『コジコジ』は、2018年にこの世を去った、さくらももこさんにより生み出された大人向けメルヘン作品です。
可愛いく個性的なキャラクターたちから発せられる言葉は、ナンセンスでブラックユーモアあふれるだけでなく、大人だからこそ奥深く感じられるものも多いのが特徴です。
子どもの頃に『コジコジ』に触れた世代はもちろん、これから『コジコジ』作品に触れる方も、『ちびまる子ちゃん』とは異なるさくらももこワールドに触れてみませんか?
目次
名言が飛び交う理由がわかる『コジコジ』の作品概要
『コジコジ』はコミックス4巻、新装再編版3巻という少ない巻数にもかかわらず、多くの人の脳裏に残るたくさんの名言が生み出されています。
キャラクターたちはメルヘンチックで個性豊か。
主人公コジコジも愛らしい姿であるにもかかわらず、コジコジをはじめとするキャラクターたちが発するナンセンスなギャグやブラックユーモアは子どもには理解しづらいことから、大人向け作品に仕上がっています。
『コジコジ』の作者はさくらももこさん
独特の『コジコジ』ワールドを生み出したのは、国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』の原作者である、さくらももこさんです。
さくらももこさんは、かつて漫才師か落語家を目指そうとしていたという過去があることから、言葉のユーモアセンスがあったのかもしれません。
また、マンガ『ちびまる子ちゃん』では、『コジコジ』の主人公コジコジが度々登場することからも、両作品が繋がっているのがわかります。
『コジコジ』物語の舞台はメルヘンの国
『コジコジ』の物語は、人間を楽しませる役目を持つ住人が住むメルヘンの国が舞台ですが、特に定まった物語のテーマがありません。
さらに、メルヘン王国で学校に通いながらも毎日のんきに過ごすコジコジですが、何者でどこから来たかもわからないのです。
わかっているのは、コジコジはメルヘン王国の住人にはない不思議な力を持っていて、皆の知らないことを知っているいうことだけ。
ただし、キャラクターたちはクセが強く個性的で、彼らの織り成す会話は読み手である私たちを惹きつけます。
『コジコジ』のアニメや舞台
『コジコジ』は、マンガだけでなくアニメ化や舞台化も実現しています。アニメは1994~1997年の間に放映され、舞台作品は2019年に発表されました。
アニメや舞台になった『コジコジ』でも、コジコジワールドは炸裂しています。
ナンセンスだけど頭に残る『コジコジ』の厳選名言5つを画像とともに振り返る
『コジコジ』の名言はナンセンスなだけでなくブラックユーモアがあるため、一度見聞きしたら忘れられなくなるかもしれません。
今回は、数多く残る『コジコジ』の名言を厳選して5つ紹介します。
過去に『コジコジ』のアニメやマンガを読んだことある方も、これから『コジコジ』作品に触れる方も、名言を通して『コジコジ』独特の世界観を味わってみてはいかがでしょうか。
1)コジコジだよ コジコジは生まれた時からずーっと 将来も コジコジはコジコジだよ
将来何になりたいのかを先生に問われた際にコジコジが答えたのが、上記の言葉です。
コジコジの真理をついた発言に先生も怒るどころか敗北感を味わっただけでなく、他の生徒からは感動をもたらしたこの名言は、『コジコジ』の名言を代表するといっても過言ではありません。
2)盗みや殺しやサギなんかしていないよ 遊んで食べて寝てるだけだよ なんで悪いの?
最初の名言と併せて、こちらの名言も忘れてはいけません。
テストで-5点を取ったコジコジが、先生に叱られた時に発した名言です。
「遊んで食べて寝てちゃダメ」というように先生に叱られたコジコジ。先生に言い返すように上記の言葉を発します。
学校に行くことは無駄ではありませんし、不要ではありません。
先生の叱り方を逆手に取ったナンセンスな言い返しは、「コジコジはコジコジだよ」に並ぶ名言になったといっても良いでしょう。
レールの上でいきることが正しいとは限らないことを、コジコジが私たちに教えてくれた名言だといえます。
3)ジョニー、げんきんだしな
『コジコジ』ファンの中にはこの名言が好きな人も多いのではないでしょうか。
ジョニーはメルヘン王国唯一の人間ですが、記憶を消されたことにより自分が何者かわからずいつも悩んでいます。
そんなジョニーをコジコジは手紙で励ましますが、「元気(げんき)だしな」を「現金(げんきん)出しな」と誤って書いて渡してしまいます。
次郎が誤字に気が付いてしまったことで、ジョニーはコジコジに脅されたと勘違いし、余計に落ち込んでしまうというエピソードです。
いつも落ち込んでいるジョニーを励まそうと、コジコジなりに励ましたつもりだったものの、インパクトが強すぎた誤字だったことに間違いはないでしょう。
その後のコジコジの「いーのいーの励ましも脅しもたいして違わないよ」も、インパクトが大きい名言といえます。
次郎が言わなければジョニーも気づかない、というところも『コジコジ』ワールド炸裂です。
4)コジコジにはムダがない
おかめちゃんがコジコジについて発言した名言です。コジコジと同じクラスに在籍するおかめちゃんは、頭脳明晰でいつもクールなおかめ族の女の子。
そんなおかめちゃんがクラスメイトにクールの秘訣を質問されて「無駄なことはしない」と発言しますが、その後に別のクラスメイトと会話で「コジコジにはムダがない」と話しています。
ここで注目したいのが、おかめちゃんたち以外の他のクラスメイトは「コジコジはムダな行動ばかりしている」と思われていることです。
コジコジのようにマイペースな人が、実はクールなのかもしれません。
5)バカなふりしてムカつく事だけは 的をえて言うなァ
普段はみんなにいじられるコジコジが、クラスメイトの次郎の持つコンプレックスを「半分魚なのに泳げない、半分鳥なのに飛べない半魚鳥」とピンポイントでいじります。いじり発言に対し、次郎が返答がした言葉が上記です。
コジコジは、他人が見てみぬふりしていることもハッキリ指摘します。
とはいえ、コジコジのハッキリとした指摘からコジコジの本質を見抜いた次郎も、事実を言われたことでコジコジを評価したものの、上記のように発言せざるを得なかったのでしょう。
【まとめ】コジコジのシュールな世界を名言とともに堪能しよう!
今回紹介した以外にも、『コジコジ』で誕生した奥深い名言はたくさんあります。特に、『コジコジ』の名言は主人公コジコジが発する言葉が多いことからも、コジコジはメルヘンの国の住人とはまた違った目線で物事を捉えているのがわかるかもしれません。
本記事がきっかけで『コジコジ』をもっと知りたくなった方は、ぜひこの機会にアニメやマンガを手に取ってみてはいかがでしょうか。