ジブリ作品:【ハウルの動く城】キャラクター紹介

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宮崎駿監督の長編アニメーション映画作品『ハウルの動く城』。荒地の魔女に呪いかけられて老婆の姿になってしまったソフィー・ハッターが、魔法使いハウルをはじめとした動く城の住人たちと奇妙な共同生活を送り、戦火の中で恋を育んでいく様が描かれます。そんな本作に登場する登場人物について、声優情報も交えてご紹介していきます!

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目次

『ハウルの動く城』とは?

『ハウルの動く城』は、2004年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画作品。監督・脚本を担当するのは、『風の谷のナウシカ』や『千と千尋の神隠し』などで知られる宮崎駿さん。当初は、『時をかける少女』や『サマー・ウォーズ』などで知られる細田守(ほそだ・まもる)監督を外部から招いて企画が進められていましたが、途中で頓挫し、宮崎駿さんの手に委ねられることになりました。

原作は、イギリスのファンタジー作家であるダイアナ・ウィン・ジョーンズによる小説『魔法使いハウルと火の悪魔』。呪いを受けて老婆になってしまった少女・ソフィーと魔法使いの青年・ハウルによる奇妙な共同生活が、映画では宮崎駿監督によって「戦火の恋」を中軸に脚色されることになりました。原作者のジョーンズさんは「ハウルの性格は変えないように」とだけ注文をつけ、完成した映画を視聴した際に「とても素晴らしかった」と絶賛しました。

主題歌は、本作でソフィー役を務める倍賞千恵子(ばいしょう・ちえこ)さんによる「世界の約束」。作詞を詩人の谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)さん、作曲を『千と千尋の神隠し』の主題歌「いつも何度でも」とテーマソング「いのちの名前」を担当した木村弓(きむら・ゆみ)さん、編曲を宮崎駿監督の映画の音楽担当でお馴染みの久石譲(ひさいし・じょう)さんが担当しています。

興行収入は196億円を記録。2004年と2005年における興行成績第1位を記録し、『千と千尋の神隠し』に次いでスタジオジブリ史上第2位の記録を樹立しました。ニューヨーク映画批評家協会最優秀アニメーション賞を受賞し、第78回アカデミー賞にノミネートされるなど、海外でも高い評価をされている作品です。

物語のあらすじ

本作の主人公は、街の小さな帽子屋で働いている少女のソフィー・ハッター。兵隊にからまれていたところを魔法使いの青年ハウルに助けられたその夜、街はずれの荒野に暮らしている荒地の魔女に呪いをかけられてしまった彼女は、老婆の姿に変貌してしまいます。この姿では帽子屋にいられず、呪いを解くためのヒントを探すために街を出て放浪を始めたソフィーの前に、ハウルの巨大な動く城が姿を現します。

そこで住み込みの掃除婦として働くことを決めたソフィーは、ハウル、彼の弟子のマルクル、案山子のカブ、そして火の悪魔のカルシファーと奇妙な共同生活を送ることになります。ソフィーは城での生活に驚かされながらも心を開いていきますが、戦火は着実に彼らへと忍び寄ってきていたのでした。

ここからは、そんな本作に登場するキャラクターについて、声優情報も交えてご紹介していきます!

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その1:主人公 ソフィー・ハッター

ソフィー・ハッターは、本作の主人公。年齢は18歳。3姉妹の長女で、義母ハニーの経営する父親の残した帽子屋「ハッター帽子屋」でお針子として働いています。街で軍人に声をかけられたり、ハウルから「ソフィーは綺麗だよ!」と言われるなど、けして容姿に優れていないわけではありませんが、自分の地味な容姿にコンプレックスを抱いています。原作の方では、西洋のおとぎ話の伝統である「成功するのは末娘で、長女は運試しをしてもうまくいかない」という迷信に囚われていますが、映画の方ではこの設定に関しては目立って描かれてはいません。

