ヤマシタトモコ10周年記念!ヤマシタトモコの漫画家の仕事をまとめてみた!

独特な絵柄と吸い込まれるような表現力、そして心に残るストーリーで話題のヤマシタトモコ先生。2015年末に活動10周年を迎えました。ますます切れ味の増したヤマシタ作品の魅力やこれまでのお仕事についてまとめてみました。

ヤマシタトモコ先生とは

一般誌でもBL誌でも活躍する作家

出典:https://www.rankingshare.jp

2005年アフタヌーン四季賞で受賞しデビューした漫画家さん。それ以前も同人活動をされていたようです。

その後はBL漫画、一般漫画ともに大活躍。年に5冊もコミックスを発売した年もあるほど多作な先生です。週刊誌作家か!

BL作品が多い事で女性の人気が多いのは勿論ですが、一般誌は青年誌で掲載しており、そしてBL漫画も普段BLを読まない男性も面白く感じたと評判です。

特徴のある絵柄


細くてまろやかな線から生み出される人物は、どこか硬質な人の感触。ここが特徴的!という部分はありませんが、どこかが少しずつ個性的なんです。

ネットでの評判では、「味がある」「静的な絵」「カサッとした絵柄」と評価の言葉も個性的。あまり背景をかきこまない所はその分人物を引き立てています。

この絵柄が苦手、という人もいっている人がいますが、必ず「苦手な絵柄なのについ読んでしまう」という言葉が続きます。

心に残るストーリー

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一見単調なように見えて、読んでいくうちに心を大きく揺さぶられるような感覚に陥ります。なんでもない言葉でこちらをぐっさりと指してくるんです。

今まで誰も描いてこなかった人の心の柔らかい部分を深層に描き、読者にこれまで感じた事のなかった共感を促します。

ファンタジーな話や異性が主役で自分の理解が及ばないテーマであっても、ふとした時に見える人間の芯の部分が見え、尚且つ共感できる部分があると「私と同じだ」と思ってしまうんです。

「このマンガがすごい!」常連作家です

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初めてのコミックスは「このマンガがすごい!2007 BL編」、コミックスをたくさん出版した年は「このマンガがすごい!2011 オンナ編」で受賞しました!

HERはこのマンガがすごい!2011オンナ編で1位、ドント・クライ・ガールは同じく2位で、1位、2位同時ランクイン

初めてのBLコミックス、くいもの処明楽は「このマンガがすごい!2007BL編」で1位です。初コミックスで1位ってかなりすごいですよね

ヤマシタトモコ先生の代表作

【一般誌】HER

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女性をテーマにしたオムニバス形式の一冊。女性特有の気難しさ、女性同士でしかわからない空気感、女性である楽しさと苦しみを描いています。

ファンの方は「こじらせ女子の漫画」とも言っていました。確かに男性にとってはまだるっこしくて意味が解らないであろう女性特有の何かがテーマだと思います。

でもだからこそ男性にも読んでほしいと思います。女子ってめんどくせーって思うかもしれませんが、女子も女子はめんどくさいって思ってるんですよ。

【一般誌】ドント・クライ・ガール

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表題作の「ドント・クライ・ガール」と短編の「3322」が収録されています。ドント~の方は不遇な生い立ちの中健気に生きる女子高生、たえ子が両親の知り合いと一緒に暮らすことになります。

年頃の娘が中年男性と暮らすのか…大丈夫なのか?と思いきや、その中年男性、升田は裸族でした。ますます大変だ!と思ったら裸であることや下ネタギャグ以外ではエロい描写はありません。

ヤマシタ先生特有の坂を転がり落ちるような勢いで繰り広げられるハイテンションギャグはかなり面白いのでお勧めです!

