【進撃の巨人】「始祖の巨人」とはいったい何か?歴代継承者まで含めて紹介!

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諫山創さんによる人気ダークファンタジー漫画作品『進撃の巨人』。人類を捕食する謎の「巨人」が存在する世界を舞台に、かつて母親を巨人に捕食された主人公の少年エレン・イェーガーが、巨人を駆逐するまでに戦い続ける姿が描かれます。そんな本作に登場する「始祖の巨人」についてご紹介していきます!

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『進撃の巨人』とは?

『進撃の巨人』は、驚異的な力を持った巨人と、その捕食対象となった人類の戦いを描いたダークファンタジー漫画作品。連載作品の原型になったのは、作者の諫山創(いさやま・はじめ)さんが19歳の頃に「MGP(マガジングランプリ)」で佳作を受賞した短編漫画作品。作者にとっては、今作が初連載作品となります。2009年10月号(創刊号)から月刊少年漫画雑誌「別冊少年マガジン」において連載がスタートし、2021年5月号に掲載された第139話で完結。コミックスは全34巻となりました。2019年末時点で累計発行部数が1億部の大台を突破したほか、2011年に「このマンガがすごい!」のオトコ編で第1位、第35回講談社漫画賞の少年部門を受賞するなど、高い評価を受けています。

2011年にスピンオフ小説が発売されて以降、多種多様な形のメディアミックスが展開されており、コミックスの売上にも火をつけたテレビアニメは2013年に第1期の放送が始まったあと、第2期、第3期、第4期「The Final Season」Part.1と続き、2022年1月からは「The Final Season」の続きの内容が放送される予定です。いくつかのスピンオフ漫画作品やキャラクターイメージソングCDなども発売されたほか、2015年には実写映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』と『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』が、前後篇2部作で公開されました。

物語のあらすじ

「残酷な世界」を描いた今作の始まりの舞台は、同心円状の三重の壁に守られた領域。この世界には人間を追いかけて捕食せんとする謎の「巨人」が存在し、壁外への自由と引き換えに、人々はその恐怖から身を守っていたのでした。しかし、845年に「超大型巨人」による襲撃を受け、その壁は破られてしまうことになります。まだ見ぬ壁外の世界に憧れを抱いていた主人公の少年エレン・イェーガーは、その日に母親を巨人に捕食されてしまったことをきっかけに巨人への苛烈な怒りを抱くようになり、訓練兵団での訓練を経て、壁外調査を行う集団「調査兵団」に入団します。

とある事情からエレンたちは巨人の正体について何も知りませんでしたが、物語の途中で自分たちを圧倒していた巨人の正体は実は元は「エルディア人(またはユミルの民)」と呼ばれる人間であり、さらに「パラディ島」と呼ばれる離島で生活していたエレンたちもまた、その民族の一部であったことが明らかになります。主人公のエレンもまた、実は父親のグリシャ・イェーガーから特殊な能力を持った「始祖の巨人」と「進撃の巨人」という巨人を継承した立場にありました。

かつてエルディア人はその巨人の力を利用して世界を支配してきたことから、世界中の人々から憎悪の念を抱かれる立場にありました。パラディ島から海を隔てた向こうにある大国マーレでは、エルディア人は激しい迫害を受けると同時に巨人化できる兵力として利用されており、エレンたちパラディ島に暮らす者たちもまた、「悪魔の末裔」として世界から憎悪されていたのです。

物語中盤まで人類を捕食せんとする巨人にどう立ち向かうかに苦慮していたはずのエレンたちは、それが判明した後は海外の国々を相手にどうやって自分たちの安全を確保するか、その方法を模索せざるを得なくなります。そんな折、とあるきっかけで「進撃の巨人」の能力で未来の光景を目撃したエレンは、調査兵団の思惑を離れて独自の行動をとり、その果てに超大型巨人の大群によって世界を踏み荒らす「地鳴らし」を発動させることになるのです。

「始祖の巨人」とは?

