【ネタバレ考察】犯人の正体は!?僕だけがいない街の謎・伏線・展開50選

2016年より、アニメ化・実写映画化が決定している「僕だけがいない街」。「このマンガがすごい!」「マンガ大賞」などにもランクインする、人気の本格SFサスペンス漫画だ。本記事では、既刊7巻までの、その魅力と伏線・考察について徹底解剖!ネタバレは多分に含むのでご注意を。

感動の最終回感想・セリフ・画像まとめはこちら!

感動のアニメ『僕だけがいない街』12話(最終回) 感想

①藤沼悟

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舞台は2006年5月。主人公である29歳(※当初は28歳だったが、これは誤植であり公式で29歳に訂正された)の藤沼悟(ふじぬま さとる)は、売れない漫画家としてピザ屋のバイトをしながら生活をつないでいた。

多くの編集から言われるのは、「作者(あなた)の顔が見えてこない」。本人もそれは自覚している。少年時代から人の顔を窺い続け、「演じる」ことに慣れていた悟は、素顔を誰かに見られるのを怖がっていた。

②片桐愛梨

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ピザ屋でのバイトの同僚であり、女子高生の片桐愛梨(かたぎり あいり)。特に大きな接点はなかった二人だが、この会話の直後、とある事件をきっかけとして友人ともいえる関係になる。

この時代において重要な意味を持つキャラクターだ。

③再上映(リバイバル)

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悟が持つ特殊な能力。何か「悪い事」が起こる直前の、およそ1分から5分の間、原因を取り除くまでタイムリープしてしまう

事象としては「マイナスだった事がプラマイ0になる」だけなので、下手をすると自分が損をするだけになる可能性もあり、悟はあまり快く思っていない。

今回はトラックの運転手の心臓発作が原因で、トラックが暴走。それを止めるために、結果として悟は事故に巻き込まれてしまい、本人にとって「マイナス」の結果となった。

また、この事故を愛梨は見ており、入院中の悟とバイト先との連絡役となったことから二人の友人関係が始まる。

この際の「言葉ってさ口に出していってるうちに本当になる気がする」という愛梨の言葉に、悟はその言葉は何だかとても懐かしい感じがしたと独白しており……。

④「その『母親』は笑っていた」

1988年、小学5年生。雛月加代が行方不明になって十日。たまたま雛月家の近くを通りかかった悟は、まだ死亡が確認されないうちに加代の服を笑いながら捨てる母を目撃してしまった。

愛梨の言葉を病室で聞いたときに思い出したのは、そんな加代のことだった。

⑤「悟…危ないトコだったんだよ」

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息子を案じて、母・藤沼佐知子(さちこ)が悟宅へ。悟に会うや否や「上野って電車一本で行ける?」と言い出すアクティブな御年52歳。おちゃらけてはいるが、女手一つで育て上げてきた一人息子。心の中では何より息子を大切に思っている。

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一日で我が物顔の佐知子。たまたまテレビで迷子の女の子の保護のニュースが流れた時に、酔った勢いか、何やら意味深なセリフを残す。

思い起こされた記憶は、小学校5年生の時。身近で起きた、連続誘拐殺人事件のことだった。

⑥白鳥潤

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1988年、小学生女子2名小学生男子1名を殺害したとして、悟の友人でもあった白鳥潤(愛称:ユウキさん──「勇気」が口癖のため)が逮捕。現在、確定死刑囚。

母・佐知子は彼が犯人だと思っていたため、友人としての関係を持っていた悟も巻き込まれる可能性があったと考えていた。

しかし、事はそう単純ではなく……。

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あまりのショックに、記憶に蓋をしていた悟。しかし思い出してしまった今、気づけば「昭和の重大事件史」という本を書店で手にしていた。

⑦「こっちを見た…いや『気づいた』?」

リバイバルで少年を一人救い、更に関係が深まる二人。この事故の際に、悟は買った本を落とし、それを愛梨が拾っていた。

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デパートにて、愛梨が本を届けようと追いかけてくる。そこで再びリバイバルが。

悟は一切の違和感を覚えない。それとなく母に違和感を伝えると、一人の人物と佐知子の目が合う。どこかで見た覚えがある気がするのだが……?

