川原泉のホッコリする漫画をまとめてみた!

哲学する少女漫画家川原泉。カーラ教授の心ぬくもるそして涙する漫画をご紹介!

川原泉とは

出典:http://forgirls2.blog.fc2.com

名前   川原泉(かわはらいずみ)
職業   少女漫画家
ジャンル コメディ、SF
生誕   1960年9月24日
出身   鹿児島県指宿市
デビュー 1983年「たじろぎの因数分解」白泉社
愛称   カーラ
受賞歴  第36回星雲賞コミック部門、第4回センス・オブ・ジェンダー賞特別賞
代表作  「笑う大天使」「ブレーメンⅡ」

寡作な作家。

お気楽な登場人物と哲学的で詩的なセリフ、思考の斜め横から入ってくるようなストーリー展開などからカリスマ的人気があり、ファンの間では『カーラ教授』と呼ばれている。

愛称カーラは公式のものであり、作品にもたびたび登場。友人Mが呼ぶ『カワハラくん』が『カーラくん』に聞こえることが由来。

「バビロンまで何マイル?」には‘カーラ・イズミール’著作の本も紹介されているように、楽屋ネタともなっている。

画風は、シリアスタッチとギャグタッチを使い分けるタイプで、ギャグタッチの際は同一キャラとは思えないほどのデフォルメが特徴。

主人公の設定が、親がいない、もしくは母子家庭、コミュニティから外れているといったマイノリティである場合が多いが、そこに暗さはなく享受してありのままに生きている。

ヒロインの恋愛対象は、年齢の離れた経済的に自立した異性であることが多い。

好きな食べ物は紀文食品の「魚河岸あげ」。愛用の毛布の名前は「不毛」。

人気ランキング

あーきょうも運が良いといいね楽しいといいね幸せだといいね

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カーラ教授デビュー30周年記念、白泉社40周年記念に開催された人気ランキングの中からホッコリ作品をご紹介!

☆ファン投票人気ランキング 連載作品部門

第3位 「甲子園の空に笑え!」全1巻

九州のド田舎にある高校が舞台。部員数9名で廃部寸前の野球部が新任監督と共に勝ち上がっていく、というありがちな設定。

設定はありがちで少女漫画的ご都合主義もあるのですが、スポ根マンガとは対極をなすぬるさです。とにかくゆるい!です。

ぬるいわりに、野球のエッセンスが凝縮されていて野球好きでも納得な内容。

「若いから」というだけで監督に起用された、野球のルールも知らず、燃える闘魂とは縁のない女性生物教師の広岡監督と

家業の農作業でつちかわれた強い足腰が武器の、素直で純朴でのんびりとマイペースな生徒たち。

東京の強豪校の選手に対しても、『東京出身というだけでカッコ良く見える』とウットリしてしまう豆の木ナインは、なでくりしたくなる可愛いらしさ。

甲子園の夢と現実をしっかり踏まえ迎える終盤は、ゆるい中にも切ないリアリティがあり泣いてしいますが、読後感は暖かくも爽快です。

男の人が声を上げて泣くのを初めて見た・・・

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第2位 「銀のロマンティック・・・わはは」全1巻

世界的バレエダンサーを父に持ちながらダンスの才能がない女子高生と

怪我で引退を余儀なくされた『世界の太もも(??)』を持つスピードスケートの選手とが

フィギュアスケートでペアを組み急に世界を目指す物語。

こちらもゆるいです。どのくらいゆるいかというと、ペットの犬に4回転ジャンプの飛び方を教わるくらい、ゆるいです。

ゆるいですが、主人公2人がそれぞれが抱えるコンプレックスを長所に変えようと奮闘する姿、周囲の期待と暖かな視線、詳細なフィギュアの解説

など、踏まえるところはキッチリ踏まえています。

どうしても王道の美しいフィギュアとは離れてしまう2人が披露した、男女逆転エキシビションは必見!

