2002年より週刊少年ジャンプで連載された「アイシールド21」は、アニメ化もされ人気を博したアメフト漫画です。本記事では、魅力的なキャラクターの中から、主人公の師匠でありライバルでもある甲斐谷陸をチェックします。
目次
「アイシールド21」甲斐谷陸はどんな選手?
甲斐谷陸(かいたにりく)は、小柄ではありますがテクニカルなランが持ち味で、「アイシールド21」の主人公・小早川瀬那(こばやかわせな)と似たタイプの選手です。しかし、何かと逃げ腰で消極的な瀬那とは異なり、プライドが高く負けず嫌いなところも。
作中で登場するのは中盤以降ですが、瀬那のアメフトプレイヤーとしての成長を後押しする重要な人物で、人気も高いキャラクターです。
甲斐谷陸の身長・体重・誕生日など詳細データ
甲斐谷陸は、西部ワイルドガンマンズに所属する選手です。ポジションは瀬那と同じくランニングバック・セーフティーで、西部の次世代ルーキーエースと称されています。
4月20日生まれの牡羊座で、血液型はA型。身長159cm、体重51kg、ベンチプレス60kg、40ヤード走は4.5秒。
ちなみに陸は二輪の免許を持っており、対白秋ダイナソーズの試合記録を託すために、バイクで瀬那の元を訪れています。
甲斐谷陸は走り方の基本を瀬那に教えた人物
アイシールドだと陸君とかるら好きそう pic.twitter.com/Mh8smTevea
— シロ助 (@Shirosuke15) June 29, 2014
甲斐谷陸と小早川瀬那は、小学生のころ2週間だけ同じクラスだったことがあります。クラスメイトにパシらされていた瀬那を見かねた陸は、ケンカの必勝法としてランの基本を伝授。陸から走り方の特訓を受け、瀬那は爆発力のあるダッシュを身につけたのです。
その後、陸は親の転勤で転校してしまいますが、6年後アメフトプレイヤーとして再会し、フィールドで対峙することになります。
また、陸は王城ホワイトナイツのラインバッカー・進清十郎(しんせいじゅうろう)にも走法の極意を問われ、ヒントを与えています。高校最強プレイヤーの進が、ランの能力は陸のほうが高いと認めるほど、陸のランナーとしての知識と技術はトップレベルなのです。
キザだけど男気がかっこいいジェントルマン
甲斐谷陸は男の矜持を大切にする、誇り高き人物。白秋VS太陽戦においても、陸の男気が発揮されます。
峨王力哉(がおうりきや)により番場衛(ばんばまもる)がノックアウトさせられた際、観客席から起こった嘲笑に峨王が激怒。「番場を笑ったのは誰だ」と、観客に危害を加えようとします。犯人は作中で最もウザいキャラと目される室サトシでしたが、代わりに「俺だよ」と名乗り出る陸。真意は峨王と対峙し、力量を測るためだったとは言え、生半可な度胸ではできない行動です。
さらに、若干キザな一面もある陸。カクテルや前菜、メインディッシュといった気取った例え話は、泥門のキザ担当・瀧夏彦(たきなつひこ)の闘争心を煽ったようです。
甲斐谷陸の特技ロデオドライブとは
甲斐谷陸はランを科学的に分析し、様々な走法を会得しているランのスペシャリスト。強敵との戦の中で本能的に技を編み出し、成長していく瀬那とは対照的な選手です。
陸の特技は、ランテクニックの最上級技「ロデオドライブ」。ラグビーの走行テクニックで、ロデオのように上体を大きく揺らして超人的なスピードの緩急をつける、チェンジ・オブ・ペース走行です。
さらに、ロデオドライブを進化させた、円を描く流れるような動きで相手を抜き去る「ローピングロデオドライブ」も登場。ランを極めた陸だからこそ習得できた数々のテクニカルなランで、ライバルチームを最後まで翻弄しました。
甲斐谷陸が所属する西武ワイルドガンマンズはどんなチーム?
西部ワイルドガンマンズは超攻撃特化型チームで、秋季大会の前評価では最高のSクラスと評されるほどの強豪です。
陸のほかも、「早撃ち」と呼ばれるクイックモーションで放たれるパスワークで、ナンバーワンクォーターバックと名高いキッドや、キッドのパスを正確なルート走行で確実にキャッチする鉄馬丈(てつまじょう)といった、トップクラスの実力を誇る選手が所属しています。
「アイシールド21 公式データブック 超選手列伝」内の企画「読者が選ぶベストチーム」において、西部ワイルドガンマンズは第3位にランクイン。さらに「読者が選ぶベストゲーム」では、泥門VS西部戦が第2位という結果になっています。
甲斐谷陸VS瀬那! 師弟の気になるスピード対決
小早川瀬那と師匠でもある甲斐谷陸、ふたりの勝負の行方はかなり気になるところ。40ヤード走のタイムは瀬那のほうが0.1秒速いものの、アメフトで勝負を決めるのは速さだけではありません。
ふたりの直接対決が行われた西部VS泥門戦では、陸が泥門を圧倒するも、終盤で瀬那が覚醒。相手に全速力でぶつかり、自らの体をテコにして相手をねじり抜くというテクニックを実行し、陸を抜き去ることに成功。
試合結果は西部が勝利しますが、ランナー対決で軍配が上がったのは瀬那。小学生時代98勝0敗と負け知らずの陸ですが、100戦目でついに1敗。瀬那が師匠である陸を追い越し、次のステージへ飛躍するきっかけになった名勝負です。
甲斐谷陸の初登場はコミックス何巻?
