【SS】プリストのキャラ全員が性転換したら支倉ヒースはお姉さま系?【プリンス・オブ・ストライド・オルタナティブ】

プリストのキャラを全員性転換させてみました!キャラによってクールにしてみたり地味にしてみたり…男になった桜井をめぐる戦いが今始まる!

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桜井は少し困り果てていた。プリストに入ってくる部員は男子がほとんどだが、今年は全員女子なのだ。別に問題はない、この場合は女子部門になるだけだからだ。
 教室で入部届を見ていると、見知らぬ女子生徒が話しかけてきた。
「すいません、桜井先輩ですよね? 私、八神陸って言います。入部届を出したんですけど、その確認にきました」
 やけにはきはきとした元気のいい声で八神は笑顔を浮かべる。
「確認って……別に問題ないよ。何かあったら担任の先生から連絡行くはずだから」
「知ってますよ、先輩に顔見せに来ただけです!」
何とも律義な八神はさらに何か言おうとして口を開くが、それを遮るように別の女子生徒が話に入ってきた。
「桜井先輩、私も入部届を書いたんですー」
「それは私もよ」
一人は中性的な顔立ちをしている生徒で、背丈からは到底高校生とは思えない。もう一方は逆でこちらは大人の女性を漂わせている。
「えっと君達は?」
「はいはいー、私は小日向穂積って言います! よろしくお願いしますー」
 小さな背にマッチした声でぺこりとお辞儀をする小日向。
 桜井がもう一人に目を向けると、妖艶な笑みを浮かべて待ってましたと自己紹介を始めた。
「私は支倉ヒースよ。以後よろしく」
 小日向と支倉が織りなす絶妙な空気に耐えられなくなり、桜井は入部届に目を落とした。
「二人とも大丈夫だよ。そんなにプリストしたいの?」
「「「はい」」」
 なぜか始めに来た桜井までが声を上げる。
 すると、女子三人はなぜか息があったように互いを見つめ合った。その視線に何が含まれているのかは分かる由もない。
 桜井がとりあえず、今出ている分は大丈夫だと伝えるが三人は帰ろうともしない。それどころか、新し生徒もやってきた。
「私は藤原尊、入部希望者よ。」
 いかにも陸上をやっていたような雰囲気を醸し出す藤原に続いて来たのが、眼鏡を賭けた地味な生徒だった。
「私……門脇歩って言います……よろしくお願いします」
 暗い雰囲気の門脇はいかにも文科系のイメージが先行してしまうも、履歴を見ると中学ではプリストをやっていたのだそうだ。
 そして残りの一人は。
「私は久我恭介! 私が来たからにはもう大丈夫! 地を滑り空を飛ぶかの如く駆け抜けて見せよう」
 元気は良いが何を言いたいのか分からない長髪の生徒がやってきた。
「もしかして、これ全員そろったんじゃないかな?」
 桜井がぐるっと視線を走らせると、思った通り新入部員が勢揃いしている。
 何故こうなったのかは分からないが、それでも取りあえずの顔合わせはできた。
「じゃあ、皆これから……」
 そこで桜井は口を閉じた。
 六人はそれぞれ互いの顔をにらみ合い、牽制しているのである。
 まあレギュラー取るには頑張らないといけないからライバル視するのは分かるが。
 と思いつつも桜井が教室を出ると、一同は解散した。

