【進撃の巨人】ユミル・フリッツはエルディア人の始祖!ユミルにまつわる10の知識を紹介!

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諫山創さんによるダークファンタジー漫画作品『進撃の巨人』。人類を捕食する謎の「巨人」が存在する世界を舞台に、母親を巨人に捕食された主人公エレン・イェーガーが巨人を駆逐するために戦い続ける様が描かれます。そんな本作に登場するユミル・フリッツについてご紹介していきます!

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『進撃の巨人』とは?

『進撃の巨人』は、強大な力を持った巨人と、その捕食対象となった人類による戦いを描いた少年漫画作品。作者の諫山創(いさやま・はじめ)さんが19歳の頃にMGP(マガジングランプリ)にて佳作を受賞した読み切り作品をベースにしてつくられた連載作品で、2009年10月号(創刊号)から講談社発行の月刊少年漫画雑誌「別冊少年マガジン」において連載がスタートし、2021年5月号に掲載された第139話で完結を迎え、全34巻となりました。2019年12月の時点で累計発行部数は1億部を突破し、2011年に「このマンガがすごい!」のオトコ編で第1位を、同年に第35回講談社漫画賞の少年部門を受賞するなどの好評価を受けています。

2011年にリリースされたスピンオフ小説以降さまざまな形でメディアミックスが展開されており、単行本の売上にも大きく火をつけたテレビアニメは、2013年に放送された第1期をはじめに、第2期、第3期、第4期「The Final Season」Part.1と続き、2022年1月からは「The Final Season」の続きの放送が始まる予定です。このほかにも、スピンオフ漫画やキャラクターイメージソングCDなどが発売されたほか、2015年には『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』という前後篇2部作の実写映画も公開されました。

物語のあらすじ

「残酷な世界」を描き続けた今作の始まりの舞台となったのは、高さ50メートルの巨大な三重の壁の内側にある領域。この世界には人間を追いかけて捕食する謎の「巨人」が存在し、人々は壁外への自由と引き換えにして巨人による侵略から身を守っていたのでした。しかし、「超大型巨人」による襲撃でその壁が破られてしまった日、壁の外から侵入してきた巨人に母親を捕食された主人公の少年エレン・イェーガーは、いつかかならず巨人を駆逐するという誓いを胸に、訓練兵団で厳しい訓練を積んだあと、壁外調査を行う集団「調査兵団」に入団することになります。

物語の始まりではエレンたちは巨人の正体について何も知りませんでしたが、途中の展開で巨人の正体は実は元は「エルディア人(またはユミルの民)」と呼ばれる人間であったことが明らかとなり、さらに「パラディ島」と呼ばれる島にいたエレンたちもその民族の一部であったことが明らかになります。エレンもまた、実は父親のグリシャ・イェーガーから「進撃の巨人」と「始祖の巨人」という特別な能力を持った巨人を継承していました。

エルディア人は巨人の力を用いて他民族に暴虐の限りを尽くしてきた歴史から、現在でも世界中の人々から負の感情を抱かれる立場にありました。パラディ島から海を隔てた向こうにある大国マーレでは、エルディア人は厳しい迫害を受けると同時に巨人化する能力を持った兵力として利用され、エレンたちパラディ島に暮らしている者たちもまた世界から憎しみの目を向けられる立場にありました。

物語中盤まで人類を捕食する巨人に対していかに立ち向かうかを考えていたエレンたちは、それが明らかになった後は海外の国々を相手にいかに生き延びていくか、その方策を模索せざるを得なくなります。そんななか、「進撃の巨人」の力で未来の景色をとつぜん目にしてしまったエレンは、調査兵団の思惑を外れて独自の行動をとるようになり、その果てに超大型巨人の大群に世界中を踏み荒させる「地鳴らし」を発動させることになるのです。

ユミル・フリッツとは?

そんな本作に登場するユミル・フリッツは、エルディア人の始祖となった女性。そのことから、「始祖ユミル」とも呼ばれています。本編から約1820年前に「大地の悪魔」と契約して巨人の力を手中に収めたと伝えられています。ユミル・フリッツは死後に魂を9つに分けて、知性を維持したまま特別な力を行使できる「九つの巨人」(「始祖の巨人」「進撃の巨人」「鎧の巨人」「超大型巨人」「女型の巨人」「獣の巨人」「車力の巨人」「顎の巨人」「戦鎚の巨人」)を生み出しました。

エルディア人は巨人の力を用いてエルディア帝国を築き、古代の大国であったマーレを滅ぼし、大陸の支配者になりました。現在のマーレ人からは、ユミルの民は他民族を弾圧し、無理やり子どもを産ませる民族浄化を1700年かけて続けてきた悪魔の末裔だと見なされていますが、一方でエレン・イェーガーの父親であるグリシャ・イェーガーたち「エルディア復権派」からは、始祖ユミルは巨人の力を用いることで荒れ地を耕して橋や道をつくり、人々に富をもたらして大陸の発展に貢献してきたのだと見なされています。

時代や場所により、始祖ユミルは「神のもたらした奇跡」と評されることもあれば、「悪魔の使い」だと全く逆の評価をされることもあります。そんな始祖ユミルは本当はいったいどんな女性であったのか。以下では、ユミル・フリッツに関する知識の数々をご紹介していきます!