⑧「あいつもあたしを認識したんだ」

リバイバルの夜、佐知子は愛梨を家に連れ、二人でカレーを作る。また、ちょっとしたことで悟と佐知子は喧嘩をしてしまった。この二つの出来事はただの偶然だが、翌日以降、悟と愛梨にとって大きな重荷として圧し掛かることに

そして、その喧嘩をきっかけとして、悟は友人のヒロミ唯一の男子被害者だと思い出してしまう。それは一種のトラウマで、悟は意識下で忘れ去ろうとしていたのだ。

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悟はバイトに行き、スーパーで買い物をする佐知子。その時に、昨日のリバイバル時のことを思い出す。その男の挙動から、誘拐未遂犯だと確信。

そして、その男が誰だったのか、思いを巡らす。

⑨「思い出した…!!あの目の男が…誰かを」

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必死に違和感の理由を繋ごうとする佐知子。ふとした瞬間、あることに思い至る。

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自身の記憶を辿り、ようやく核心をついた佐知子。真犯人は白鳥ではなく、別人の可能性があると思い至った。

物的証拠も状況証拠もない。勘違いの可能性もある。佐知子は、推理を聞いてもらうため、ある知人に電話をかける

⑩佐知子に迫る凶刃

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玄関が開く音に振り向くと、そこにいたのは18年前の真犯人だった。犯人は佐知子の携帯を奪い、逃走。

バイトから帰宅した悟、その目に飛び込んだのは、無残にも刺殺された母・佐知子。そして、リバイバルが発動する。

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やり直しても、なぜか母を救うことはできない。そのうちに、リバイバルは中断し、時が進む。キーとなったのは、母が持っていた、とある電話番号のメモだった。

⑪「…やられた!…俺が『母親殺し』の犯人だ…!!」

外に出ると隠れていた犯人がすぐ近くに見えた。必死に追うも、振り切られてしまう。そこから悟は、犯人は土地勘がある人物と判断。また、昨日のリバイバルで母が誘拐を防いだことを察していたため誘拐未遂犯が口封じのために母を殺したと考える。

そこでふと思いついた。なぜ、自分は襲われなかったのか。そこに気が付いたとき、すべてが繋がった。自分は、「犯人に仕立て上げられた」のだと。不幸にも、昨日の喧嘩がアパートの大家に知られている(⑧参照)ことが不利に働いた。

⑫舞台は1988年へ

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そして再び起こるリバイバル。しかし、今回はいつもと様子が……?なんと巻き戻った時間は、1988年2月15日、小学校5年生の時だった。

⑬雛月加代

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なぜリバイバルの地点が1988年なのか、すぐに原因に思い至る。この年に、最初の犠牲者雛月加代が行方不明になるのだ。悟が何気なく加代を見ると、足に打撲傷を発見してしまう。

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被害を食い止めるために加代に接近するが、「バカなの?」と一蹴される。それでも追い縋ろうとするが、今度は「あたしの為に人を殺せる?」と切り返されてしまう。

⑭「演じてるうちに『本当』になる気がするよ」

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アジトについて、遠い過去のせいか決まり事を忘れていた悟。その様子に、友人のケンヤが何か気づいたようで……。
ケンヤは悟に、「お前が雛月を気にしている事が何だか凄く大事な事のように思えるんだ」と語る。そして、5年生の文集を見ることを勧めるのだった。

加代の作文のタイトルは「私だけがいない街」。悟は、加代が母親に虐待されていることを確信する。
加代は、悟の他人に好かれるように「演じる」癖を見抜いていた。それは、加代が真逆で自分を守るために「無関心」を装っているからだった。

そんな加代が、再三のアプローチにようやく心を開いたのか、「演じてるうちに『本当』になる気がするよ」と語る。その言葉こそが、愛梨の「言葉ってさ口に出していってるうちに本当になる気がする」(③参照)という言葉を聞いたときに既視感を覚えた理由だ。

しかしそれはすなわち、同じ時を辿っていることの裏返しでもあり……。

⑮「Xデーは3月1日だ…!」

「昭和の重大事件史」に、被害者が全員10歳と記載されていたのを覚えていた悟。ヒロミがさらわれたのは6年生の時。したがって、ヒロミが10歳というのは誤植であるため、印象に残っていたのだ。