【一般誌】BUTTER

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とある高校の社交ダンス部が舞台の青春漫画です。主人公は明るく快活な女子高生、夏。ヒップホップにあこがれて入ったダンス部は社交ダンス部で…という所から始まります。

ただダンスを極める熱血漫画ではなく、いじめや将来への不安、友達・人間関係の難しさなど人の、特にコミュ障オタクの心にずばずば踏み込んでくるようなテーマを多く取り上げています。

学生特有の「必死に頑張るってかっこ悪い」という意味不明な思考と戦っている姿はまさしく青春漫画です。

【一般誌】運命の女の子

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『無敵』『君はスター』『不呪姫と檻の塔』の三編が収録された一冊です。ヤマシタ先生の凄さを知ることができる一冊でもあります。

サイコパスの少女が起こした事件を追った無敵は読み進めるごとに鳥肌がたちます。何度読んでもゾクゾクとした感覚で、人間って本当に怖いな…と思います。

君はスター不呪姫と檻の塔はともに学生・学生時代が主軸の話で恋愛ストーリーです。どちらも”愛ってなんだろう…”と考え込んでしまいます。

【一般誌】ひばりの朝

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ひばりという女子高生が主役のこの話。とても重いですが、劇的にストーリーチックな悲劇が起こるわけではありません。

嫌な事が起こったり、辛い事が起きたりしてもそれはあくまで現実的で誰にとっても身近なものが描かれています。

男性垂涎の巨乳に伏し目がちな大きい瞳、とても人の目をひく見た目をしたひばりは、その容姿によって数々の不幸を引き寄せ、小さな不幸が蓄積されていった彼女は…。このもやもやとする感覚をぜひ味わって見て下さい。

【一般誌】WHITE NOTE PAD

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17歳の女子高生と38歳の中年男性の中身が入れ替わってしまう。入れ替わりストーリーは今では漫画でも小説でもドラマでも見られるストーリー手法ですよね。

そういうものはコメディチックなものが多いですが、この作品は重い雰囲気で進みます。現実的に考えて、社会的スキルが何もない女子高生がいきなりいい年のおじさんになったら大変なことになりますよね。

逆におじさんは高校時代に戻れた上に社会スキルを持っていて外見は若くて痩せている女の子。若い女性と中年男性が入れ替わったら何が起こるのかをとても現実的に、そして現実的だからこそ漫画としてとても面白いストーリーになっています。

【BL】くいもの処 明楽

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2007年に出された、ヤマシタ先生の最初のコミックスです。「くいもの処明楽」という居酒屋の店長である明楽高志と、その店のアルバイト店員、鳥原泰行の恋愛漫画です。

年下攻め、おっさん受け。BL漫画で重要な要素であるエロはほぼ無いですが、だからこそ二人の「どうなるの?この二人はどうなっちゃうの!?」という萌えが高まります。

この漫画が凄いBL部門で1位を獲得しました。

【BL】タッチミーアゲイン

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表題作、他いくつかの作品が収録された短編集です。ヤマシタ先生のコミックスは短編集やオムニバスが多いです。

表題作もとてもロマンチックでもだもだとした葛藤が萌えますが、私が特に好きな作品はスターズ☆スピカ☆スペクトルです。

届かない想いはBLではよくあるテーマですが生きていれば届く余地はあるんだよな…と少し元気が出るようなそうでもないような、とても切ない作品です。

【BL】ジュテーム、カフェ・ノワール

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こちらも短編集です。ヤマシタ先生の作品はノンケとゲイのカップリングがとても多くて、性嗜好の違いという壁がかならず描かれているように思います。

他のBL漫画はやおいホモという感じですが、ヤマシタ先生の作品はゲイについての作品という感じです。

表題作も、異性愛者である男女とゲイが同じカフェでたまたま居合わせた結果起こる不思議な状態が笑いありホロリありでとても面白かったです。

【BL】さんかく窓の外側は夜

出典:http://www.libre-pub.co.jp

ヤマシタ先生の作品の中でも特に異質な漫画がこの「さんかく窓の外側は夜」です。ホラーをテーマにした作品で、BLなのにキスもイチャイチャもありません。

でも凄くエロい、そして怖いんです。私は旅行先のホテルで寝る前に一巻を読んだので眠れなくなりました。

どうせ怖くないだろう、雰囲気だけだろうと思って読む人が多いみたいですが、皆読後は大絶賛しています。

普段BLを読まない男性も楽しく読めるというレビューがいくつも投稿されていますので、男性に特におすすめしたいBL漫画です。

読者の反応は?

まとめ

いかがでしたか?読めば読むほど引き込まれていくヤマシタトモコ先生の魅力が少しでも伝わったなら幸いです。

ヤマシタ先生の作品は読み終わった後、余韻のままに自分ならどうするのか、何を選択するのかという思考に沈んでいってしまいます。

そんな感覚に病み付きになってしまうヤマシタ先生ファンが、私以外にもたくさん増えるとうれしいです!