映画序盤で、荒地の魔女から受けた呪いによって老婆の姿に変貌。その姿になってからは手足はしわくちゃで、歩けば足腰が痛むようにはなりましたが、唯一歯だけは丈夫なままでした。呪いを解くためのヒントを探しに街を離れたところでハウルの動く城に遭遇し、そこで住み込みの掃除婦として働くようになります。やや卑屈で押しの弱い性格でしたが、その城の中でハウルたちと共同生活を送る中でハウルに恋愛感情を抱き、また老婆になったことで自意識から解放されて素直になったことで、積極的で大胆な性格へと変わっていきました。

原作では無自覚ながらも「言霊の魔法」の力を持つ魔女とされていて、映画の方でふれられてはいませんが、その力と荒地の魔女の呪いによって自分自身に対する認識がそのまま姿に反映されるため、寝ていたり恋愛感情を抱いたりすると姿が若い頃に戻ります。最終的に若い頃の姿に戻りましたが、終盤でカルシファーに魔法の対価として自身の三つ編みを与えたことで髪型は三つ編みからセミロングへと変わり、ハウルが「星の光に染まっている」と称した銀髪のままになりました。その後は、ハウルたちとの共同生活をそのまま続けています。

ソフィー・ハッターの声優は倍賞千恵子(ばいしょう・ちえこ)さん

そんなソフィー・ハッターの声を担当するのは、俳優・歌手 の倍賞千恵子さん。1941年6月29日生まれで、東京都出身。1961年に松竹にスカウトされて『斑女』で映画デビューを果たし、1963年に「下町の太陽」をリリースして歌手としてもデビューを果たしました。映画「男はつらいよシリーズ」の主人公・車寅次郎の妹であるさくら役に代表される庶民派女優として親しまれています。声優としては他にも、『ジャングル大帝』のライヤ役、『天気の子』の立花冨美役なども担当しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その2:魔法使いの美青年 ハウル

ハウルは、魔法使いの美青年。「美女の心臓を食べてしまう」と街で噂されている存在で、映画序盤で軍人にからまれていたソフィーを助け、一緒に空中散歩をして彼女を家へと送り届けました。魔法の師であるサリマン曰く、後継者として期待されるほどに素晴らしい才能を持つ魔法使いでしたが、大胆不敵ではあるものの見栄っ張りで弱虫な性格のために、精神的に脆く未熟な点が目立っていました。

自由であれることを求めて、ジェンキンスやペンドラゴンなどの様々な偽名を使い分けるで嫌なことから逃げる生活をしていましたが、荒地の魔女から呪いをかけられたソフィーが城で一緒に暮らすようになって以後、人間的に成長していくようになります。子どもの頃に火の悪魔カルシファーと契約を交わし、心臓を与える代わりに高い魔力を得ると同時に彼を使役し、生死も共にしていますが、悪魔との契約から引き出される力は使い続けると元に戻れなくなってしまうような極めて危険なものであり、サリマンからは魔王になる可能性を指摘されています。

当初は美しい金色の髪をしていましたが、ソフィーによる掃除の手違いでオレンジ色に変わってしまい、最終的に元々の髪色だと思われる黒色に変化しました。金髪でなくなってしまった際はソフィーに文句を言って酷く落ち込んでいましたが、立ち直ってからはそのまま黒髪で生活するようになりました。戦場に赴く際は、人面の黒く巨大なツバメのような魔物の姿に変化。最終的にその姿で精気を失った状態に陥りましたが、ソフィーがハウルの心臓を胸に戻したことで、カルシファーとの契約が解かれ、精気を取り戻すことになりました。エンディングでは、城のバルコニーでソフィーとキスを交わしています。

ハウルの声優は木村拓哉(きむら・たくや)さん

そんなハウルの声を担当するのは、ジャニーズ事務所に所属する俳優・歌手の木村拓哉さん。1972年11月13日生まれで、東京都調布市出身。身長176cmで、血液型はO型。2016年に解散するまで、男性アイドルグループ「SMAP(スマップ)」のメンバーとして活動していました。俳優としてこれまでに、テレビドラマ『HERO』の久利生公平役、映画『武士の一分』の三村新之丞役などを担当。声優としては、『REDLINE』のJP役、『JUDGE EYES:死神の遺言』の八神隆之役なども担当しています。