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翌日から練習開始だが、皆まじめすぎるのか二十分前には部室に来ていた。
「早いな」
 体操服に着替え終えた新入部員は、桜井が入ってくるとすぐさま視線を向けてくる。
 その息の揃った行動に桜井は安堵感を覚えると、すぐにグラウンドに出るように指示を出した。全員がプリスト経験者のため、細かいルール説明は不要なのだ。
「じゃあ、まずは五十メートルダッシュから」
 桜井の合図で一人ずつ走らせる。
 誰もが良いタイムを叩きだしており、感心していると校内から声が掛かった。
 顧問の檀先生が大声を出して桜井を呼んでいるため。
「じゃあ、ちょっと自分たちだけでタイム取ってくれないかな?」
「分かりました! 任せてください!」
 ストップウォッチと記録用紙を八神に渡して桜井は校舎へと消えていった。
 すると。今まで順番待ちをしていた女子全員が集まってくる。
「私が八神さんのタイム計るわ。ストップウォッチ貸してちょうだい」
 藤原が手を出してくると、八神は何の疑いもなく道具を渡す。
「私が全員のタイム計れば問題ないわよね?」
 藤原が目を細めて全員の顔を見渡すと、それに反したかのように支倉が一歩前に出てくる。
「何言ってるのよ。ここは全員がローテーションすればいいじゃない、そうでしょ?」
 この提案により、藤原は引き下がるとやがて各自走り出した。
 だが。
「ちょっと、私こんなに遅くないですよー。門脇さん計り間違いしてるんじゃないですかー?」
 小日向が文句をつけてくるが、それも無理なことではなかった。記録用紙には明らかに遅いタイムが書かれているのだ。
「……私……間違ってないし」
「でもこれは遅すぎますよー」
「へえ、私のは? ちょっと見せてよ!」
 言い合いしている二人の横から用紙を取った八神が目を落とすと、ポカンと口を開けて藤原を見つめた
「何かしら?」
「このタイムおかしくない? 明らかに遅くなってる」
「そんなことないわ。だって私のタイムは正常なはずよ」
 八神の横から藤原が記録用紙をのぞき込むと、目を見開く。
「私の記録取った人誰? これま誤りだわ」
「何言ってるのよ、ちゃんとした結果よ」
 そう答えたのは支倉だった。長い髪を弄りながら藤原にふふっと微笑んでいる。
 火花を散らす藤原と支倉から紙を取ったのは久我だった。
「なんじゃこりゃ! 我のも間違っているではないか!」
 駄々っ子のように紙を振り回す久我に小日向がペロッと舌を出す。
 つまるところこの場にいる全員のタイムが遅くなっているのだ。
 それを即座に理解した六人が互いに目を合わせていると、遠くから桜井の声が聞こえてきた。
 途端に全員が計測掛とランナーに別れて、真面目な配置に付く。
 だが。
「せんぱーい! 私のタイム見てくださいよー」
小日向だけは桜井の元に駆け出し、わざとらしく体を寄せ付けた。
「ここなんですけどー、タイムが遅くなってるんです」
 門脇が記録したタイムを見せると、桜井は眉を寄せた。
「確かに。これは計り間違いじゃないのかな?」
「でもー、門脇さんは間違いじゃないって」
 甘える小日向をに構っていると、いつの間にか全員が集まっていた。
「どど、どうしたんだ? みんな、何か問題でも?」
 焦っていると、彼女達の視線が小日向に向いていることが分かった。
「桜井先輩、小日向さんとくっ付きすぎじゃないですか?」
 八神が不満を隠さずに言ってくると、それを合図にしたかのように藤原と支倉が小日向を引き離した。
 八神はその隙を狙って手にした資料を全員に渡していく。
「これは何かしら?」
 藤原が訪ねると、桜井は満面の笑みを浮かべた
「公式試合だ。開催は一週間後でもう予約したからな」
 その言葉に支倉がにやりとしたのを女子全員が見逃さなかった。
 部室に戻った六人だが、その視線は支倉に集められていた。
「この大会だけど、ただ走るだけじゃ面白くないわよねえ。だから賭けをしましょ、もし一番活躍出来たら桜井先輩に告白できるの」
 一瞬の静寂があったかと思うと全員の視線が交差する。
 それだけで場の空気を感じ取った支倉が無言でうなずいた。
「誰も文句ないようね。結果は試合後に直接桜井先輩に聞きにいきましょ」
 一同が唸ずくと、その日から練習量が跳ね上がった。