甲斐谷陸が初めて登場するエピソードは127th down「ルーキーエース」で、コミックスの第15巻に収録されています。
初登場シーンは、西部ワイルドガンマンズの初戦に遅刻した陸が、大慌てで猛ダッシュするという若干情けない展開。その後、傍若無人な行動を取る不良相手に大立ち回りをくり広げる、男前な陸が描かれます。
甲斐谷陸の名言3選
「情(なっさ)けないな、お前!」
「情けないな」は、陸の口癖でもあるセリフです。初登場シーンにおいても、泥門のマネージャー・姉崎まもり(あねざきまもり)にぶつかって転倒させる不良を相手に発せられています。また、小学校時代に瀬那をパシらせていたいじめっ子に対しても、放たれている一言です。
立場の弱い相手に対して、傲慢な態度を取ったり暴力を振るうような卑怯な言動が許せない陸。つい放っておけずに介入してしまう、男気あふれる陸ならではの名言です。
ちなみに大学生生活が描かれる最終話では、「最京倒してみたいって野心に嘘ついてたら情けないぞ」と、自分自身を奮起させるセリフとしても使われています。
「絶対負けません 西部も そして僕も…!!」
西部VS泥門戦の大詰めで発せられたセリフで、泥門にはもちろん瀬那にも勝利するという、陸の決意表明とも言えます。
西部は前半で大きくリードしますが、負けじと猛烈な追い上げを見せる泥門。動揺するチームメイトに対し、そして自分自身にも言い聞かせるかのような一言です。
陸は1年生にしてキッドや鉄馬とともに、西部の精神的支柱となっていることがうかがい知れるワンシーンでもあります。
「お前はもう偽物なんかじゃない 1人のアメリカンフットボール選手だ」
西部VS泥門戦後、ランナー対決で自分を打ち負かした瀬那へ送った陸の名言。正体を隠し、ノートルダム大付属中のヒーロー「アイシールド21」として試合に出場し続ける瀬那。そんな瀬那に対して、陸はいつまでアイシールドの仮面に頼り続けるのかと問いかけます。
陸は瀬那とのランナー対決を経て、アイシールド21の名前を借りずとも、その実力はすでに本物に劣らないことを確信していたのです。
陸の言葉を受け、瀬那は次の盤戸スパイダース戦からアイシールド21ではなく、本名の小早川瀬那として試合に出場することになります。
「アイシールド21」の人気投票で甲斐谷陸のランキングは?
甲斐谷陸がキャラクター人気投票に登場するのは第2回からで、結果は18位と振るいませんでした。
対泥門戦、白秋戦後に実施された第3回人気投票では、試合での陸の活躍もあってか順位が大きくランクアップ。1位の蛭魔妖一、2位の小早川瀬那に続く、第3位と大健闘を見せました。
また、ファンが選ぶベストイレブンを決めるオールスターファン投票でも、ランナー部門で第4位にランクインしています。
甲斐谷陸の「ジャンプチ」での評価は?
【アイシールド21】
西部ワイルドガンマンズのアメフト選手『甲斐谷陸』!
瀬那の「走りの師匠」でもあります!
比類なき走(ラン)で見せる武器『ロデオドライブ』を駆使し、瀬那ことアイシールド21と激しい最速対決をします。
ジャンプチで見せる、彼の走をお楽しみに♪#ジャンプチ #アイシールド21 pic.twitter.com/PRsjgYQLS7— ジャンプチ広報局(ジャンプチ ヒーローズ公式) (@Jumputi_Heroes) January 17, 2019
LINEより配信中の「ジャンプチ ヒーローズ」。週刊少年ジャンプの漫画から様々な人気キャラクターが登場するパズルゲームに、甲斐谷陸が★5キャラとして登場しています。
陸の能力の中では、2色のプチを破壊し、3ターンの間味方の攻撃力を上昇させる友情ワザが非常に強力。友情サポーターとして十分に活躍できるキャラクターで、ジャンプチユーザーからは「当たりキャラ」と評されています。
アニメ版で甲斐谷陸のCVを担当するのは増田裕生さん
アニメ版「アイシールド21」で甲斐谷陸役を演じるのは、増田裕生(ますだゆうき)さん。現在フリーで活動されている俳優・声優で、代表作としては「テニスの王子様」シリーズの仁王雅治役や、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」の三沢大地役などが挙げられます。
現在、定期的にYouTubeで生配信を行っているので、気になる人はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
小早川瀬那とのゴールデンコンビに期待!
主人公・小早川瀬那の師匠であり、最初の超えるべき壁として描かれる甲斐谷陸。卒業後、陸は瀬那と同じ炎馬大学へ進学し、ふたりはチームメイトとしてプレイすることになります。
ちなみに、大学アメフト界の最高峰・最京大にも十分合格圏内だったもかかわらず、炎馬大学を選んだのは、頂点へ挑戦するため。どうやら瀬那の「いつか蛭魔妖一を倒してみたい」という大胆な発言に感化されたようです。
陸と瀬那という最速ランナーふたりによるコンビプレイを想像すると、大学生編への妄想が膨らむこと間違いありませんね。