加代が失踪したのは3月。もし加代が10歳だというのが誤植でなければ、誕生日は3月ということ。そして、加代は誕生日以前に行方不明となることとなる。しかし、ちょっとした出来事で浜田少年を怒らせた悟は、それに伴って加代を失望させてしまう

どうにか誕生日を知りたい悟。そんな彼に手を差し伸べたのは、担任の八代学(やしろ がく)だった。名簿を見せてもらうと、なんと誕生日は、悟と同じ3月2日だった。すなわち、加代の失踪は、3月1日に限定された。

⑯虐待

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悟は、虐待された加代を目撃する。しかし、その場に居合わせた加代の母は、目撃されたことなどどこ吹く風だ。子どもに何ができると言わんばかりに……。

悟が八代に助けを求めると、すでに八代も虐待を疑っていたという事実を知る。加えて、児童相談所がまったく機能しておらず、現状手詰まりだという最悪の事実を聞かされることとなった。

⑰「同じ会話をしたのを覚えている」/「勇気出して来て良かった」

どうにか加代の心を開かせ、科学センターに連れ出した悟。「あたしも科学センター好きだって知ってたの?」。悟は思い出した。18年前ここに来た時に加代と会っていたことを。

18年前とは距離感が違うため、加代の表情にこそ違いはあれ、まったく同じ会話を繰り返す。悟は、知らず知らずのうちに過去を繰り返していた
この時、同じようなことを思いついたのは偶然ではなく……(⑥参照)。

⑱繰り返される悲劇

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加代を自身の誕生日パーティーに誘い出した悟。そこには、ケンヤとヒロミをはじめ、たくさんの友人たちがいた。一緒に祝われ、幸せそうな加代に、悟は手袋をプレゼントする。

「プレゼント明日渡すね約束」そう言って、加代は悟と別れる。

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Xデーを乗り越えた。喜ぶ悟が次の日登校すると……ついに加代は姿を見せることは無かった。

⑲「確実に18年前と同じ時の流れに乗り始めていた…」

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「テレビ石狩」における母の同僚との会話。「実は最近隣の市でも似たような事件があったんだわ 犯人はすぐ捕まったんだけどもすぐ今回だべ?」。この言葉は、のちに大きな意味を持つこととなる

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加代失踪直後、二人目の被害者泉水小の中西彩が失踪。シチュエーションこそ違うが、同じ時を歩み始める悟。結局、連続誘拐犯の犯行を見逃してしまったのだ。

そして、18年前に見てしまった、笑いながら加代の服を捨てる母を、再び目撃。そのゴミ袋の中には、悟に渡す予定だったはずのプレゼントが入っていた……。過去を変えようとして変えられなかった事実が重く圧し掛かる。

⑳2006年、容疑者藤沼悟

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悟はリバイバルから帰還。何も変えることはできないまま、再び2006年の続きを過ごすことに。
容疑者となってしまった途方に暮れた悟は、一縷の望みをかけて、店長のもとに転がり込む。

㉑「悟さんがあのお母さんを殺すなんてありえない!」

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店長に裏切られて居場所を通報され、再び逃走を図る悟。そこに現れたのは、片桐愛梨だった。いつのまにか「悟さん」と呼ぶ愛梨。本当の理解者を得た悟は、愛梨のもとに転がり込む。

㉒謎の政治家・西園

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店長の父と繋がりがあり、ピザ屋に出入りする政治家・西園。彼がたまたま顔を合わせた愛梨を認めた直後、何やら怪しげな言動をはじめ……。

㉓「…『信じられる』からじゃないんだ 信じたいの」

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愛梨が悟をかくまっていると気づいた店長。店長は、愛梨に気があり、心配して通報しようと考える。それを察していた愛梨は、店長の携帯を逆パタし、鉄拳制裁を加える。