ユミル・フリッツの知識その1:巨人化能力に覚醒した初代フリッツ王の奴隷

始祖ユミルは、実は初代フリッツ王に仕えていた奴隷の1人でした。エルディア人に侵略されたユミルの部族は奴隷として連れ去られ、ものが言えないように舌を抜かれて厳しい強制労働を課せられていました。ある日、ユミルは柵の出入り口を開けたまま放置し、その結果、飼育されていた豚を逃がしてしまいます(ユミルの恣意的な行動だと思われますが、その動機は不明です)。初代フリッツ王から豚を逃がした罪を問われ、「名乗り出よ。出なければ全員から片目をくり抜く。奴隷に目玉は二つもいらぬ」と言われた奴隷たちは、一斉にユミルを指差します。

豚を逃がした罰として、自由という名の追放を言い渡されたユミルは、馬に乗った者や犬からまるで狩りのように追い立てられます。弓矢で射抜かれた酷い怪我を負いながらも、森の中を彷徨い続けたユミルは、その果てに1本の不思議な巨木にたどり着きます。その巨木の洞に溜まっていた水の中に落ちてしまったユミルは、そこでムカデのような、あるいは脊髄のような形をした何か(「有機生物の起源」とも言われるもの)と接触。そこで初めての巨人化を果たしたのでした。

ユミル・フリッツの知識その2:投げ槍から初代フリッツ王を庇って死亡

巨人の力を用いて道を開き、荒れ地を耕し、峠に橋を架けてエルディアに大きく貢献してきた褒美として、ユミルは初代フリッツ王から子種を授かることになります。ユミルはフリッツ王との間に3人の娘をもうける間に、巨人の力で大国マーレにも圧勝し、エルディア帝国は隆盛を誇るようになりました。しかし、その日々は長くは続かず、ある日、玉座に腰を下ろした初代フリッツ王に謁見した者が、投げ槍で彼を殺そうと試みます。

娘たちと共にすぐ傍に控えていたユミルは、身を挺して初代フリッツ王をかばい、その身を槍で貫かれてしまいます。3人の娘たちがユミルの傍に腰を下ろして嘆き悲しんだ一方、初代フリッツ王は玉座に腰を下ろしたまま「何をしておる。起きよ。お前が槍ごときで死なぬことはわかっておる。起きて働け。お前はそのために生まれてきたのだ。我が奴隷ユミルよ」と、冷たく語りかけます。エルディアに貢献し、子どもをつくり、瀕死の重傷を負ってもなお、初代フリッツ王が自分のことをあくまで奴隷としてしか見ていなかったことに絶望したユミルは、巨人の力で回復せずそのまま息絶えたのでした。

ユミル・フリッツの知識その3:3人の娘がユミルの遺体を食す

初代フリッツ王はユミル亡き後も巨人の力を何としてでも引き継がせるため、ユミルの遺体を切り刻んで3人の娘たちに食べさせました。初代フリッツ王はその3人の娘に対し、「子を産み、増やし続けよ。ユミルの血を絶やしてはならぬ。娘が死ねば、背骨を孫に食わせよ。孫が死ねば、子から子へ。我が後生においても、我がエルディアはこの世の大地を巨体で支配し、我が巨人は永久に君臨し続ける。我が世が尽きぬ限り、永遠に」という遺言を残し、彼亡き後もユミルの血は受け継がれ、巨人の力は継承され続けていったのでした。

ちなみに、始祖ユミルと初代フリッツ王の間に生まれた娘の名前は、それぞれ「マリア」「ローゼ」「シーナ」。これはパラディ島に築かれた巨大な三重の壁「ウォール・マリア」「ウォール・ローゼ」「ウォール・シーナ」と同じ名前で、実は始祖ユミルの娘たちの名前を元にしてつけられていたのでした。

ユミル・フリッツの知識その4:「九つの巨人」の継承者が課される「ユミルの呪い」とは

「ユミルの呪い」は、巨人化能力獲得前の知性を失わないまま固有能力を有する特別な巨人「九つの巨人」の継承者に課せられる呪い。これは「九つの巨人」のうちのいずれかを継承した者は、継承時点から13年後に死亡するというもの。この13年というのはユミル・フリッツが巨人化能力に目覚めてから死亡するまでの年月に相当し、始祖たるユミルを超える力を持つことはできないことから、その継承者も13年後に死亡するようになりました。

