日本では放送禁止になった回も…超危険全方位に喧嘩を売るアメリカアニメ・サウスパークって!?

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サウスパーク、というアニメをご存知でしょうか。
アメリカで放送されている、切り絵を用いたモーションアニメで、1997年から続いている長寿シリーズとなります。
今回はそのサウスパークについて、紹介します!

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平等に差別する差別のないアニメ・サウスパーク

サウスパーク、というアニメをご存知でしょうか。

アメリカで放送されている、切り絵を用いたモーションアニメで、1997年から続いている長寿シリーズとなります。

コロラド州の田舎町サウスパークを舞台に、スタン、カイル、カートマン、ケニーの小学生四人組とその周囲を取り巻く人々によるドタバタを描いたギャグアニメですが、あらゆる業界、分野、国々への風刺やパロディ、ブラックジョークで定評のある作品となっています。

主人公達の紹介

サウスパークの主人公はスタン、カイル、カートマン、ケニーの4名です。

この非常に個性の強い4人が主人公ですが、サウスパークには彼ら以上に濃いキャラクターが多く、よく主役の座を食われてしまいます。

スタン・マーシュ

「すべてにおいて平均的アメリカ家庭の子供」という設定で作られたキャラクターで、少し照れ屋で引っ込み思案なとこのある小学4年生、という、日本のアニメに出てきても「平均的」と言える様な平凡な男の子です。

本作の制作者の1人であるトレイ・パーカーがモデルとなっており、スタンの両親の名前はトレイ氏の両親の名前と同じである事でも知られています。

が、徐々にキャラクターが壊れてきて、最近ではサイコパスの様な行動や言動が目立つ様になってきている様です。

カイル・ブロフロフスキー

アメリカにおいてマイノリティでありながらも優秀な事で知られるユダヤ人の少年です。

スタンがトレイ・パーカーをモデルにしている様に、カイルはやはり製作者の1人であるマット・ストーンをモデルにしており、カイルの両親の名前はマット氏の両親と同じ名前となっています。

ユダヤ人らしく家はお金持ちで本人も成績優秀で、本作では常識人・突っ込み役となります。

一方でややキレやすく、時には暴走してしまうことも…。

エリック・カートマン

「すべての人たちの魂の中のゴミ」というとんでもない設定で作られたカートマンは、差別主義者のいじめっ子という日本なら放送することすら危ぶまれる様なキャラクターです。

時にはヒトラーのコスプレをしてサウスパークのユダヤ人(カイルを含む)を絶滅させようとしたり、障害者を装って特権を得ようとしたり、専用のトイレが欲しいからLGBTを偽ったりとやりたい放題です。

時には優しい一面を見せることもありますが…。

ケニー・マコーミック

サウスパークで一番貧乏な家に育ったケニーは、いつもオレンジのパーカーをすっぽり被っていて、何をしゃべっているかわかりません。

しかしよく聞くと、ここには書けない様な下ネタのオンパレードです。

彼の特筆すべき点は「不死」というところです。

ほぼ毎回何らかの理由で死んでしまいますが、次回では何食わぬ顔で生き返っています。

彼が死ぬたびに他のメンバーが「なんてこった!ケニーが死んじゃった!」「この人でなし!」と叫ぶのは本作の有名な天丼ジョークです。

その他のサウスパークの住人達

その他にも同性愛者で幼児性愛癖がある担任のギャリソン先生や人当りはよく優しいものの卑猥な言葉多すぎてピー音でかき消されまくっている黒人のシェフや比較的常識人だけれど筋肉増強剤を愛飲するイエス・キリスト、モンゴルと日本が大嫌いなテンプレート的な中国人のトァンなど、どれをとっても他のアニメでは登場し難い貴重な人材にあふれています。