店長の事信じたかったのに!」そう叫んで、愛梨は悟のもとに戻る。悟は愛梨を案じて、愛梨のもとを離れることに。そんな時、愛梨は冤罪被害にあった父のことを語り始める。

『信じてもらえない』事ってすごく怖い事だと思う」。その言葉に、悟の愛梨への信頼は深まるのだった。

㉔愛梨を狙った放火

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愛梨のもとに届いたメール。それは、佐知子の携帯から送られた悟のメールだった。すぐに、これが「犯人の工作」だと気づいた愛梨。しかし、その時にはすでに、家は火に包まれていた。

幸いすぐに駆けつけることができた悟。愛梨を担ぐと、一瞬意識を取り戻した愛梨は、悟に自分の携帯を託す。犯人の工作を、警察に知られないためだ。

火は勢いよく燃え盛り、もうダメかと思ったその時、助けに入ったのは店長だった。店長は、これ以上愛梨にかかわらない約束を取り付ける代わりに、悟を裏口から逃がすのだった。

㉕佐知子の友人・澤田

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佐知子が残した携帯番号(⑩参照)は、テレビ石狩の同僚・澤田(⑲参照)だった。澤田は、佐知子は「自分を殺すような息子を育てない」と、悟に協力することを誓う。

澤田は、白鳥潤逮捕に懐疑的だった。理由は、手口が初犯に思えないこと。また、白鳥逮捕直前に起きた隣町の誘拐事件で犯人がスピード逮捕(⑲参照)されており、それが白鳥の件と酷似していること。

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そして今、悟も同じ状況に……。澤田が立てた仮説は、すべての人物が、「『別の犯人を用意する』同じ真犯人に殺された」というものだった。

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この画像が、加代殺害のあらましだ。澤田によると、加代の誘拐は、虐待により物置に放置されていたところを狙われたものだったそうだ。もし虐待を止めることができていればあるいは……。

㉖重要参考人・愛梨

藤沼家の包丁に愛梨の指紋が付着していた(⑧参照)ことから、重要参考人として、愛梨は警察からマークされていた。

その裏で、悟は愛梨を殺す(殺人を犯す)には相応のリスクが伴うことから、愛梨を殺す必要があったと推測。愛梨の居場所を知ることができ、シフトを知ることのできる、愛梨に顔を見られた、バイト先の関係者が怪しいと踏む。

そこで澤田は病院に愛梨の様子を見に行くことに。そして、悟に18年前の事件の調査レポートを読むことを勧めるのだった。

㉗新たに判明する事実

加代と白鳥潤には繋がりがあった。科学センターで加代と言葉が被りかけたのは、白鳥の「勇気」という口癖が2人に影響を与えていたからだった。

悟の証言が黙殺された理由は、母の佐知子が白鳥逮捕のトラウマを消し去るために事件から遠ざけたからだ。では、参考にされた目撃証言とは一体誰の……?ネットに挙げられていた警察の見解では、線の細かったヒロミは、女児と間違われて殺された。もしくは、白鳥潤の部屋から見つかった書籍から、同性愛の傾向がうかがえたことが動機であるとされていた。

リバイバルの際に白鳥家にあがったとき、そんな書籍は見かけなかった。犯人がのちに用意したものと考えられる。また、足跡も状況証拠となったようだが、それも犯人が用意した物の可能性が拭えない

ヒロミの事件における容疑者リストを閲覧した際に、不自然なほど容疑者が少ないことに気付く。

悟は、犯人がヒロミを男だと知っており自信を容疑者リストから外すために殺したのだと推測した。

㉘合流

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愛梨は母親の助けを得て、病院を脱走。悟と落ち合う。警察にはその可能性も織り込み済みであったことも知らずに……。
愛梨は、悟の推測と同じ理由で、犯人がバイト先で見かけた市議員の西園であると推理。

㉙藤沼悟 逮捕

愛梨の後を尾行し、居場所を突き止めた警察の手によって、悟は逮捕される。その時、遠くから感じた視線に気づく。思い起こされる記憶。今になってようやくわかる。かつて自分は、誘拐犯を意図せず撃退していた

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そしてその目は、その誘拐犯と同じもの。顔は見えない。しかし、その男こそが西園だと確信しながら、悟はリバイバルに巻き込まれていくのだった。