『ハウルの動く城』のハウル役のキャスティングに関して制作側が悩んでいた際、実は木村拓哉さんの方から出演希望がきたとのこと。プロデューサーの鈴木敏夫(すずき・としお)さんが自分の娘に木村拓哉さんについて尋ねてみたところ、「いい男で、いろんなこと言うけど、真実味がない」との返事がきて、「これはいける!」と思ったそう。実際、監督の宮崎駿さんは木村拓哉さんが声を発すると大喜びで、監督自身による直しはほとんどなかったそうです。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その3:王室から追放された魔女 荒地の魔女

荒地の魔女は、50年前に悪魔と契約を交わしたことから王宮を追放されてしまった魔女。輿に身体を押し込むことでやっと乗り込めるというほどの肥満体型で、裕福な婦人を思わせるような黒い毛皮のドレスに宝石類を身につけています。その体型ゆえに粘着状の黒い人型の使い魔なしには何をするにも一苦労という様子で、実際、使い魔の力を利用できない王宮の階段を上る際には、老婆の姿になったソフィーよりもかなり苦労していました。

若さと美しさに執着して、高い魔力を誇るハウルの心臓を手にいれることを目論んでおり、自分を王室から追放した王室つき魔法使いのサリマンのことを恨んでいます。荒地の魔女と呼ばれて恐れられてはいますが、自分でかけた呪いを解くことができないなど、その実力がどれほどのものなのかは不明。物語中盤で、サリマンの元を訪れた際に全ての魔力を奪われたことで、実年齢の老婆の姿に戻され、肉体・精神共に老いることになりました。

その後の成り行きでハウルの動く城で暮らすことになり、ソフィーたちに「おばあちゃん」と呼ばれて介護を受ける立場になりました。その状態になってもハウルの心臓に執着していることに変わりはなく、また勘の良さやメンタリティーも健在で、ソフィーの義母が残した手荷物に入っていたサリマンの使い魔を見抜いたり、一緒に入っていたタバコを嗜んだりしていました。その一方で、優しさも見せ始め、恋に悩むソフィーにアドバイスをしたり、ラストではソフィーの想いを受けとめてハウルの心臓を託したりなどして、城の住民からも信頼されるようになりました。

荒地の魔女の声優は美輪明宏(みわ・あきひろ)さん

そんな荒地の魔女の声を担当するのは、オフィスミワに所属する歌手の美輪明宏さん。1935年5月15日生まれで、長崎県長崎市出身。小学生時代から声楽を習い、国立音大付属高校を中退して16歳にしてプロ歌手としての活動を開始しました。1957年に、日本語でカバーしたシャンソン「メケ・メケ」で人気を博し、「ヨイトマケの唄」の他にも多数の唄の制作に携わってきました。宮崎駿監督の長編アニメーション映画作品では、他にも声優として『もののけ姫』のモロの君役を担当しています。

ちなみに美輪明宏さんは今回の話がきたときに、どうして自分が魔女なのかと尋ねたところ、どれだけ描いても消してもその魔女の顔が美輪さんの顔になってしまうと答えられたそう。それだけ潜在意識の中で自分のことを深く愛しているのなら、と許した上で、次に呼ぶときには白雪姫でお願いしたいと言ったそうです。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その4:ハウルと契約した火の悪魔 カルシファー