「九つの巨人」の継承者は13年後の期限が近づくと身体が衰えていくようになり、たとえば「進撃の巨人」の継承者で期限間近となっていたエレン・クルーガーは、巨人化能力を発動した際に顔色を悪くして鼻血を出し、立ってはいられなくなるほどのダメージを受けていました。仮に、「九つの巨人」の継承者が特定の誰かにその力を継承せずに死亡した場合、その力はエルディア人が空間を超越してつながる「道」を通り、それ以降に生まれるユミルの民の赤ん坊に突然継承されることになります。

ユミル・フリッツの知識その5:エレン・イェーガーの同期の名前も「ユミル」

主人公エレン・イェーガーの同期には、ユミル・フリッツと同じ名前の「ユミル」という名前の女性がいました。ユミルはそばかすと鋭い目つきが特徴的な女性で、打算的な性格ではあるものの、自分と似たような境遇にあった同期のクリスタ・レンズのことを何よりも大切な存在と考え、彼女が他者に献身的かつ自己犠牲的な「偽りの自分」ではなく、「本来の自分自身」を胸を張って生きられるように背中を押していました。

ユミルは、パラディ島から海を隔てたマーレ国に生まれた名もない物乞いでした。始祖ユミルを信仰するとあるカルト教団に拾われた彼女は「ユミル」という名前を与えられ、その信仰対象である「ユミル」を演じて生きてきました。与えられたその役を演じるだけで周囲の人々が喜んで幸せになれると信じた彼女は、そのカルト教団がマーレ政府からの摘発を受けた際に、自分の責任をなすりつけられてもなお「ユミル」を演じ続けましたが、最終的にカルト教団の者たちと共にパラディ島に送られて知性を持たない「無垢の巨人」にさせられる「楽園送り」となりました。

それから無垢の巨人として60年近くパラディ島の壁外を彷徨い続けていましたが、たまたま「九つの巨人」の1つ「顎の巨人」の継承者であったマルセル・ガリアードを捕食したことで、元の人間の姿を取り戻すことができました。「超大型巨人」が壁を破壊した日に壁内に侵入することができたユミルは、その後も自分に課された運命に復讐するという意味を込めて、壁内でも「ユミル」と名乗って生きてきたのです。ユミルと始祖ユミルは名前が同じというだけで直接的な関係があるわけではありませんが、他者に利用され続けた末に裏切られ、辛い思いを味わってきたという点では重なる存在と言えます。

ユミル・フリッツの知識その6:エレン・イェーガーの呼びかけに応えて「地鳴らし」を発動

その肉体が滅んだ後も、始祖ユミルは奴隷時代の少女の姿で、エルディア人が空間を超越してつながる「道」の世界に留まり続けていました。そして歴代のフリッツ王家に連なる者たちの命令に忠実に従って、始祖ユミルは2000年もの間たった1人で全ての巨人をつくり続けていたのでした。作中で主人公エレン・イェーガーと、彼の異母兄のジーク・イェーガーが「道」の世界にたどり着いたとき、ジークはエルディア人の「安楽死計画」を実現するためにユミルの民から生殖能力を奪うように始祖ユミルに命じました。

始祖ユミルは王家の血を引くジークの命令に従おうとしましたが、「終わりだ。オレがこの世を終わらせてやる。オレに力を貸せ」と、エレンに後ろから抱き止められます。エレンから「お前は奴隷じゃない。神でもない。ただの人だ。誰にも従わなくていい。お前が決めていい」という言葉を投げかけられた始祖ユミルは、涙を流しながら瞳に光を取り戻し、エレンの願いに応じて「地鳴らし」を決行したのでした。

ユミル・フリッツの知識その7:ミカサ・アッカーマンの決断に見せた微笑み

「地鳴らし」の発動によって超大型巨人の大群が世界を踏み潰していくなか、エレン・イェーガーを止めようと彼のかつての仲間たちが駆けつけます。最終決戦において、調査兵団兵士長のリヴァイが、自ら首を差し出したジーク・イェーガーを討ち取ったことで「地鳴らし」が止まり、エレンの幼馴染のアルミン・アルレルトが「超大型巨人」と化した際の爆風によって、異形と化したエレンを骨ごと吹き飛ばすことに成功しますが、エレンはすぐに形態を変えて復活してしまいます。