㉚「悟 お前は誰?」

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科学センターまで時が巻き戻った。今度こそ失敗しないと誓う悟。そんな悟に、友人のケンヤが「貸した本読んだ?ポーの『入れ替わった男』ってやつ」と話しかける。

夜、自宅に戻った悟は、未来で死んだ母を想い、母に「上野には電車一本で行ける」(⑤参照)と言葉を告げ、本を探す。しかし、本は見つけることができなかった。

それもそのはず。ポーの作品に、患者と医者が入れ替わるミステリはあるものの、そんなタイトルの作品は存在していない。悟の様子が変なこと(⑭参照)に気付き、鎌をかけてみたのだ。

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ケンヤの問いに、「正義の味方」と答えた悟。笑いながら、ケンヤは悟の相談相手になることを約束。悟は、加代に関することを洗いざらい白状。そこで、ケンヤも虐待の可能性を考えていたと知らされる。

ケンヤは全面的に悟を信用・支持するが、何か思い当たることがあるようで……。

㉜「俺が止めるって決めたんだ」

悟は強硬手段に出る。虐待さえなければ加代が攫われることもない(㉕参照)。白鳥家に石を投げ込み、ユウキのアリバイ作りをし、そのうえで雛月母を襲撃──しようとしたとき、ケンヤが止めに入る。

「マズイのは母親が無傷で『残って』お前が裁かれて『消える』事じゃないか?」。悟が加代のことで必死になりすぎ暴走しかけていたことに気付いたケンヤが、静かに諭す。

悟は、1988年で本当の理解者を得たのだった。冷静になった悟が次に出る行動とは?

㉝「今から俺が雛月を誘拐する」

殺されてしまうくらいなら、警察が動くくらいの大事件を起こせば良い。その結果、自分がどうなろうとも「雛月が死ぬよりはいい」。行き当たりばったりの大博打が始まる。

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誘拐計画に承諾する加代。互いに名前を呼び合う仲になり、信頼関係がますます深まる。悟は、あえて母親に気付かれるように行動し、隣の泉水小の近くに廃棄されたバスの中に加代をかくまう。

㉞「加代は遅刻か」

八代の言葉に一切反応を示さない悟
八代は何かに気付き、児相に電話をかける

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一方その夜、悟はヒロミも巻き込んで四人で遊んでいた。三人が帰ったあと、深夜、加代はバスの中の段ボール箱を苛立たしげに蹴飛ばす不審者を目撃する。

幸いにも、加代は気づかれることがなかったが、その人物とは……?

㉟「勇気出してやろうよ」/「警察か…」

気づかぬうちに、悟は中西彩とすれ違っていた。この言葉はもしや……(⑥⑰参照)?
翌日も加代の遅刻に何の反応も示さない悟。八代は、遅刻の理由に悟が関わっていると確信。すでに児相と連絡を取り合っていた八代。ここから展開が大きく動く。

㊱「ここは事件の輪の真っ只中だ…!」

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動き始める児相。それは、母親と加代の絶縁、そして同時に悟たちとの別れを意味していた。しかし、それこそが加代の本当の幸せにつながると信じて……。

その日、昨晩の不審者を恐れた加代が、一人で寝たくないと怯え始める。何気なくその人物が置いていった持ち物を探り出すケンヤ。それが何か、ケンヤとヒロミ、加代にはわからなかった。

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しかし、悟は気が付いた。ここが、第二の犠牲者・中西彩の通う泉水小の近く(㉝参照)だということ、そしてゴム底の長靴が、ユウキの犯行に見せかけた偽装工作に使われる予定の物(㉕参照)だということに。

ダンボールの靴跡が紳士靴用の滑り止めのものだったことから、普段からスーツを着用している人間が犯人だと悟は推察。悟は、このバスから拠点を移すことを決意する。

㊲決戦前夜

最終的に選んだ場所は、悟の自宅だった。その夜、佐知子は八代に電話。そして、悟と佐知子、八代、児相のそれぞれの思惑が交差する。

㊳しばしの別れ

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加代の母が歪んでしまったのは、DV被害のせいだった。

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児相が到着し、保護放棄を指摘し、同居中の男性とともに加代の母を摘発。しかし尚も抵抗しようとする加代の母のもとに現れたのは、八代に呼び出された加代の祖母だった。