そんな本作に出てくる「始祖の巨人」とは、エルディア人の始祖ユミル・フリッツが得た巨人化能力にして「九つの巨人」の1つ。「九つの巨人」とは、始祖ユミルの死後にその力が9つに分割されて生まれた特別な巨人で、知性を失う「無垢の巨人」とは違って、知性を失わないまま固有能力を発揮することができます。ただし、「九つの巨人」を継承した場合は「ユミルの呪い」を課せられ、継承してから13年後には身体が衰えて死を迎えることになります。

「始祖の巨人」は、全ての巨人の始祖にして頂点に当たる巨人であり、作中で度々キャラクター同士の会話に登場する「座標」はこれのことを指しています。かつて「九つの巨人」は全てエルディア帝国が所有していましたが、「巨人大戦」で仕組まれた内部工作によって、「始祖の巨人」と「進撃の巨人」以外の7つをマーレ側が所有することになりました。「始祖の巨人」は第145代目の王カール・フリッツによってパラディ島の壁内に持ち込まれ、その後「レイス家」と名前を変えた王家によって代々受け継がれていくことになりました。しかし、845年に主人公エレン・イェーガーの父親であるグリシャ・イェーガーに奪取され、息子のエレンに継承されることになります。

ここからは、そんな「始祖の巨人」に関してより詳しくご紹介していきます!

『進撃の巨人』始祖の巨人に関する知識その1:扱うために必要な条件

「始祖の巨人」は様々な能力を発揮することができますが、その真価を発揮するためには「エルディア人王家の血を引いていること」が必要です。たとえば、壁内の真の王家「レイス家」の血を引いている者であれば「始祖の巨人」の真の力を発揮することができますが、父親のグリシャ・イェーガーから「始祖の巨人」の力を継承したエレン・イェーガーは、王家の血を引いた人間ではないため、個人ではその真の力を発揮することはできません。

しかし、実は現在ではエルディア人王家の血を引く者であっても、「始祖の巨人」の真の力を扱うことは不可能になっています。後述しますが、これには、第145代目の王カール・フリッツが自身の平和思想から「始祖の巨人」と「不戦の契り」を結んだことに原因があります。つまり、エルディア人王家の血を引く者であろうと、そうでなかろうと、現在では誰も個人では「始祖の巨人」の真の力を発揮することはできなくなっているのです。

『進撃の巨人』始祖の巨人に関する知識その2:様々な特別な能力を発揮

記憶を改竄する能力

「始祖の巨人」の力を使用すると、エルディア人の記憶を自由に書き換えることが可能です。かつて第145代目の王カール・フリッツ(初代レイス王)は、可能な限りのエルディア人を連れて海外からパラディ島に移住し、そこに巨大な三重の壁を築いた際、「始祖の巨人」の力を用いて人々の記憶から壁外人類に関する過去の歴史を抹消することで、一糸乱れぬ平和を実現しようとしました。

しかし、カール・フリッツと共に移住した者の中には、「始祖の巨人」の力の及ばない少数民族も含まれていました。過去の歴史を根絶するという王の理想を叶えるためには、少数民族は自らの意志で過去の歴史を黙秘しなければなりません。少数民族のほとんどは王の考えに従いましたが、アッカーマン一族と東洋の一族だけは王の考えに異を唱えたことで、王による操作を受けない危険な一族として恐れられるようになり、王政からの激しい迫害を受けるようになりました。アッカーマン一族への迫害は、その後「レイス家」の一員であるウーリ・レイスにケニー・アッカーマンが協力することを決めるまで続くことになります。

巨人を操る能力

「始祖の巨人」の力を発動すると、他の巨人たちを自由に操作することができるようになります。エレン・イェーガーをさらった「マーレの戦士」のライナー・ブラウンらと、エレンを奪還せんと追いかける調査兵団が争った際、巨人の群れがさらに彼らを襲い出すという大混乱の状況に陥ります。開けた草地に身を投げ出されてしまったエレンは、そこでかつて母親を捕食した巨人と再び遭遇します。

エレンは幼馴染のミカサ・アッカーマンと共に窮地に追い込まれますが、そのときに「始祖の巨人」の真の力を発揮できる「裏道」を偶然利用します。それによって、エレンはその場にいた多数の巨人に命令を下してその巨人の捕食させることに成功し、さらにはライナーらに巨人の群れをけしかけることにも成功します。エレンがその力を使用するのを目撃したライナーは、「最悪だ…。よりによって『座標』が…、最悪の奴の手に渡っちまった…。絶対に取り返さねぇと…!」と思ったのでした。

身体構造を変化させる能力

「始祖の巨人」の力を発動すると、エルディア人の身体構造をも改造することが可能です。600年以上前、世界人口が激減するほどの流行病が猛威をふるった際、当時のエルディア人の王は「始祖の巨人」の力を発揮することでエルディア人の身体の設計図を都合よく書き換え、エルディア帝国を流行り病から救うことに成功しました。