どうしようもない現実を見据え、それでもやれることをやろうとする終盤の2人には、やはり泣けてしまいます。

出典:https://www.hakusensha-e.net

第1位 「笑う大天使」全3巻 文庫版は全2巻

2006年に上野樹里、関めぐみ、平愛梨、伊勢谷友介出演で映画化。

問答無用のお嬢様学校、名門聖ミカエル学園に通いながらも、お嬢様になりきれない高校生3人の葛藤コメディ。

元伯爵家の血筋だったり、企業グループの会長令嬢だったり、一大レストランチェーンの成り上がり一家の娘だったりする3人。

育った環境や持って生まれた性格から、どうしても庶民感情が捨てられない3人の、お嬢様学校でそして家庭内で生き抜く処世術は、猫を被ること

バレている人にはバレバレな、猫被り女子高生の、ぬるくて、笑えて

どうしようもなく可愛らしくも勇気づけられる物語です。

セレブな食事にストレスを溜め、学校でアジの開きを食べているところを見つかり開き直った司城史緒の

『しょせん私は庶民、アジの開きに煩悩してなにが悪い!』

というセリフには説得力があります。

好きだよ好きだよ好きだよほんとかよほんとかよほんとかよ

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☆よみきり部門

第3位 「森には真理が落ちている」

学年成績万年2位の『2位のお地蔵さま』のウッカリ女子高生と、成績1位だが感情がブリザードな男子高校生とのラブ・コメディ。

突如ウッカリになってしまった同級生の女の子を仕方なく自宅に持ち帰り、としてなんだか飼うハメになった男の子の、互いの気づきの物語。

に始まり、に終わります。全編です。

を飼いたくなります。

はい・・・はい何でしょう柚子ちゃん

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第2位 「オペラ座の怪人

「笑う大天使」の中の1編。舞台をイギリスに移し、いつもの3人組とその担任、新進気鋭のオペラ歌手おハルさんとクマの、コミカルなファンタジー。

クマの健気さにやられる人、おハルさんに涙する人、続出。

愛しくて愛しくて、泣けて泣けてしょうがなくて、優しくて暖かくて、暖かいことにまた涙が出ます。

川原作品の中でも、笑いと涙が一緒くたにやって来る、いっとう泣ける傑作だと思います。

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第1位 「美貌の果実ー10月はゆがんでる

甲州(山梨県)で小さなワイナリーを営む秋月家の母娘のところへ、秋月ワイナリー最古の葡萄の木に宿る美貌の葡萄の精、その名も精さん(笑)が、恩返しのため眠気を抑えながらやって来る。

一方、大手総合酒造メーカーリーベル社の社長は、娘を伴い商談のため秋月ワイナリーを訪れるも、本人もよく分からないままワイン作りを手伝うハメに。

家業をつぶすまいと奮闘する女子高生奈苗、酒会社の社長のクセに酒に弱い社長とその娘、やる気のない精霊。

実際のワイン農家を取材した豊富な情報を下敷きに、社長の大人の事情とそれを知って「ほんとしょーがねーな」と言う女子高生

社長の幼い娘からグリコを貰って微笑む精さん

皆が優しく、深くを語りません。しかし、精さんの精一杯、には泣けてしまうこと必至。なんだって笑えるのにこんなに泣けるんだかと思う、珠玉の名作です。

奈苗さんのお母さんが作る、里芋の煮物が食べたくてなりませんよ。

俺は思うズボンはいた女は正常でなにゆえスカート男は変態なんだろう?

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川原作品は、長編よりも短編に傑作が多いと思います。その中でも初期の短編秀作を1編、ご紹介します。

月夜のダンス

夜な夜な月の下でカーテン(!)をまとい踊る男子高校生と、それをウッカリ目撃してしまった無気力な不眠症女子高校生とのラブ・コメディ。

キュービズムダダイズム以前の問題提起が光り輝く一篇(スミマセン、作中にあった言葉を使っただけで意味は分かってません)。

スカートを履きたくて苦悩する剣道部の堅物主将の江藤くんと、ぼーっとぼーっとぼーーーっとしながらも、人に己を語らない強い秋月さんの

可愛らしくも手ごわいお話です。

ファン投票からは漏れましたが、良かったら読んでください♡

Twitterの反応

最後に

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川原先生作品は、ホッコリほんわりした優しさと、抜けてとぼけたゆるさ、リリカルな情感などで構成されていますが

決してそれを大上段に構えず、スタンスはあくまでゆるいまま。

そこに作者のテレが見え隠れ。

ご紹介した作品以外にも、愛しくも笑える作品がもの凄く、そおりゃあもう、もの凄くあります。

栗饅頭などもぎゅもぎゅと食べながら渋い緑茶をすすりつつほくそ笑み、堪能することをおススメします。
https://www.youtube.com/watch?v=M4QkUX3gwBU