そして……加代はひとまず、祖母のもとへ行くことに……。別れの時間がやってくる。

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父親の記憶が薄い(⑤参照)悟にとって、いつのまにか父親と八代を重ねるように。新しい理解者を得たと悟は思い、新たな戦いに立ち向かう

㊴「そりゃあいい所見つけたな」

たまたま八代と行動を共にすることとなった悟。加代の近況を聞き出すとともに、何気ない会話から加代をさらったときの話に。のちにわかるが、

この発言も大きな意味を持っていた
。そして……何かを発見してしまい……。

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それは、大量の飴だった。どうやら煙草をやめてから飴を代替にしていたらしい。悟も引き気味だ。

㊵正義の味方に

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ケンヤが語る正義の味方への想い。それは、弁護士の父親にあった。父は「娘を殺した」冤罪をかけられた男の裁判に携わっていた。それは、かつて隣の市で起きた事件だった……。

その話を聞く中で、ユウキと加代の関係を警察に語ったのがケンヤだと知ることに。皮肉にも、ケンヤの正義感が冤罪を生むことになってしまったのだ。

悟はケンヤ(ついでにヒロミ)を連れて、加代をかくまったバスに戻る。すると案の定、犯人の荷物がすっかりなくなっていた。悟は、ケンヤの父の事件の真犯人と、このバスに現れた人物が同一人物ではないかと説く。

その話を信じることにしたケンヤとヒロミ。三人の戦いが始まろうとしていた。しかし、犯人はなぜここから移動したのだろうか

㊶すべてが交差する日

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中西彩を尾行し、通う学習塾のことを調べ上げる。悟は、塾の帰りの時間が怪しいとにらむが、そんな時分に買い物帰りの母と出くわしてしまう。

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これまた運のよいところで、車を運転する八代に出会う。大量の荷物とともに乗せてもらい、八代の車で送ってもらうことに。

その車の中で、結婚の話の流れから中西彩と仲良くなるための良い方法を聞き出そうとし、人心掌握術の話に移っていく。八代はどうやら一度結婚寸前で失敗しているようで……?やたらトントンとハンドルを叩くのは、人心掌握術か只の癖か。

㊷加代の帰還、中西彩の加入。すべてが順調だった。そして……。

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加代が帰ってきた。そして、友人カズのおかげで中西彩を仲間に引き入れることに成功(どうやらカズは彩に気があるようだ)。

すべてが順調だった。順調だったはずだった。しかし……。

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一人で行動することが増えたクラスメイト美里の周りで何かが起こる。直感でそう思った悟。ふと目を離した拍子に美里が姿を消してしまった。

美里が向かったはずの方へ行くと、そこには白鳥家が営む弁当屋のトラックが。悟の心に不安がよぎる。ちょうど近くにいた八代に頼んで追跡してもらう。

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すべてが手のひらの上だった。ここまでの行動すべてが計画通り。犯人は、ターゲットを加代から別の誰かに移しただけ

すべては、悟を殺す。それだけのために。

㊸真相と伏線

・佐知子は過去に知らず知らず誘拐の現場を目撃している→加代の誘拐の目撃はありえない+ヒロミとは顔見知り(⑱参照)なため、誘拐されそうな場面を見ればすぐに気づく⇒目撃した誘拐の現場は中西彩のもの⇒中西彩の塾の近くで悟と佐知子は八代と出会う⇒その日が、本来中西彩が失踪する日(㊶参照)

・真犯人はヒロミの性別を知っている。

・虐待された加代を誘拐するには、敷地内に入って物置を開ける必要がある→加代が騒がなかったのは犯人が顔見知りだから⇒ユウキではありえないなら心許せる大人の残りは八代だけ