エレン・イェーガーの異母兄で「マーレの戦士」の戦士長を務めていたジーク・イェーガーは、「始祖の巨人」のこの能力を用いることで、エルディア人から生殖能力を奪う「安楽死計画」を目論みました。それは、エルディア人の身体を子どもが産めないようにすることで緩やかに絶滅させようとするもの。エルディア人がいなければ世界はもう巨人の脅威に怯えずに済み、そもそもエルディア人も生まれて来さえしなければ苦しまずに済んだという発想から生まれたものでした。後に、エレンに敗れたことでこの計画は頓挫することになります。

巨人を生成する能力

エレン・イェーガーは「裏道」を利用して「始祖の巨人」の力を掌握したあと、全てのエルディア人が空間を超越してつながる「道」を通じて、「九つの巨人」の歴代継承者たちの巨人体をほぼ無尽蔵に生み出していました。この能力で生み出された巨人は、いずれもうなじに本体は存在せず、目が落ち窪んだような状態になっているため視線を読み取ることはできません。

エレンが生成した巨人の中には、「戦鎚の巨人」のラーラ・タイバー、「顎の巨人」のポルコ・ガリアードやマルセル・ガリアード、「超大型巨人」のベルトルト・フーバーが登場していました。

『進撃の巨人』始祖の巨人に関する知識その3:第145代目の王カール・フリッツが交わした「不戦の契り」とは?

約100年前、エルディア帝国は巨人の力を用いることで世界を支配していました。敵のいなくなったエルディア帝国では、「九つの巨人」のうち8つの巨人を持つ家が結託と裏切りを繰り返して殺し合う「巨人大戦」が起こるようになり、そこに勝機を見出したマーレ人の英雄へーロスは、巧みな情報操作によってエルディア帝国を弱体化させ、最終的に彼は「戦鎚の巨人」を継承するタイバー家と手を組み、勝つことは不可能とされたフリッツ王までもをパラディ島に退かせることに成功しました。

しかし、実はこれはあくまで表の歴史。「巨人大戦」を終結させて世界を救ったのは、へーロスでもタイバー家でもなく、フリッツ王本人だったのです。第145代目の王カール・フリッツはエルディア帝国の残虐な歴史、同族同士の争い、そして虐げられ続けたマーレに心を痛め、「始祖の巨人」を継承すると同時にタイバー家と手を組み、エルディア帝国の歴史に自ら終止符を打つことにしたのです。カール・フリッツはタイバー家と協力してへーロスをマーレ人の英雄に仕立て上げ、計画通りにエルディアが同士討ちに敗れた後に、可能な限りのエルディア人を連れてパラディ島に移住し、そこに巨大な三重の壁を築いたのでした。

このとき、カール・フリッツはもしも壁内人類の安寧を脅かせば、この壁を築く土台として使用された超大型巨人の大群を目覚めさせて世界を踏み荒らす「地鳴らし」を発動させると言い残していますが、これはあくまで脅しにすぎず、現実に効力を発揮するものではありません。カール・フリッツは自分の平和思想を以後の継承者に引き継がせるために、「始祖の巨人」との間に「不戦の契り」を生み出していました。「不戦の契り」は、王家の血筋の「始祖の巨人」の継承者のみに効力を発揮します。これにより、王家の血筋の者は「始祖の巨人」を継承すると自動的にカール・フリッツの思想に支配されるようになり、「始祖の巨人」のほとんどの能力を使用することができなくなりました。

「不戦の契り」を破る裏道とは?

カール・フリッツの生み出した「不戦の契り」によって、王家の血筋を引こうとそうでなかろうと、誰も個人では「始祖の巨人」のほとんどの力を引き出すことができなくなってしまいましたが、実はこれを打開できる裏道が存在します。王家の血筋ではない「始祖の巨人」の継承者と、王家の血を引く(「始祖の巨人」を除いた)「九つの巨人」のいずれかの継承者、あるいは王家の血を引く「無垢の巨人」が接触すると、「始祖の巨人」の真の力を引き出すことが可能なのです。

エレン・イェーガーの母親を捕食した無垢の巨人は、元は王家の血を引くダイナ・フリッツという女性でした。「マーレの戦士」のライナー・ブラウンらにさらわれたあとに、ダイナ巨人と再び遭遇した際、エレンはそのダイナ巨人と偶然接触したことで「始祖の巨人」の真の力を引き出すことに成功しました。エレンはその場にいた多数の巨人に命令を下して、ダイナ巨人を襲わせたのです。物語終盤では、王家の血を引く「獣の巨人」の巨人化能力者のジーク・イェーガーと接触したことで、エレンはジークと共に「座標」に至っています。

『進撃の巨人』始祖の巨人に関する知識その4:歴代継承者たちはどんな人物?

