑事として活躍していましたが、交通事故で亡くなってしまいました。
単行本96巻では、彼のロッカーからメモが貼られた1通の封筒が出てきます。メモには、“諸伏高明警部に送ってほしい”と滲んだ文字で書かれているのです。送り主には“0”と記載されていたことから、降谷が伊達に向けて送ったものであることが分かりますね。
封筒の中には弾丸で撃ち抜かれたスマートフォンが。裏面に景光を表す“H”の文字を見つけた高明は
「人生、死あり…。修短は命あり…。」
と呟きながら弟の景光が亡くなっていたことを察するのです。読者も、ここで初めて景光の兄が高明であると分かります。
景光は兄に降谷零(ふるやれい)を紹介していた
景光が兄と離れて東京で暮らしていた時に、知り合ったのが降谷零でした。当時、景光は兄に次のような電話をかけています。
「ボク、東京で友達ができたよ!アダ名が“ゼロ”って言うんだ!」
また、高明が大学生の時、景光は親友を紹介するために零を連れて来たことがあります。彼の顔を覚えていた高明は、安室透(あむろとおる)と名乗る人物は“ゼロ”と言うあだ名の降谷零であることや、彼が遺品を送って来たことを悟るのです。
しかし、高明が彼と直接会った時に初対面の振りをし、“時間は非常に大切だ”と考えているのが腑に落ちません。これは、警視庁捜査一課管理官である黒田兵衞(くろだひょうえ)からの電話が関係していると思われます。
両親はすでに亡くなっている
96巻では高明と幼馴染の上原由衣(うえはらゆい)刑事が次のように話しています。
「ご両親が亡くなったせいで、東京の親戚に引き取られたっていう弟さんがいたんじゃなかった?」
単行本では両親についてほぼ触れられていませんが、警察学校編ではもう少し詳しく記載されています。
警察学校にいた頃、景光は資料室で『長野一家死傷事件』について調べていました。憎悪に満ちたような彼の表情、そしてクローゼットに隠れながら犯行を目撃していたことを暗示させるシーンから、両親はこの事件をきっかけに亡くなったと推測できます。
事件は未解決であると考えられるので、高明と景光はこの事件を調べるために警察になろうとしたのかもしれません。
降谷零、赤井秀一(あかいしゅういち)との関係は?
大きな確執を持つ零と秀一。その原因は、景光の自殺が大きく関係していました。こちらでは彼が自殺に至ってしまった経緯や、このことに関する彼らの想いを詳しく解説していきます。
3人とも黒の組織に潜入していた
零とは幼馴染であり、同じ公安に所属していた景光。そのため、お互いが潜入していることは知っていましたが、赤井秀一がFBI捜査官として黒の組織に潜入していたことは知りませんでした。ちなみにコードネームは零がバーボン、秀一はライです。
過去、景光が世良真純にベースを教えていた時、後から合流した男性がいましたが、その男性が零です。このことから、彼らは3人で任務を行っていたことが分かりますね。任務中に妹の真純がついて来たので、危ない目に合わせるわけにはいかないと、秀一も強く叱ったのでしょう。
真純は当時のことを覚えているので、兄達に後から合流した男性は零ではないかと疑っているようです。
景光が自殺!その訳は?
【安室さんに何っ!?と思わされたシーンランキング】
第1位!『裏切りの真実』スコッチの死…
赤井さんは自分が撃ったと発言するも安室さんはそれを嘘だと見抜く。その上で勘違いから赤井さんに敵意を抱くも『あれほどの男なら…』って赤井さんを認めてる想いが伝わってくる1シーンやった! pic.twitter.com/wIg7vA8hfb
— マツケン (@matsuken_conan) March 15, 2018
組織に公安のスパイとして潜入していることがバレた景光。自殺を決意する連絡を零に入れ、ビルの屋上まで逃げますが、秀一に追いつかれてしまうのです。彼を組織の一員だと思っている景光は拳銃を奪い、自殺を図ろうとしますが、秀一はFBIからの潜入捜査員であり、逃すことができると話し、一時は思い留まります。
しかし、その時下から誰かが階段を登ってくる足音が。足音の正体は景光の身を案じて来た零だったのですが、彼を組織の誰かだと勘違いした景光は、自分の仲間や家族を守るため胸ポケットに入れた携帯目がけて拳銃を打ち自殺しました。
零は秀一が拳銃を渡して自殺を促したと思っているので、彼のことをとても憎んでいるのです。
秀一は今でも罪悪感を感じている
秀一が責任を感じているのは、彼だけが景光の自殺を止められる立場にあったからです。一時は彼の拳銃を奪い、自分の胸に当てた景光。しかし、秀一がリボルバーのシリンダーを掴んだことによって、引き金を引けなくなりました。
そのまま景光に、自分も潜入捜査官だから逃すことができると伝え、彼も了承したことから張り詰めていた糸が切れてしまったのでしょう。突然鳴り響いた下から登ってくる足音に、思わず拳銃を持つ手が緩み、結果景光の自殺を許してしまったのです。