カルシファーは、ハウルと契約した火の悪魔。ハウルがまだ幼かった頃に契約を交わしたことで、ハウルの心臓をもらいましたが、その代わりにハウル自身と動く城に魔力を供給し、常に城のかまどで使役される立場になりました。また、その契約によってハウルと生死を直結した立場にもなっている様子。他人にハウルとの契約内容を見抜かれるまでは、その束縛から解放されることはありません。呪いをかけられて老婆の姿になったソフィーが押しかけてくるまではハウルと彼の弟子のマルクルと動く城で生活しており、まだ出会って間もない彼女にこっそりと契約の謎解きを依頼しました。

契約から解放されて自由になりたいといっても、ハウルのことを嫌っていたわけではなく、むしろその契約の影響でどんどん危険な状態に陥りつつある彼の身を心配していた気持ちもあった様子。おだてられると調子に乗ってしまう性格で、火なので水に弱く、燃やすものがなくなると消えてしまうという弱点があります。普段はタマゴの殻でもベーコンでもなんでも食べられますが、ソフィーの義母であるハニーが置いていったサリマンの「覗き虫」を荒地の魔女に食べさせられたときは、不調に陥っていました。

悪魔ゆえに人体の一部を代償として強大な魔力を生み出すことができ、物語終盤ではソフィーのおさげ髪を食べることで一気にパワーアップしてみせました。ラストで、ソフィーがハウルの胸に心臓を戻したことで契約から解放されて自由になりましたが、ソフィーたちのことが忘れられず、みんなと一緒に生活することになりました。

カルシファーの声優は我修院達也(がしゅういん・たつや)さん

そんなカルシファーの声を担当するのは、俳優・歌手の我修院達也さん。1950年12月10日生まれで、東京都渋谷区出身。身長163cmで、血液型B型。 1957年公開の映画『異母兄弟』の少年時代の中村賀津雄役で俳優デビューし、1968年に演歌歌手としてデビュー。俳優としては、テレビドラマ『ビギナー』の田家六太郎役、テレビドラマ『電車男』の富永役などで有名。声優としては、宮崎駿監督のアニメーション映画『千と千尋の神隠し』の青蛙役を務めるほか、『REDLINE』のリンチマン役、「シャドウハーツシリーズ」のロジャー・ベーコン役なども担当しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その5:ハウルの弟子の少年 マルクル

マルクルは、ハウルの弟子の少年。外見は8〜10歳程度。癖のついた赤みがかった茶髪の少年で、白いシャツに緑色のベストとズボンを身につけています。ハウルの押しかけ弟子のようですが、ソフィーに出会うまで他人に非常に無関心であったハウルからは、城に入り込んでから3日目にしてようやくその存在に気づかれた様子。

年の割にはしっかりしており、よく外出をしているハウルに代わって魔法使いとしての仕事をしています。物語序盤では背伸びをして大人びた振る舞いをしていましたが、ソフィーに出会って心を開いていくうちに、年相応の子どもっぽさを見せるようになりました。なお、食事に関しては好き嫌いが非常に多く、作中で判明した嫌いな食べ物は、魚と芋。ベーコンエッグを美味しそうに頬張っているあたり、肉は好物の様子です。

魔法使いとしては、航海の守りのおまじないの調合をしたり、魔法のマントを使用して姿を変えることが可能。ハウルの代理で魔法使いとしての仕事をする際は、青い魔法のマントとフードを被ってヒゲをたくわえた老人の姿に変身していますが、あくまで変化するのは顔だけなので、幼い声で老人のモノマネをしています。ソフィーがベーコンエッグをつくろうとした際の言動から察するに、カルシファーに言うことを聞かせたりすることはできない模様。原作では「マイケル・フィッシャー」という名前の15歳の少年で、黒髪で背が高く、ソフィーの妹のマーサと恋仲となります。

マルクルの声優は神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)さん

そんなマルクルの声を担当するのは、Co-LaVoに所属する俳優の神木隆之介さん。1993年5月19日生まれで、埼玉県出身。身長168cmで、血液型はB型。1999年に『グッドニュース』の黒沢直也役でドラマデビューを果たし、映画『妖怪大戦争』の稲生タダシ役、映画「るろうに剣心シリーズ」の瀬田宗次郎役などを担当してきました。スタジオジブリの映画作品では、声優として他にも『千と千尋の神隠し』の坊/坊ネズミ役、『借りぐらしのアリエッティの翔役を担当。三鷹の森ジブリ美術館で上映される短編作品『星をかった日』では、少年時代のハウルであるノナ役を担当しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その6:ソフィーに助けられたカカシ カブ