エルディア人の始祖 ユミル・フリッツ

ユミル・フリッツは、エルディア人の始祖にあたる女性。本編から約1820年前に「大地の悪魔」と契約したことで巨人の力を手に入れたと伝えられている存在で、その力でエルディア人が大陸の覇者となることに多大に貢献しました。始祖ユミルに対する評価は時代や場所によって異なり、「神のもたらした奇跡」と評されることもあれば、「悪魔の使い」だと評されることもあります。

その正体は、初代フリッツ王に仕えていた奴隷女性。エルディア人に侵略された部族の1人で、ものが言えないように舌を抜かれ、厳しい強制労働に従事させられることになりました。ある日、豚を逃がした罪を問われて実質的な死罪を言い渡されたユミルは、森の中を必死に逃げ惑うなかで、不思議な大樹の前に行き着きます。その洞に溜まっていた水に落ちてしまった際に、ムカデのような何か(「有機生物の起源」と言われるもの)と接触したことで、初めての巨人化を果たしました。

ユミルはその巨人の力をエルディアのために振るい続け、その褒美として王との間に3人の娘をもうけることになります。その後、王に謁見した者が槍を投げた際に、フリッツ王の前に自ら飛び出してその槍を受けましたが、そのときに王があくまで自分のことをただの奴隷としてしか見ていなかったことを知って絶望し、巨人の力で回復せずに息絶えました。何としてでもユミルの持っていた巨人の力を引き継がせるため、王は切り刻まれたユミルの遺体を娘たちに食すように命じました。

ユミルは肉体を失った後も、全てのエルディア人が空間を超越してつながる「道」の世界にとどまり続けることになり、そこで歴代の王家に連なる者たちの命令に従い、2000年もの間たった1人で全ての巨人をつくり続けることになりました。その日々は、「道」の世界に主人公エレン・イェーガーがやってきたことをきっかけに、ようやく終止符を打つことになります。

第145代目の王 カール・フリッツ

カール・フリッツは、エルディア人の第145代目の王。巨人の力で世界を支配したエルディア人の歴史、エルディア人同士の争い、虐げられ続けたマーレに心を痛めたカール・フリッツは、「巨人大戦」の裏でタイバー家と手を結び、エルディア帝国の凄惨な歴史に自ら終止符を打ちました。可能な限りのエルディア人を引き連れてパラディ島に移った後は、そこに超大型巨人の大群を基礎とした三重の壁を築きました。

この時に壁外の者たちに対し、もしも壁内の安寧を脅かすことがあれば、超大型巨人の群れに世界を踏み荒らさせる「地鳴らし」を発動させると警告しましたが、これはあくまで現実的な効力を発揮しないただの脅しにすぎず、実際には「始祖の巨人」との間に結んだ「不戦の契り」によって発動不可能なものになっていました。

カール・フリッツが「不戦の契り」を結んだのは、世界を蹂躙してきたエルディア人の罪の重さを強く自覚していたため。もしも後に力をつけたマーレが王家の命や「始祖の巨人」を奪うつもりであればそれを受け入れ、エルディア人の殲滅を願うのであればそれをも受け入れるつもりでいました。それほどまでにエルディア人の犯した罪は重いと考えていたのです。ただ、いずれ報復を受けるまでの間、壁内世界で束の間の楽園を享受することだけは許してほしいと思っていたのでした。

レイス家の一員 ウーリ・レイス

ウーリ・レイスは、壁内世界の王家「レイス家」の一員。かつては「始祖の巨人」の力によって巨人の脅威から人類を解放できる可能性を信じ、先代「始祖の巨人」の継承者である父親にそれを訴えかけた純粋な性格をしていました。本来であれば兄のロッド・レイスが「始祖の巨人」を継承するはずでしたが、それを自分が引き受ける代わりにロッドに「どうか祈ってくれ」と頼み、巨人化して父親を捕食し、「始祖の巨人」を継承しました。