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 試合当日。
「じゃあエントリーしてくるから待ってて」
 桜井が試合本部へと行くと、今まで和気あいあいとしていた皆の空気が重くなる。
「分かっていると思うけど。抜け駆けはなしよ」
「……貴方が一番抜け駆けしそうですけどね……」
 門脇と支倉はそのままじっとにらみ合う。
「何をしておる! 強敵が目の前にいると言うのに……仲間割れは死を意味するぞ。何か不満でもあれば我が呪いで払ってやろう」
 中二病をこじらせている久我が間に入ってくると、門脇と支倉は気が抜けたような顔つきになった。
 桜井が戻ってくると、走行順を伝える。
「支倉、小日向、久我、門脇、藤原、八神の順で走ってもらう。リレーショナーは俺がするから全力で走ってくれ」
 八神が言うと全員が頷き、優勝よりもベストを尽くすことを胸にして準備に取り掛かった。
 歓声が起こる中で、支倉は余裕の走りを見せていた。
『小日向さんセット……ゴー!』
 インカムから聞こえてくる声に小日向が走り出すと、支倉は更にスピードを上げた。
『支倉さん、少し早くなった?』
 聞こえてくる声に返答せずに支倉はにやっと笑って疾走する。
 そして。
 支倉は猛スピードのまま小日向に突進した。
 だが。
「危ない、あー」
 小日向は小さな体を活かして、回避する。
「よく避けたわね」 
「そうやってタイムを縮めようとするのは誰でも考えてるんだよー」
 口の橋を釣りあげて小日向は笑うと、スピードに乗って駆け出す。
次の走者である久我は柄にも合わずストレッチをしている。少し重くなるが、告白するチャンスなのだからしょうがない。
 そう思っていると。
 八神から声が掛かってきた。
『ゴー!』
 久我が走り出し、後ろからは小日向が迫ってくる。そして互いに手を伸ばしてタッチした瞬間。
「ていー」
 小日向は足を引っかけてきた。
 だが久我は髪をなびかせながら華麗にジャンプするとかわして、後ろを一瞥する。
「我の予知能力をなめてもらっては困る!」
「くうううー」
 悔しがる小日向を尻目にして久我は地を蹴って次の走者の元へと向かう。
『門脇さんセット……ゴー!』
 桜井の声を頼りに門脇は足下を蹴る。
 スピードに乗った門脇につなぐのは久我だ。
「門脇殿!」
「……タッチ」
 二人がタッチをしたその時。
 久我はポケットから石ころを取り出すと、正確に門脇の前に投げた。
「……無駄」
 門脇は見た目からは信じられないようなバランスを見せつけて見事に回避すると、そのまま走り去てしまう。
「無念だ……」
 久我はそうつぶやいて地面に座り込んだ。
 藤原は冷静に次のランナーである八神にどう対抗するか考えていた。
 その結果、思いついたことはたった一つしかない。
 インカムからの指示で走り出すと、すぐに後ろに門脇の気配を感じる。
 そしてタッチ。
 だが、角脇はそのままタックルをかましてきた。
「舐められてるのね。それは始め支倉さんがしたことでしょ」
「……何で知ってるの」
「全部聞こえているのよ」
 インカムをトントンと叩きながら藤原は疾走した。
 今までの会話だけ分かるとは思えないが。
「……ある程度は予想できたのか」
 呆然とする門脇は藤原の背中を見つめた。
 桜井の声にうっとりしながらも、八神はスタート位置に付く。初めから終わりまでチームには無駄な会話が入っている。
 そこから予想されるのは何らかの妨害行為。
『セット……ゴー!』
 桜井の合図で飛び出すと、八神はすぐに藤原の前に出てきた。
 しかしその距離が近い。
 難なくタッチすると、不意に後ろを振り返った。すると藤原はクールな顔をしたまま、八神の腕をつかもうとして来たのである。
「ふふ、逃がさないわ」
「なんの!」
 タッチした腕を八神は無理やり引き戻すと、藤原の妨害を回避した。
 宙をつかんだ藤原は、唇を噛み締めた。
 そのまま八神がゴールすると、一同は互いの足を引っ張りながらも遂には表彰台に上ったのである。

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しかし、彼女たちの本題はここからだった。
「さて、誰が一番成績がいいか、聞きに行きましょうか」
 支倉を先頭に皆は桜井のところへ集まった。
 招集もかけてないのに、皆が囲むようにして迫ってくるため、拓斗は後ずさりしてしまう。
「どうしたの?」
「この前の試合ってだkれが一番タイム良かったんですかー」
 無邪気な声で聴いてくる小日向の顔には、明らに質問以外の意味が込められているような気がした。
 しかししっかりとデータを取っている桜井は、すぐに距離やスピード、タイムなどから算出する。
「うーん全員とも全て同じタイムだね。自己記録更新も皆してるし、優劣は付けにくいんじゃないかな」
「「「「「え!」」」」」」
 六人は呆然とした様子を見せるが、納得がいかないらしく、八神の手から資料を奪い取った。
 だが、彼の言っている事は事実つであり。皆が顔を合わせる。
「じゃあ、質問するが……この中で一番好きな女子はだれだ?」
 いつもは変な言い回しをする久我がストレートに尋ねた。
 その問いに八神は頬をかくと。
「ごめん決められないよ」
 苦笑いをしながら誤魔化そうとする。だが、そんな小手先の技術は、極限のやり取りをしてきた六人に通用するはずもない。
「じゃあ無理やりにでも吐かせてもらうわ」
 藤原が宣伝するのと同時に、全員が目を合わせて頷くと一斉に襲い掛かってきた。
「やめろおおおおお!」
 踵を返して逃げる桜井だが、後ろの六人はどうやら見逃してくれそうにもなかった。