後に彼は降谷に向かって「あの時のことは今でも悪かったと思っている。」と話していますが、真相を伝えたかは定かではありません。
警察学校の同期組を紹介
景光が警察官になる前に通っていた警察学校。そこには、仲の良い4人の同期がいました。こちらでは、同い年でもある彼らを紹介していきます。
降谷零
景光の親友であり、警察庁の公安に所属している警察官である彼。黒の組織にバーボンとして潜入捜査をしており、普段は私立探偵の安室透として生活するというスリーフェイスの顔を持つ人物です。
組織の一員であるベルモットには、“組織随一の洞察力”を持つと称されるほどの頭脳を持っています。組織に殺されたとされる秀一の死に疑問を持ち、独自で彼の生存を突き止めた彼でしたが、コナンによって誤魔化されてしまいます。
しかし、疑問を拭えない彼は工藤邸へ忍び込み、コナンの両親である工藤有希子(くどうゆきこ)と工藤優作(くどうゆうさく)、そして赤井秀一に出迎えられるのです。彼らがここでどんな話をしたのかは明かされていません。
伊達航
警視庁の刑事部捜査一課の刑事だった彼。高木渉(たかぎわたる)刑事の教育係を務めており、同じ名前から自分たちを“ワタルブラザーズ”と呼んでいました。交通課の宮本由美(みやもとゆみ)警部補からは“殺しても死なない”と言われるほどの強靱な人物です。
結婚間近だったナタリーという恋人がいましたが、婚約指輪を渡す前に居眠り運転をした車にはねられて死亡しました。彼が死亡したことを知った彼女もまた、彼を追って自殺しています。
警察学校時代には、警察官を辞職した父親のことを引きずっていた彼。しかし、ある事件をきっかけに吹っ切ることができました。航がいつも爪楊枝をくわえていたのは父親の影響です。
松田陣平(まつだじんぺい)
元々爆発物処理班に所属していた彼。親友の萩原研二(はぎわらけんじ)を爆弾事件で亡くしたことから、仇を打つために特殊犯係を希望しましたが、暴走すると判断され、強行犯係に移動を命じられました。
教育係を担当していた佐藤美和子(さとうみわこ)警部補曰く、ヤクザみたいな人物。しかし、研二に届かないメールを送り続けたりなど情に熱い一面もあります。
陣平は、研二を死に追いやった犯人が起こした事件の際、人々を守るために殉職しました。爆発が起きる前に美和子へ
「あんたのこと、割と好きだったぜ。」
とメールを送っています。彼女も陣平に惹かれていたことから、この事件は3年後に犯人が逮捕されるまで彼女のトラウマになります。
萩原研二(はぎわらけんじ)
陣平と同様、警視庁の爆発物処理班に所属していた彼。ある爆弾事件の際、犯人の勘違いにより爆発に巻き込まれて亡くなりました。10億円と引き換えに爆弾を止める取引をしていたにも関わらず、陣平との通話中に犠牲になってしまった研二。彼の仇を討つために陣平は犯人を探していました。
単行本ではほぼ登場していない彼は、警察学校編で過去の姿が描かれています。親友の陣平とは幼少期からの付き合いでした。
コミュニケーション能力や優れた洞察力を持つ彼は、同期5人の中で一番モテていたそうです。警察学校時代に起きた事件もその洞察力で犯人を制圧していたことから、大変優秀な人物であると言えるでしょう。
諸伏景光の登場回は?
こちらでは景光の登場回をお伝えします。ちなみに、紹介している『怪盗キッドと妖精の唇』と『長野雪山事件』は、まだアニメ化されていません(2020年5月28日現在)。気になる方は単行本の96巻、97巻をチェックしてみて下さい。
793話 緋色の真相
TVアニメ『名探偵コナン』第783話「緋色の真相」は、本日18:00から読売テレビ・日本テレビ系で放送! 衝撃の生還を果たした赤井秀一!! 緋色のベールに包まれた真相が、今解き明かされる! pic.twitter.com/MNHbtk8GDc
— 江戸川コナン (@conan_file) June 27, 2015
単行本では897~898話に相当する話です。秀一は死亡しておらず、沖矢昴(おきやすばる)に姿を変え生存しているのではないかと考える零。それを確かめるべく、昴が生活をしている工藤邸に乗り込みますが、そこにいたのは昴に変装した工藤優作の姿でした。
異変に気付く零に一本の電話が入ります。電話からは聞こえるはずのない、秀一の声が。ここで秀一は「彼のことは今でも悪かったと思っている。」と零に伝えるのです。“彼=景光”とは明かされていませんが、後の話からそうであると推測できます。
ちなみに、ベルモットと零の会話から、公安のスパイだったスコッチという男がいたが、名前を聞く前に消されたという事実が判明するのです。
836~837話 仲の悪いガールズバンド
今日は映画鑑賞会✨
アポロシネマ貸し切るんかな?