さらに、エレンの脊髄から出てきた光るムカデから噴射されたガスにより、その付近にいたエルディア人たちがみな無垢の巨人と化してしまい、もはやエレンを殺害するしかないという状況に追い込まれます。エレンの幼馴染のミカサ・アッカーマンはそこでついにエレンを殺す決断を下し、巨人化したエレンの口内に自ら入り、そこにあった彼の首を撥ねました。始祖ユミルはエレンの首に口づけるミカサの姿を穏やかに微笑みながら見届け、これをきっかけとしてこの世から巨人の力は消滅することになったのでした。

ユミル・フリッツの知識その8:2000年に渡ってフリッツ王家に従い続けた理由

始祖ユミルが2000年に渡ってフリッツ王に従い続けてきたことで巨人の力は存在し続けてきましたが、最終回ではエレン・イェーガーの口から、始祖ユミルがそれほどまでの長きに渡ってフリッツ王に従ってきた理由が語られています。故郷を焼き、親を殺し、舌を抜いた相手に、神に等しい力を手に入れた後もなぜ従順であり続けたのか。

エレンは始祖ユミルの心の奥深くまでは理解できないとしながらも、「道」で始祖ユミルにふれて感じたものとして、始祖ユミルがフリッツ王を愛したことが、2000年ものあいだ始祖ユミルを縛り続けてきたものの正体だと語りました。始祖ユミルは自由を求めて苦しみ、愛の呪縛から自分を解放してくれる誰かを求め続け、2000年もの年月の果てについに彼女の前に現れたのがミカサ・アッカーマンだったのでした。なぜそれがミカサだったのかはエレンにもわかりませんでしたが、最終的に確かにミカサの選択した結果がこの世から巨人の力を失わせることに繋がったのでした。

ユミル・フリッツの知識その9:実はミカサ・アッカーマンの頭痛の原因だった

作中で、ミカサ・アッカーマンにはたびたび頭痛が生じる描写がありました。物語後半で、エレン・イェーガーの口からミカサのその頭痛の原因は、彼女がアッカーマン一族に生まれたことにあると語られていました。エレン曰く、アッカーマン一族はエルディア人の王を守護する意図で設計された一族で、その名残から誰かを宿主だと認識すると、自身の身体に流れる血に組み込まれた習性が発動する仕組みになっていました。血の本能に目覚めたアッカーマン一族は驚異的な身体能力を発揮できるようになりますが、本来の自分が宿主と認めた相手の護衛を強いられることに抵抗を覚えることで、頭痛が生じてしまうということでした。

しかし、これは実はエレンのついた嘘であったことが物語終盤で明らかになり、さらに最終回でその本当の原因は始祖ユミルにあったことが明らかとなりました。最終回で、ミカサはエレンの首を抱きかかえながら、靄の中に佇む始祖ユミルに対して「あなただったのね…。ずっと私の頭の中を覗いていたのは…」と語りかけます。そして、ミカサから「あなたの愛は長い悪夢だったと思う。もう…奪われた命は帰ってこない…。…それでも、あなたに生み出された命があるから、私がいる。おやすみなさい。…ユミル」と語りかけられた始祖ユミルは、瞼を伏せて消滅していったのでした。

ユミル・フリッツの知識その10:「進撃のスクールカースト」でもまさかの登場

『進撃の巨人』のコミックスでは、シリアス一直線の本編と平行して「進撃のスクールカースト」という嘘予告シリーズが連載されていました。コミックスの説明曰く「アメリカンなハイスクールで繰り広げられる、多感な時期の色々めんどくさい話を延々と繰り返すティーン白書のようなもの」で、主人公エレン・イェーガーはイケてるグループにもオタクグループにも属さない「普通の人」、エレンの幼馴染のミカサ・アッカーマンはオカルトに傾倒した「ゴス」、同じくエレンの幼馴染のアルミン・アルレルトはパソコンオタクで日本のアニメが好きな「ギーク」として設定されていました。

最終巻に掲載された「エンドロール」では、この「進撃のスクールカースト」の世界はパラレルワールドではなく、実は本編から100年後の世界であったことが明らかになりました。そのエピソードでは、映画館から出てきたエレン、ミカサ、アルミンが映画の感想を語り合っているなか、後ろ姿ではありますがユミル・フリッツに似た女性と3人の娘たちが歩いている姿が描かれています。おそらく生まれ変わったであろうユミル・フリッツが、100年後の世界では娘たちと新たな道を歩んでいることが伺えたのでした。

テレビアニメ「The Final Season」の放送に期待!

ここまでユミル・フリッツに関する知識の数々をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

ユミル・フリッツは『進撃の巨人』の中で最も多くの謎を秘めた女性であり、連載が終了した後もその謎に関して様々な想像を膨らませてくれるキャラクターですよね。2022年1月から放送開始予定のテレビアニメ「The Final Season」の続編では、ユミル・フリッツに関して詳しく描写されるはずです。そちらの方でのユミル・フリッツの登場を楽しみにしていきましょう!

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