【活劇とエロスを描くマンガ家】沙村広明の漫画家としての魅力を徹底解剖!!

著作の「無限の住人」が木村拓哉主演で2017実写映画公開予定。それにあわせてマンガ家「沙村広明」が描く作品群について、その魅力を考察・解説します。

「沙村広明」とは

出典:http://stat.ameba.jp

1993年『月刊アフタヌーン』にて、『無限の住人』でデビュー。同作品は単行本全30巻、連載期間18年の代表作。さらに「無限の住人」は1997年、第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞している。

多摩美術大学美術学部油絵科卒業、同大学の万件所属しており、先輩にマンガ家「冬目景」、後輩に「玉置勉強」、さらには同アトリエに「五十嵐大介」が所属していた。

・・・「トキワ荘」状態ですねこれは・・・。

 

作品群

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マンガ家「沙村広明」の作品では「エロス」と「アクション」を主体とした作品が多いですが、短編ではコメディやギャグなども多数発表しています。今回は代表作的な作品を4作品選んでみました。

 

無限の住人

あらすじ

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両親と実家の剣術道場を潰された「浅野凜(あさの りん)」は、剣客集団・逸刀流(いっとうりゅう)へ復讐する為、「卍/万次(まんじ)」と呼ばれる隻眼の剣客を助っ人にする。

この「卍」という男、様々な武具を使い、さらには体内に血仙蟲を埋め込んだ不死身の男であった。

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マンガ家「沙村広明」の最大にして最長、そして最優良作品(今のところ)。さらにこれが本人のデビュー作品。「TVアニメ」、「実写映画」と映像化もされて、文化庁主催の第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞作品。

水墨画的で淡く、筆に近いタッチで展開される作品はまさに「活劇」的であり、作品の内容は正当な時代劇というよりは、突拍子もないアクションをふんだんに取り入れたレトロな活劇。

やはり長期連載作品であった為なのと、デビュー作品であった為に物語の最初と最後ではずいぶんと様相が変化している作品でもある。

特に物語の最初(第1巻)で読み手を選別する作品だと思います。ただし、これだけでマンガ家「沙村広明」を評するには総計だとも思います。

 

ツイッターの反応

出典:http://pbs.twimg.com

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ブラッドハーレーの馬車

あらすじ

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単行本1冊の作品ですが、インパクトのある作品。単行本の「あとがき」に記されていましたが、本当は「赤毛のアン」的なストーリーを書きたかったそうです・・・どこで間違った?

詳細はネタバレになるので書けませんが、まったく「赤毛のアン」要素は皆無です。まあ時代的に第1次大戦かアメリカ独立戦争などの近代史の初期的な時代を想定しているらしく、そういう舞台背景的には「赤毛の案」かも知れません。

表題の「ブラッドハーレーの馬車」は孤児院へ「ブラッドハーレー聖公女歌劇団」から迎えに来る馬車の事です。物語でタイトルにもある「ブラッドハーレー公爵」は登場しません。

あくまでも「ブラッドハーレーの馬車」が来る前、先の「無限の住人」の様なアクションは無く、または来た後の少女達の姿を描き、少女自身や周囲の大人達の心情や葛藤を淡々と描きます。

 

ツイッターの反応

ヘルゲルター

あらすじ

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暴力団の金を盗もうとして失敗した女「字忍(あざしのぶ)」。彼女は暴力団への贖罪として出身地であった日本の僻地、離島・石婚(いしくなぎ)島に敵対する暴力団が築いた売春街に隠された秘密を探りに向かわされる。

そこで出会ったドイツ出身の殺し屋「トレーネ」と出会う。彼女は鋼鉄の義手を持ち、自分をこんな姿にした相手への復讐する為、ドイツからこの石婚島へ流れ着いたと言う。

忍と彼女の「お目付け役(?)」である「吉音(キルソリ)」、そしてトレーネ達は、トレーネの出身地「ドイツの片田舎」と「石婚島」には共通点が多々あり、どうやら暴力団以上の組織的陰謀が隠されている事を知る。

更には彼女達と敵対する「チャイナドレスの殺し屋・睫毛(ジェマオ)」

互いの陰謀が渦巻く「石婚島」を舞台にバイオレンスアクションが炸裂する。

出典:http://b.hatena.ne.jp

売り文句に“叛逆ずべ公アクション”と銘打つアクションマンガ。この作品の前では単発で「ギャグ漫画」などを描いていた「沙村広明」。本作品では「無限の住人」「ブラッドハーレーの馬車」で培ったアクションとエロスが前面に描かれます。

最大の魅力は「気風が良い女」達が活躍する所。冷静沈着な殺し屋・睫毛(ジェマオ)、復讐に燃えているトレーネ、熱血漢で姉御肌な忍、そしてマスコットキャラクターな音(ソリ)。そしてその周囲にいる一筋縄でいかぬ深い陰謀をたくらむ「ゲスな」男達。

Vシネマ的、または日活アクション的な世界が繰り広げられます。現在連載継続中です。

 

ツイッターの反応

波よ聞いてくれ

あらすじ

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主人公は札幌在住の鼓田(こだ)ミナレ(♀)、恋人に騙されフラれた彼女はヤケ酒をしながら話したトークがある日突然ラジオから流れてくる。

放送の中止を訴えにラジオ局に向かった彼女はプロデューサーの口車に乗せられて、アドリブでヤケ酒トークの「言い訳」をラジオで喋るハメになる。そうしてラジオのDJとしての才能を見出された彼女と周囲のお話。

第1巻の「あとがき」で「今度こそ間違いなく、人の死なない漫画」と描いている。確かに紹介した3作品と違う作品になっています。北海道・札幌を舞台に、時にはシリアスに時にはコミカルに物語は展開します。

出典:http://machine.hatenablog.jp

第1巻の「あとがき」で「今度こそ間違いなく、人の死なない漫画」と描いている。確かに紹介した3作品と違う作品になっています。北海道・札幌を舞台に、時にはシリアスに時にはコミカルに物語は展開します。

特に主人公の「鼓田ミナレ」は「沙村広明」らしい女性キャラクターです。口が巧く快活で頼りがいがある女性。そして非常に「残念美人」であります。今までの「沙村広明」と違う日常を描いた本作品、彼女の成長(?)が笑いながら読める楽しい連載継続中作品です。

しかし、最近は佐々木倫子が描いた「チャンネルはそのまま」、荒川弘の漫画「銀の匙」、野田サトル「ゴールデンカムイ」など、「北海道」が舞台の作品が増えてきた様な気がします。何か北海道に惹きつけるモノでもあるんでしょうか?

出典:http://pbs.twimg.com

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動画

舞台もあったんですね・・・「無限の住人」

 

まとめ

出典:https://jp.pinterest.com

マンガ家「沙村広明」の作品、他にも「ハルシオン・ランチ」や「おひっこし」「幻想ギネコクラシー」など、色々な側面を見せた作品が数多くあります。

短編が多くありますので、まずはそこから読み始めのるのが、「沙村広明」の初心者にはベターでしょう。