25年以上続き、アニメ化も次々に決定している『ジョジョの奇妙な冒険』。アツい台詞が多い作品ですが、その中でも初期で一番といっていいほど有名になった名台詞「貧弱!貧弱ゥ」についてまとめています。
「貧弱!貧弱ゥ」~『ジョジョの奇妙な冒険』第一部より~
ジョジョの奇妙な冒険
「貧弱!貧弱ゥ」を知っているでしょうか…知らない人、勿体ない!今覚えましょう。そして気が向いたら復唱してみましょう。ほら、相手を見下して。「貧弱!貧弱ゥ」!!
さて、冗談はさておき。この台詞、以上にアツいですよね。「!」マークがついているからなんとなく感じるかもしれませんが、口に出してみるともっとよくわかります。
『ジョジョの奇妙な冒険』は25年前から続く荒木飛呂彦先生によるアツい漫画シリーズ。出てくる台詞もキャラもみんなアツい名作です。
台詞のアツさもそうですが、キャラ一人一人が濃く、またストーリーに込められた人間に対する熱い思いに強く惹きつけられる作品で、荒木先生は自らこの作品を「人間賛歌」と称しています。
アメリカの探偵小説の機知に富んだ台詞に影響を受けたとされる『ジョジョの奇妙な冒険』の台詞たち。時に人の心に強く訴えかけて来る力を持っています。
ファントム・ブラッド
出典:http://mettyaziyuu.blog90.fc2.com
「貧弱!貧弱ゥ」という台詞が出て来るのはシリーズ第一部にあたる「ファントム・ブラッド」。雑誌に連載していた頃の副題は「ジョナサン・ジョースター ―その青春―」でした。
「石仮面」「波紋」などの重要な概念が登場する『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの原点であり、未だに高い人気を誇っています。
ジョースター一族が数奇な運命により吸血鬼と戦うことになる物語です。
荒木飛呂彦
「王道を行きながら実験的」と評される作風の漫画家、荒木飛呂彦先生。幼少期から自分の世界にこもるのが好きらしく、漫画も早くから描いていたんだとか。
梶原一騎先生の『巨人の星』『あしたのジョー』を愛読し、また『シャーロック・ホームズ』などの探偵小説もよく読んでいたそうです。
荒木作品中における過去作品の高度な引用から、評論家の加藤幹朗氏は荒木先生を「マニエリスムの作家」と評したんだとか。
マニエリスムはルネサンス期イタリアの絵画や彫刻に見られた手法で、技巧と作為に凝った作風と、誇張しすぎて時に非現実的な表現に至る様式を指します。
さて、荒木先生のことに戻りましょう。作品の特徴も重要ですが、荒木先生に関して言えば老けない事も有名かつ重要な事でしょう。
50歳を超えてなお若いままです…。二人の娘を持つ荒木先生。お父さんがこんなに若々しいと学校で自慢できそうですよね。
作中に出て来る「吸血鬼」とかけて、彼自身が実は吸血鬼で不老不死なんじゃないかという説もあります。
いくらなんでも、と思いながらちょっとだけ信じたくなりますよね。若々しい。
「貧弱!貧弱ゥ」な一コマ
「貧弱!貧弱ゥ」…かっこいいですよね。吸血鬼となったディオ・ブランドーが卑小な人間の存在をあざ笑う一コマです。
悪役ながらカッコよく、清々しいまでに平然としています。そこにシビれる!あこがれるゥ!
ディオが何度か繰り返し使う台詞です。全てを自らの力で勝ちとったディオ(※後述)にとって、自分より劣る存在がいることはプライドと自信の源になっています。彼らをあざ笑い快感を得るディオの嬉しそうなこと…。
弱い自分を思い出しながら一緒に口に出してみましょう。「貧弱!貧弱ゥ」!ちょっと強くなった気がしませんか?
もう一コマ。こちらもいいですが、「エイイッ」という掛け声が付いているコマの方が迫力があって好きです。
貧弱貧弱ゥ…ちょいとでもおれにかなうとでも思ったか!マヌケがァ〜〜!
圧倒的なまでの強さ、自信、そして相手を徹底的に見下す眼差し…悪のカリスマとして申し分ないかっこよさです。
https://www.youtube.com/watch?v=u0DcC0WCQiQ2
:07あたりに「貧弱!貧弱ゥ」が入っています。人間の波紋攻撃を軽々と止め、そしてあざ笑うディオ。ここまで強いと悪役としても憎むどころか尊敬の念すら覚えます。
ディオ・ブランドー
お待たせしました。「貧弱!貧弱ゥ」という台詞を発したカリスマの塊、ディオ・ブランドーについてです。
「『ジョジョの奇妙な冒険』のもう一人の主人公」と言われ大きな人気を博するディオ。そのカッコよさも一因ですが、どちらかというとストーリーとの絡み方の方が重要な気がします。
『ジョジョの奇妙な冒険』はジョースター一家を中心に展開していく数奇な運命の物語。数奇と言うだけあって、彼らはいろんなものに振り回されるわけです。
出典:http://fc13694371.blog.fc2.com
その全ての根源にあるのがこの男、ディオ・ブランドー。 正確には根源は別にあるんですが、それは今回は割愛。とりあえず、ジョジョ一族をこの運命に引き込んだのは彼です。
泥棒で生計を立てていた飲んだくれの父親に育てられた彼は、毒を盛って父親を殺します。
その父親にジョースター家に身を寄せるよう言われ養子として迎えられたディオ。「誰にも負けない男になる」と決意した彼は、ジョナサン・ジョースターを目の敵にし、ジョースター一家の財産を手に入れようと企みます。
運動神経抜群で成績がとてもよく、端正な容姿をしている彼はそのカリスマ性で次々と周りの人間を味方につけ、ジョナサンを陥れようとします。
そしてジョースター一家の長でジョナサンの父親であるジョージ・ジョースターを毒殺しようとしますが、ジョナサンに阻止されてしまいました
毒を売った商人をジョナサンに探し当てられ、スピードワゴンに自分が悪であると見抜かれたディオ。万事休すかと思われましたが…
「おれは人間をやめるぞ!ジョジョーーッ!!」という名言と共に彼が被ったのは古代の石仮面。
ジョナサンがひそかに研究していたもので、被ると棘が出て脳に突き刺さり、不死の吸血鬼になるという恐ろしい仮面です。
人間をやめてでも誰にも負けない存在になろうとする執念、それが第一部から第六部までジョースター一家を苦しめるディオという存在の本質なのかもしれません。
まとめ
以上、ディオの名言「貧弱!貧弱ゥ」に関する数々の事柄でした。これを読んだらあとは口に出して勇気を出しましょう。さあ一緒に、「貧弱!貧弱ゥ」!!