コナン好きな先生おったらコナン見せてくれるんやろーな😅そーいえば、景光やったみたいですね!!!
かっこいいわ〜😍 pic.twitter.com/8tgXh0UOV6— 👓りんか🎀 浮上率低め (@RIN_DCpen_00) June 11, 2018
単行本では936~938話に相当する話です。真純の友人である鈴木園子(すずきそのこ)と毛利蘭(もうりらん)は、ひょんなことからバンドを組むことに。ギターの上手な零に楽器を教えてもらおうと彼らはスタジオに向かいますが、そこで事件が起こるのです。
ここでは真純が以前、景光、零、秀一の3人に会ったこと、そして景光にベースを教わったことが明らかになります。また、秀一が彼女の兄であり、FBI捜査官であることも描写されているのです。
一緒にいた景光もFBI捜査官ではないかと尋ねる園子に、ただの友人だと思うと話す真純。それを聞いていた零の
「君(真純)の兄に殺された警視庁公安部の男だ。」
という想いにも注目ですね。
866~867話 裏切りのステージ
TVアニメ『名探偵コナン』「裏切りのステージ(前編)」は7月15日(土) 18時から! 黒ずくめの組織のNo.2「RUM」に繋がるキーワード「ASACA」…17年前にお蔵入りになった人気バンドの新曲と、何か関係が…?ボクと昴さんが蘭姉ちゃんたちとライブのリハーサルに行くと… pic.twitter.com/v7eYjJTB22
— 江戸川コナン (@conan_file) July 14, 2017
単行本では954~957話に相当する話です。ある人気ミュージシャンのリハーサルに黒の組織の手がかりがあるのではと考え、見学に来たコナンと沖矢昴に扮する秀一。そこに、安室透と彼の同僚である榎本梓(えのもとあずさ)に変装したベルモットが現れました。
ここでは、今まで謎に包まれていた秀一と零の確執、そして景光が自殺に至った経緯が明かされます。
自殺をすると連絡をもらった零が景光の元にたどり着いたのは、彼が亡くなった後です。彼の死亡状況から、殺されたのではなく、自殺をしたのだろうと推測する零。しかし、自殺の原因が自分の足音だとは知らないので、秀一が自殺を促したのだろうと考えており、彼を憎んでいます。
怪盗キッドと妖精の唇
単行本で1018~1021話に相当する話です。コナンと蘭は、友人である服部平次(はっとりへいじ)と遠山和葉(とおやまかずは)と共に博物館へ行くことに。しかし、そこに飾られる宝石を盗み出すと、怪盗キッドから予告状が届いたのです。
この回では、景光が高明の弟であることが判明します。きっかけは東京の警視庁で見つかった封筒でしたね。しかし、その封筒に対して高明の幼馴染である大和敢助(やまとかんすけ)警部が
「お前、東京に知り合いいたか?」
と話していることから、幼馴染であるにも関わらず景光についてよく知らないことが分かります。
遺品から高明は、彼が公安に配属され、その任務中に命を落としたのだと推測しました。
長野雪山事件
単行本で1027~1031話に相当する話です。事件の依頼で長野に行くことになった毛利小五郎(もうりこごろう)、コナン、安室透、そして寿司屋で働く脇田兼則(わきたかねのり)。しかし、指定された教会に到着すると驚きの事実が。なんと依頼人は2ヶ月前に自殺していたのです。
教会に集まった依頼人の同級生達。彼らが次々と殺される事件が起きます。事件解決のため、送られてきた現場の動画を見た高明は、映っていた透が景光の親友である零だと気付くのです。
翌日、現場に到着した高明は透の姿を見て次のように話します。
「一刻千金…。一寸の光陰軽んずべからず…。」
果たして彼はなぜこの言葉を呟いたのか。真相は分かっていません。
謎に包まれた諸伏景光が気になり過ぎる
そもそもなぜ、景光が公安のスパイだと組織にバレたのか。長野一家刺傷事件で一体何が起こったのか。高明はなぜ、会ったことのある降谷零と初対面のふりをしているのか。
諸伏景光を巡る謎は深まるばかりです。今後どのように解明されていくのか、これからも名探偵コナンから目が離せませんね。