カブは、頭部にカブが用いられたカカシ。映画序盤で、荒野で生け垣に引っかかってしまっていたところを、ソフィーに助けてもらったことがきっかけで彼女についていき、一緒にハウルの動く城の住人になりました。何らかの魔法がかけられた状態にあり、言葉を話すことはできませんが、自分の意思でピョンピョンと飛びながら移動することができ、何かと助けになっています。

その正体は、魔法でカカシに姿を変えられていた隣国の王子。映画終盤でソフィーをかばって壊れてしまった際に、ソフィーからお礼のキスをされたことでそれから解放され、仕立ての良い服をまとった金髪の美青年の姿になりました。ソフィーに対して淡い想いを抱いていましたが、彼女とハウルとの仲を思い、ソフィーの心変わりを待つと言い残して、自国に戻っていきました。作中で戦争が起こった原因は、彼がカブに姿を変えられて失踪したことだったため、これにより戦争は終結に向かうことになります。

カブの声優は大泉洋(おおいずみ・よう)さん

そんなカブの声を担当するのは、CREATIVE OFFICE CUEに所属する俳優・タレントの大泉洋さん。1973年4月3日生まれで、北海道江別市出身。身長178cmで、血液型はB型。深夜番組『水曜どうでしょう』にタレント出演したことで有名で、俳優として映画『探偵はBARにいる』の探偵役、『恋は雨上がりのように』の近藤正己役などを演じてきました。

スタジオジブリの映画作品では、他にも『千と千尋の神隠し』の番台蛙役、『思い出のマーニー』の山下医師役などを担当。ハウルの少年時代が描かれた三鷹の森ジブリ美術館の短編作品『星をかった日』では、謎の行商人メーキンソー役を担当しています。ちなみに、ジブリ社員に大ファンのスタッフがいたという理由から、『ハウルの動く城』には大泉洋さんを含めた演劇ユニット「TEAM NACS」メンバーが全員声優出演しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その7:王室つきの魔法使い サリマン

サリマンは、王室つきの魔法使い。魔法学校の校長にしてハウルの師匠でもあり、彼からは「マダム・サリマン」と呼ばれています。豊かな銀髪をシニヨンにまとめた車椅子の老婦人で、穏やかで理知的な性格ながら、ハウル以上に強大な魔力の持ち主。また、国王に仕える立場ではありますが、総理大臣と参謀長に命令を出すことができるほどの実力者でもあります。

ハウルに対して国に協力するように要請しましたが、それに応じなかったために彼を襲い、その後も狙い続けました。また、悪魔と契約をした荒地の魔女を王宮から追放した張本人でもあり、作中では彼女が王宮にやってきた際に全ての魔力を奪って実年齢の老婆の姿に戻らせています。「ヒン」という名前の老犬を使い魔ならぬ使い犬にしていて、ヒンをハウルたちの元に行かせることで彼らの様子を水晶玉で監視していました。ラストでヒンから送られてきた映像を見て戦争終結を決めたことから察するに、戦争に完全に賛成していたわけではなかった模様です。

王宮にはサリマンに仕えている小姓が4人以上いますが、いずれも同じ金髪の美少年で、少年時代のハウルと同じ顔をしています。これは魔法学校にいた頃のハウルを気に入っていたために、彼そっくりの少年をつくりだして小姓にしているものと思われます。原作に登場する王室つき魔法使いのペン・サリヴァンは、男性で全くの別人。映画のサリマンの人物像は、原作の中では映画では未登場のペンステモン婦人に近くあります。