しかしその結果、「始祖の巨人」の歴代継承者と同じように「不戦の契り」でカール・フリッツの思想に取り憑かれるようになってしまい、壁内人類がいずれ滅びることを受け入れ、その時まで争いのない束の間の楽園を築こうとする破滅的な平和主義者となりました。その後、長きに渡って王政による厳しい迫害を受けてきた「アッカーマン一族」の1人であるケニー・アッカーマンと出会い、自ら頭を下げてこれまでの迫害を謝罪。

ケニーは、強大な力を持ちながらも下賤の自分に頭を下げたウーリの姿に衝撃を受け、自らウーリに協力することを申し出ました。これをきっかけにアッカーマン一族の迫害は終わりを迎えることになります。ウーリはケニーとの間に奇妙な友情関係を築くようになり、滅ぼし合う他なかった2人を結びつけた出来事を「奇跡」と呼びました。「ユミルの呪い」によって身体が衰えてきた後、「始祖の巨人」の力を次代に継承するため、巨人化した姪のフリーダ・レイスに捕食されて亡くなりました。

レイス家の一員 フリーダ・レイス

フリーダ・レイスは、壁内世界の王家「レイス家」の一員。「レイス家」の当主ロッド・レイスと正妻の間に生まれた長女で、「始祖の巨人」を継承する前は父方の叔父ウーリ・レイスと同じように、「不戦の契り」で自動的に縛られることになるカール・フリッツの平和思想に抗うつもりでいました。15歳の頃、レイス家礼拝堂の地下洞窟で自ら巨人化薬を注射して巨人化し、ウーリを捕食して「始祖の巨人」の力を継承。歴代継承者と同様、彼女もまたカール・フリッツの平和思想に染まることになりました。

それ以降はウォール・マリアが陥落するまで中央上層部から崇拝される存在となり、カール・フリッツの思想に縛られた影響で時折「私たちは罪人だ」と口にするような、情緒不安定な一面を見せるようになりました。「超大型巨人」の襲撃によってウォール・マリアが陥落した845年に、レイス家礼拝堂の地下洞窟に家族で集まっていたところ、エレン・イェーガーの父親であるグリシャ・イェーガーからの襲撃を受けます。

本来であれば勝てるはずの戦いでしたが、まだ「始祖の巨人」の力を使いこなすための経験が足りなかったために十分な力を発揮することができず、巨人化したグリシャに負けて捕食され、「始祖の巨人」の力を王家から奪われることになったのでした。この時に、その場に集まっていた者は当主のロッド・レイスを除き、グリシャによって全員殺害されています。

エレンの父親 グリシャ・イェーガー

グリシャ・イェーガーは、主人公エレン・イェーガーの父親。マーレのレベリオ収容区に生まれ育ったエルディア人で、幼少期に飛行船を見るために妹のフェイを連れて無断で収容区を出たことで、自身はマーレ治安当局の職員から制裁という名の暴力を受け、フェイは翌日に無残な死体となって発見されることになりました。後に、フェイの死の原因はマーレ治安当局の職員にあったことを知ったグリシャは、反体制地下組織「エルディア復権派」に加入。そこで、パラディ島に行かずに大陸に留まった王家の末裔の女性ダイナ・フリッツと出会い、彼女との間に息子のジーク・イェーガーをもうけました。

グリシャとダイナはジークが「エルディア復権派」の希望となることを望みましたが、2人から洗脳教育を施されてろくに愛されもしなかったジークは、自分と祖父母の身を守るために両親をマーレ政府に密告します。グリシャたち「エルディア復権派」は「楽園送り」の刑に処され、パラディ島に運ばれて次々と注射を打たれて無垢の巨人と化していきます。その中でグリシャだけは、「エルディア復権派」の支援者「フクロウ」ことエレン・クルーガーに命を助けられ、彼から「九つの巨人」の1つ「進撃の巨人」を継承すると共に「始祖の巨人」の奪取を託されることになります。

壁内で医者の仕事をするようになったグリシャは、流行病から街を救ったことをきっかけに、酒場でウェイトレスの仕事をしていたカルラという女性と結婚。彼女との間に息子のエレンをもうけます。845年、ウォール・マリアが陥落した日にレイス家礼拝堂の地下洞窟に向かったグリシャは、そこで巨人化してフリーダ・レイスを捕食し、「始祖の巨人」の力を奪取しました。その後、避難所で見つけたエレンを人目のつかない森の中に連れて行き、巨人化薬を注射。巨人化したエレンに自分を捕食させることで、「始祖の巨人」の力を継承しました。

