進撃の巨人のある意味主人公達!?多種多様の巨人を語る!

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先日大団円を迎えた名作ダークファンタジー『進撃の巨人』における裏の主役ともいえる巨人たち。ただのモンスターではない彼らについて紹介します。

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2009年、別冊少年マガジンに連載されるや否や大人気となった諫山創先生の名作『進撃の巨人』。
2021年4月9日をもって12年に及ぶ長期連載に終止符を打った本作ですが、謎が謎を呼ぶ世界設定、残酷ながらも目を引いてしまう陰惨な食人描写、そして主人公エレン・イェーガーを始めとした魅力的な登場人物の数々と、その魅力を語りだすときりがありません。

今回はその中でも敵であり、味方であり、そしてある意味『主人公』ともいえる巨人にフォーカスしてみましょう。

『巨人』とは!?

作品初期、人類の仇敵として登場した巨人は、非常に不気味かつ圧倒的な存在として描写されていました。
コミュニケーションを一切拒絶した無表情さと人間を圧倒するパワー、そして不死身の生命力と、人間を文字通り手づかみで食べてしまうという行動原理…少年誌でありながら人間をむさぼり食っていく描写はすさまじいインパクトを読者に叩きつけてくれました。

作品の途中から多種多様の巨人が登場していくことになりましたが、その1つ1つを観ていきましょう。

無垢の巨人(むくのきょじん)

本作における巨人と言えばこの『無垢の巨人』をさしていました。
ほとんどが男性型で、下手な子供が作った様な造形の人間の形をしており、無表情か薄ら笑い等の表情を浮かべています。身長は低いもので3m程度で、大きなもので15m程度となります。
その体格に見合った怪力を誇り、肉弾戦で人間に後れを取る事はまずありません。
その怪力よりも厄介なことに全ての巨人が異常な再生能力を持っており、頭をつぶしても1、2分もすれば再生して再び襲い掛かってきます。

また、彼らが人間を食べるのは栄養補給の為ではない事が判明しており、事実彼らは人間を捕食できない状態でも生き残り続けていますし、捕食した人間を後から吐き出している事からもわかります。

彼らを殺す方法には後頭部の下、うなじ辺りの縦1m、横10㎝程度の部分を斬り飛ばすしかありません。
当初、主人公達は彼らを人間の天敵の『別種』と認識していましたが、後に巨人の髄液を注射された同胞(ユミルの民)である事が判明しました。
また、彼らは後述する九つの巨人を食べる事で記憶と人間としての姿を取り戻せることがわかり、無意味に人間を食べているわけではなく、九つの巨人の継承者を探している事が判明しました。

余談ですが、この『無垢の巨人』のモデルについて、諫山先生は2つ挙げられています。
1つはかつて週刊少年ジャンプで連載されていた『地獄先生ぬ〜べ〜』(じごくせんせいぬーべー)に登場した『人食いモナリザ』。
いわゆる学校の七不思議を扱った回で登場したこのキャラクターは登場回数こそ数回でしたが、そのインパクトはすさまじいもので、諫山先生にとっても幼少期のトラウマの1つとなったのでしょう。
もう1つが、諫山先生がネットカフェでアルバイトをしていた時に頻繁にやってこられた終電を逃したであろう酔っ払いのお客さん達。
泥酔してコミュニケーションが取れず、表情もあやふやで、なるほど、確かに『無垢の巨人』似ている気がしますね。

また、彼らの特徴である『人間を捕食するけれど消化せずに吐き出す』という点についても諫山先生の悪者は食べ物(この場合人間)を雑に扱うという信念が込められています。

九つの巨人

2000年近く前、エルディア人こと『ユミルの民』の始祖であるユミル・フリッツが生命の根源ともいえる光るムカデに接触することで得た『巨人の力』。
それは彼女の娘に三等分して与えられ、後に紆余曲折の末に9つに分割されました。

無垢の巨人と異なり、九つの巨人の能力者はかつての自分の姿と記憶を保持したまま、自分の意思で巨人に変身することが可能な上に、それぞれが特別な能力を有しています。

これらの情報を得る前、調査兵団は彼らを奇行種だと判断していましたが、後に全くの別種であることが判明しました。

始祖の巨人

名前の通り、ユミルの民の巨人化能力の根本となる能力です。
『無垢の巨人』を含めたユミルの民を意のままに操ることができ、この力はユミルの民の記憶にまで及びます。
全ての巨人化能力の中で最も不思議かつ強力な能力と言えるでしょう。