児相が機能していないと言いながら、実際には翌日すぐに児相が動いている(㉞参照)⇒加代のことを児相に伝えたというのは嘘

・ユウキと加代・彩は顔見知り。最初からユウキになすりつけるつもりだった。

・悟は、自ら近況を犯人に喋ってしまっていた(㊴㊵参照)。これも、八代の人心掌握の凄みだろうか。

他にもいくつもの伏線が。記事の最初に立ち返るか、実際にマンガを読んでいただくと思わぬ発見があるかも。

㊹八代学

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八代は、他者をかどわかすことでしか「心の空白を埋める」ことができない異常者だった。しかし、この一件で悟を陥れたことで満足をしたらしい八代は、この街を去ることを悟に告げ、バスケットボールでアクセルを固定し、悟を拘束して川底に突き落とすのだった。
明確にされてはいないが、6年生の八代が出会ったいじめられっ子の1年生。この顔は……ユウキだろうか。だとすると、「勇気」(⑥参照)という言葉は間接的に八代からの受け売りとなる。なんとも皮肉な話だ。

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「蜘蛛の糸」。その物語のカンダタのように、他者を蹴落とすことがこの世の真理。兄を蹴落とし、婚約者に誘拐がばれそうになった時には口封じで殺し(㊶参照)、そうやって生きてきた。それこそが、八代にとっての真理でもあった。

㊺悟 奇跡の生還

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奇跡的に目を覚ました悟。しかしそこは……15年後・2004年の世界だった。加えて、記憶の混乱で犯人が誰かを忘れてしまっていた。

㊻再会

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大人になったケンヤとヒロミが病室にやってきた。そして……。
そこにいたのは、大人になり、ヒロミと結婚した加代だった。

㊼記憶の開錠

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なんとなくスケッチをしてみた悟。自身の画力に驚愕する。それは、記憶の奥底にある漫画家としての画力だったが、本人は気づく由もない。

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なぜか存在する中学校時代の記憶。本来は、ヒロミが殺された過去を悟が書き換えたもので、治療したのは悟自身。それすらも忘れ、都合の良いように記憶を改変しているのだ。
病院で悟は北丸久美という少女と出会う。かけた言葉は、遠く離れた地にいるユウキのものだった。
その裏で、下衆な記事を書こうとするパパラッチの魔の手が忍び寄る。それを撃退したのは……(㉓参照)。
バカなの?」(⑬参照)。この言葉は、加代の口癖だ。また、カメラに対する思いは、すでに序盤から示唆されている(⑦参照)。「写真撮りたいんだ 大好きな『空』の」。そう語る愛梨だった。記憶の中で何かがはまる音が聞こえた悟。しかし、そこで意識が途絶えてしまい、再び1年間の眠りに。その中で、過去に経験した様々な世界の記憶が押し寄せてくる。

㊽AIRI

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名前だけしかわからない、謎の少女AIRI。彼女のおかげで、いくらかの記憶が戻り、進むべき道を見つけた悟。母や、退院した後も見舞いに来てくれる久美に助けられながら、必死にリハビリを続ける。

㊾西園まなぶ

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市議員・西園まなぶ(⑳参照)とは、八代の偽名。市議員という立場を利用し、病院を視察し続け、悟が目覚めたのを知ったのだ。

同時に、一度殺せなかった相手として、再び殺人衝動に駆られる八代。すでに久美とも接近しており、着々と準備を進めるのだった。

㊿最終決戦

この世界では友人ではない愛梨。彼女に会ったとき、たくさんの記憶があふれ出す。悟は、愛梨に一人別れを済ませ、新たな道へ進む。
大人になったケンヤは、澤田とともに事件を追いかけていた。二人で、未だ解決していない事件の真犯人を追う。
そんな折、病院のポスターを見た久美から、リハビリ患者と小学生の交流会「さざんかの集い」に誘われる。この病院は八代の手の中。無論、悟の参加も筒抜けだ

この交流会自体、八代の作り出した罠の一部だった。最終決戦はすぐそこだ。

最後に

いかがだったでしょうか。これは、「僕だけがいない街」の魅力のほんの一部にすぎません。なぜなら、伏線を語るにはあまりに情報量が膨大だからです。

本作の魅力は、伏線もさることながら、構成力と演出力にあると考えます。過去と現代におけるセリフ回しなど、細部にまで気を配った演出。また、愛梨に代表されるように、キャラの動きにも気を配った演出。それが本作の神髄だと考えます。

ぜひこのマンガを読み、世界観に浸っていただきたいと思います。
ぼくまち、アニメ映えするか心配だったけど1話の出来すばらしかった