主人公 エレン・イェーガー

エレン・イェーガーは、本作の主人公。ウォール・マリア南端から突出したシガンシナ区の出身で、845年に「超大型巨人」による襲撃を受けた際、外からやってきた巨人に母親を捕食された出来事をきっかけに、「巨人の駆逐」を目指すようになりました。12歳の頃に第104期訓練兵団に所属し、15歳で卒業。その後は「調査兵団」の一員として、父親のグリシャ・イェーガーから継承した「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の力を用いて戦い続けてきました。

壁内王家の血を引いていた同期のヒストリア・レイスが女王として即位したあと、式典で彼女の手にふれたエレンは「進撃の巨人」の力でこの先の未来の光景を目撃してしまいます。それから調査兵団の者たちに真意を明かさないまま、独自の行動をとるようになったエレンは、マーレのレベリオ区を襲撃したあと、反兵団破壊組織「イェーガー派」と反マーレ派義勇兵たちと合流して、パラディ島の兵政権に反旗を翻します。

王家の血を引く異母兄ジーク・イェーガーと接触して「不戦の契り」を出し抜くことに成功したエレンは、全てのエルディア人が空間を超越してつながる「道」の世界で始祖ユミルと邂逅します。「安楽死計画」の完遂を目指していたジークは始祖ユミルに対してエルディア人から生殖能力を奪うように命じますが、エレンの「お前は奴隷じゃない。神でもない。ただの人だ。誰にも従わなくていい。お前が決めていい」という言葉に心を動かされたユミルは、エレンの願いに応えて、超大型巨人の群れに世界を踏み荒らさせる「地鳴らし」を発動したのでした。

『進撃の巨人』始祖の巨人に関する知識その5:「始祖の巨人」の力は過去も未来も関係なく作用する

「始祖の巨人」の力を掌握したエレンは、パラディ島に向けられた世界の憎悪を断つために「地鳴らし」を発動。超大型巨人の大群で人類の8割を虐殺した末に、幼馴染のミカサ・アッカーマンの手で首をはねられて死亡し、それをきっかけにこの世から巨人の力は消え去ることになります。最終回では、そんなエレンと幼馴染のアルミン・アルレルトとの会話が描かれています。

そこでエレンはこれまで黙っていた真意を明かし、「オレが確実にわかっていたことは、ミカサの選択のもたらす結果。それがすべて…その結果に行き着くためだけに、オレは…進み続けた。8割の人類を虐殺して、パラディ島で殺し合いをさせて、みんなを…オレの大切な仲間を…、生き残れるかどうかもわからないまま、戦いに巻き込んだ」と語ります。

そしてその時に、「アルミン…。オレは…頭がめちゃくちゃになっちまった…。始祖の力がもたらす影響には過去も未来も関係無い…。同時に存在する。だから…仕方が無かったんだよ…。あの日…あの時…ベルトルトはまだ死ぬべきじゃなかった…。…だから、見逃して…、……に、向かわせたのは…」と語ります。「あの日」「あの時」とは、ウォール・マリアが陥落してエレンの母親が亡くなったときのこと。

ベルトルト・フーバーは「マーレの戦士」の一員にして「超大型巨人」の巨人化能力者で、あの日、壁を壊して発動を解いた直後にダイナ巨人に捕食されそうになりました。彼をまだ死なせるわけにはいかなかったエレンは、なんとここで「始祖の巨人」の力を発動してダイナ巨人を操ってベルトルトから引き離したのです。そして、ダイナ巨人をイェーガー家の倒壊した家屋の方に向かわせ、その結果エレンの母親は捕食されることになったのでした……。

テレビアニメ「The Final Season」の放送に期待!

ここまで「始祖の巨人」に関してご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

全ての巨人の頂点に立つ「始祖の巨人」の力は、最後の最後まで本当に驚かされるものでしたよね。テレビアニメ「The Final Season」の続編は、2022年1月から放送される予定です。そちらの方では、エレン・イェーガーとジーク・イェーガーが、「不戦の契り」を出し抜いて始祖ユミルの留まっている「道」の世界に行く展開が描かれます。テレビアニメではそれがどう描かれるか、楽しみにしていきましょう!

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