サリマンの声優は加藤治子(かとう・はるこ)さん

そんなサリマンの声を担当するのは、フリーランスで活動していた俳優の加藤治子さん。1922年11月24日生まれで、東京都港区出身。 2015年に、心不全のために92歳で亡くなりました。1939年に公開された『花つみ日記』で映画デビューし、俳優としてテレビドラマ「浅見光彦シリーズ」の浅見雪江役、映画『おとうと』の高野絹代役などを演じてきました。宮崎駿監督の長編アニメーション映画作品では、他にも声優として『魔女の宅急便』において、主人公のキキにニシンのパイを孫に届けてくれるように依頼した老婦人役を担当しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その8:サリマンの使い魔 ヒン

ヒンは、王室つきの魔法使いであるサリマンの使い魔ならぬ使い犬。両耳の垂れた老犬で、その名前の通り「ヒン」という声で鳴きます。自力で階段を上ることすら難しいほどに老いていますが、耳をパタパタと羽ばたかせることで飛ぶことが可能。遠方からでもサリマンの手元にある水晶玉に、周囲の映像を送ることができます。

作中では、ハウルからの頼みでソフィーが王宮を訪れたときに付き従い、彼女からは魔法で姿を変えたハウルなのではないかと思われていました。その後は、ハウルの様子を探るためにソフィーの帰還に便乗して動く城の中に入りますが、ソフィーたちにすっかり懐くようになってしまい、ラストでハウルとソフィーの2人がハッピーエンドになったことを知らせて、サリマンから「浮気者」と言われてしまいました。

モデルになったのは、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』や『機動警察パトレイバー the Movie』などの監督で知られる押井守(おしい・まもる)さん。宮崎駿さんと押井守さんは旧知の仲で、犬のことに関してケンカをしたこともあるそうです。また、押井守さん自身もこの件には気がついていて、後に「明らかに僕に対する悪意を感じるよね」と笑いながら語っていますが、ハウルを通して男性には妻にも子どもにも見せられないダークサイドがあることを初めて宮崎駿監督が描いたとして、好きなスタジオジブリ作品には今作を挙げています。

ヒンの声優は原田大二郎(はらだ・だいじろう)さん

そんなヒンの声を担当するのは、俳優の原田大二郎さん。1944年4月5日生まれで、山口県出身。身長179cmで、血液型はO型。1970年公開の映画『裸の十九才』の主人公・山田道夫役でデビューを果たし、1975年放送のテレビドラマ『Gメン’75』に登場する関屋一郎警部補役で全国的に名前を知られるようになりました。声優としては、他にも『どんぐりの家』の田崎茂役、『風を見た少年』のタバル役などを担当。『ハウルの動く城』でヒン役を担当した際は、喘息のような苦しい咳をイメージして演じていたそうです。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その9:ソフィーたちの国を治める人物 国王

国王は、ソフィーたちの国を統治する人物。豊かなヒゲをたくわえた茶髪の男性で、軍服を身につけていますが、軍籍の有無に関しては不明。隣国との戦争には積極的な姿勢を示しています。ソフィーがサリマンに会いに王宮を訪れた際、ハウルは国王になりすましてそこを訪れており、後でやってきた本物の国王とはち合わせすることになりました。

国王の声優は大塚明夫(おおつか・あきお)さん

そんな国王の声を担当するのは、マウスプロモーションに所属する声優・俳優の大塚明夫さん。1959年11月24日生まれで、東京都国立市出身。身長182cmで、血液型はB型。1988年に『機甲猟兵メロウリンク』のキーク・キャラダイン役で声優デビューし、これまでに『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』のバトー役、『僕のヒーローアカデミア』のオール・フォー・ワン役などを担当。宮崎駿監督の長編アニメーション映画では、他にも『紅の豚』のミスター・カーチス役、『魔女の宅急便』の飛行船『自由の冒険号』の船長役を担当しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その10:ソフィーの妹 レティー・ハッター