サウスパークの魅力

サウスパークの最大の魅力はその強烈な風刺です。

風刺の対象はアメリカの大統領や社会問題に始まり、新宗教、民族差別、さらにはアメリカを飛び出して日本のオタク文化、捕鯨問題、第二次大戦の戦争責任、中国共産党の横暴等、世界中のあらゆる物事に対して一切の差別無く、噛みつき、指摘し、笑いものにしてしまいます。

このあらゆる権力への物怖じしない態度と適切な指摘が人気となり、本作は風刺ギャグアニメというジャンルで長い間愛され続けています。

決してただのジョークに終わらず、現実の問題のカリカチュアライズであり、思いっきり笑った後に少し考えさせる、そんな作品と言えます。

全方位に喧嘩を売る姿勢

サウスパークの風刺の対象は多岐にわたります。

アメリカの問題である肥満率の増加や、新宗教であるサイエントロジーへの批判(ちなみにこの時声優の1人がサイエントロジーの信者だった為、声優の座から出ていきました)、最近ではドナルド・トランプ元大統領への痛烈な批判でも知られています。

じゃあ、リベラルなのかと言えば2019年、Bond of Chinaの回では中国共産党を非常に激しく批判し、結果中国で本作は放送禁止になりました。

さらに中国に対して従順であるという理由で、世界中でタブーとなっているディズニーを批判した回もあれば、日本のポケットモンスターをネタにした回もありました。

(悪い意味でも良い意味でも)非常に親日的!

サウスパークでは日本を題材にした回が多く存在しますが、サウスパークらしく、時に親日的に時に茶化して描かれています。

例えば捕鯨問題と原爆問題を題材にしたWhale Whoresでは、アメリカの(牛や豚は平気で食べるのに)日本の捕鯨問題だけに反発する事を批判する一方で、日本が原子爆弾で受けた被害とその心の傷についてアメリカが責任逃れをしていると日本側に立って批判をしています。

特に本作の最後、鯨を殺すのをやめて牛や豚を殺す様になった日本人を見て、スタンの父が言った

「よかったな、息子よ。これで日本人もまともになった。俺たちと同じだな」

は、鯨に対してとそれ以外の家畜に対して全く違った態度をとるアメリカ人のダブルスタンダードに対する痛烈な批判と言えるでしょう。

一方でプレイステーション4XBOX360の対立を描いた回では「ソニーの社長(下手な英語を使う日本人として描写されています)」が登場しますが、マイクロソフト社長のビル・ゲイツと素手によるタイマンの結果、撲殺されてしまったりしています。

いずれも登場する日本人は片言の英語と、時に流暢に日本語で話すというある意味他の国の登場人物よりも「写実的に」描かれています。

これは本作の作者であるトレイ・パーカー氏が大学で日本語を専攻しており、日本滞在経験もある事が理由な様です。

日本では放送禁止になった回も…

とは言え、さすがはサウスパークというべきか、日本では放送できなかった回もあります。

前述のポケットモンスターをネタにした回は、日本がポケモンを通じてアメリカの子供たちを洗脳して再び戦争を起こす…という話でしたが、とある理由でこの回は日本では放送されず終い、となってしまっています。

これはやんごとなきお方をモデルにしたキャラクターが問題だった様です。

非常に面白かっただけに残念ですが…。

日本語でも鑑賞できます!

そんな非常に危険なアニメ・サウスパークですが、その人気と長い歴史から、日本にも上陸しています。

最初期のものはWOWOWで放送されていました。

原作で登場人物が非常に早口で喋っていたのに合わせる為に日本語版もキャラクターが早口で喋っているのが特徴的です。

後に日本での放映権を取得した会社が倒産してしまった事で、サウスパークの公的な翻訳は無くなり、ニコニコ動画等で(違法の)私家字幕に頼るしかない状態でした。

しかし2019年からNetflixにて字幕版・吹き替え版が配信され、実に15年ぶりに公的な日本語版サウスパークが楽しめる様になりました。

過激だけれどアメリカの時事ネタたっぷりのサウスパーク。

国際問題や社会問題の勉強がてら、一度見てみるのもよいかもしれません。

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