進撃の巨人

タイトルにもなっているこの巨人は、かなり特殊な能力を持ちます。
「いつの時代も自由のために戦った巨人」として、そういった気質の者に継承されてきたと伝えられ、主人公であるエレンには非常に似合う能力だったといえるでしょう。
能力は記憶の共有ですが、これは過去の継承者の記憶を受け継ぐ、という簡単なものではなく、過去から未来まで、この巨人を引き継いだ人間全ての記憶を得るという、ある種の未来予知の様な能力です。
この能力で未来を見たエレンやグリシャの発言から、本作はループものではないかと考察されました。
余談ですが、この『進撃の巨人』の見た目のモデルは元UFCファイターの岡見勇信選手だそうです。

 超大型の巨人

一般的な巨人の体長が大きくても15m程度なのに対して、超大型の巨人はその名の通り、60mにも達します。
この圧倒的な体格とそれに見合った高い破壊力を誇りますが、やはり大きさが大きさだけに燃費が悪く、短期間しか変身を維持できないという問題もあります。
本作は、突如現れた超大型の巨人によって巨人から人々を守っていた壁が破壊されたところから物語が始まったことを考えると、全ての始まりだったといえるでしょう。

この巨人の正体が、兵団の同期・ベルナルドだった事が判明したのは序盤の大きなマイルストーンでした。

鎧の巨人

その名の通り全身が硬質化した非常に頑丈な巨人です。
一部の関節部分を覗いてほぼ全てが非常に硬く、特に唯一の弱点であるうなじまでも硬質化されているという非常に厄介な存在です。
とはいえ、絶対的に無敵ではなく物語の後半では圧倒的な火力で敗退するシーンが見られました。

超大型の巨人同様、この巨人の正体が、兵団の同期であったライナーで、ベルナルドと同じタイミングで正体を明かすこととなりました。

女型の巨人

巨人の中では珍しい女性型の巨人です。
硬質化や無垢の巨人を呼び寄せる等、他の巨人の能力を限定的に使うことができるのが能力なのかもしれません。
また、能力者であるアニ同様に身体能力が高いのも特徴でしょう。

獣の巨人

長い手と毛でおおわれた体を持つ、猿の様な巨人です。
これといった能力を持たないという事でしたが、能力者であったトムの発想でその長い手と腕力を活かした石を投げる事による射撃能力が見いだされ、強力な巨人となりました。

車力の巨人

馬の様な長い顔と四足歩行という非常に特徴的な巨人です。
移動力と巨人化能力の継続力が高く、数カ月間巨人の姿を維持できるのが大きな特徴と言えます。
逆にそれ以外の能力は持っておらず、作中では重火器を背負って戦っていました。

顎の巨人

巨人の中では小柄なものの、スピーディーな移動能力と硬い顎と爪を持つのが特徴です。
パワーこそあまりないものの、その顎と爪の丈夫さはとんでもないものです。
作中最も様々な人に継承された巨人でもあります。

戦槌の巨人

巨人の能力の中でも硬質化に特化した巨人で、自身以外の場所から硬質化能力を発生させて武器を作り出したりすることが可能です。
また、この能力の応用でうなじではなく、自身から「生えてくる様に」巨人体を出現させるなど、非常に戦略性が高い巨人と言えるでしょう。

そして…もう1種の『巨人』?

本作で主人公以上に人気のあるキャラクター…リヴァイとミカサ。

2人はともに『アッカーマン』という苗字が与えられています。

彼らはそのキャラクター設定はもちろん、圧倒的な戦闘力も魅力の1つですが、これらもまた、巨人科学の産物だといわれており、いうなれば人間サイズの巨人?とも言うべき存在とされています。

終わりに

いかがでしたでしょうか。

本作の最も大きな特色であり、そして魅力の1つでもある巨人。

最初はただの敵役として、後に本作の根幹を成す存在として扱われてきた彼らですが、その起源はファンタジックな要素のほとんどない本作唯一の超常現象と言えます。

まだまだ考察の余地があり、広がりを見せる世界観ですが、残念ながら本編は終了してしまいました。

これからサイドストーリーや外伝等で新たな真実が語られたら…なんて期待してしまいますね。

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