レティー・ハッターは、本作の主人公であるソフィーの妹。街の中心部に位置する「カフェ・チェザーリ」で働く看板娘で、華やいだ容姿と明るい性格から街中の男性や兵士たちから人気があります。「長女だから」という固定観念に囚われている姉のソフィーのことを心配しています。男性にとってのマドンナという点は共通していますが、金髪の容姿でカフェに勤めている映画のレティーは原作のマーサの立ち位置に近くあります。

レティーの声優は都築香弥子(つづき・かやこ)さん

そんなレティーの声を担当するのは、フリーランスで活躍する俳優・声優の都築香弥子さん。1963年1月25日生まれで、愛知県出身。2006年から2010年にかけて劇団四季に所属する前までは、「香月弥生(かづき・やよい)」の名義で活動していました。俳優としてこれまでに、舞台『鹿鳴館』の草乃役、舞台『夏の夜の夢』のハーミア役などを担当。宮崎駿監督の長編アニメーション映画作品では、他にも声優として『もののけ姫』のキヨ役を演じています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その11:ソフィーの義母 ハニー・ハッター

ハニー・ハッターは、本作の主人公であるソフィーの義母。レティーによく似た華やか容姿の女性で、帽子店「ハッター帽子屋」の経営者ですが、店のことはソフィーに任せていつも出かけています。荒地の魔女に呪いをかけられたソフィーが家を出ていった後は、店をたたんで資産家の男性と再婚しました。

その後、閉店後の帽子店が住居として使用されていることに気がついて来訪し、ソフィーが老婆の姿になっていることにも驚かずに再会を喜びました。しかし、実はその来訪はサリマンによる策略であり、ハニーは罪悪感を覚えながらもソフィーをトラブルに巻き込むことを承知で、ハウルたちのことを探るための「覗き虫」入りの巾着袋をそこに置いていきました。

ハニーの声優は八十川真由野(やそかわ・まゆの)さん

そんなハニーの声を担当するのは、文学座に所属する俳優・声優の八十川真由野さん。1965年2月11日生まれで、神奈川県出身。身長は157cm。1988年に『近松女敵討』で初舞台を踏み、『キュリー夫人』や『マクベスの妻と呼ばれた女2014』などの様々な舞台に出演してきました。声優としては海外作品の吹き替えを中心に活動しており、スタジオジブリの長編アニメーション映画作品では、他にも『ゲド戦記』の侍女役を担当しています。

『ハウルの動く城』キャラクター紹介その12:港町に住む少女 マッジ

マッジは、港町に暮らしている茶髪の少女。父親の漁が上手くいくためのまじないを頼むために、「ジェンキンス」という偽名を用いているハウルの元に通っており、そこにいたソフィーに対して魔女なのかと問いかけていました。ちなみに、1986年に公開された宮崎駿監督の長編アニメーション映画『天空の城ラピュタ』にもマッジという名前の女の子が登場しています。

マッジの声優は菅野莉央(かんの・りお)さん

そんなマッジの声を担当するのは、アミューズに所属する俳優の菅野莉央さん。1993年9月25日生まれで、埼玉県出身。身長160cmで、血液型はO型。1997年放送のテレビドラマ『校長が変われば学校も変わる』で俳優デビューし、2002年公開の映画『仄暗い水の底から』の主演・黒木瞳(くろき・ひとみ)さんの娘役である松原郁子役で映画初出演を果たしました。その他にも、映画『ジョゼと虎と魚たち』の幼少期のジョゼ役、映画『悪の教典』の高橋柚香役などを演じています。

『ハウルの動く城』は戦火の恋と奇妙な共同生活を描いた名作!

ここまで『ハウルの動く城』のキャラクターについて、声優情報も交えてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

『ハウルの動く城』は、魔法と科学の混在する世界で、動く城に集まった者たちが不可思議な共同生活を営むこと、そして戦火の中で描かれる恋模様が魅力的ですよね。ぜひ、これを機会に映画をご覧になってみてくださいね。

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