歴史に登場する偉人バトルの先駆け的作品、「ドリフターズ」

歴史上の偉人たちが、時代と空間を越えて次々と異世界へ現れ、異世界の覇権を巡って互いに戦う本作品。ついに2016年にアニメ化が決定しました。アニメ放映前に「おさらい」としてまとめました。

あらすじ

出典:http://blog.esuteru.com

関ヶ原で敗走をする島津藩、家康が率いる「東軍」からの追撃を抑える為、「しんがり」を申し出たのが島津豊久(しまづとよひさ)。驚異的な強さで「東軍」の追撃を弾き飛ばす島津豊久であったが、すでに敗走している島津勢に対して「東軍」は多勢に無勢であり、命を捨てる覚悟で防戦にあたっていた。

ところが彼はその死地に向かう戦いから突然に異世界へ飛ばされ、見知らぬ言葉を喋る「エルフ」と呼ばれる種族に助けられる。そして瀕死の島津豊久がエルフ達に連れてこられた廃城に居たのは、すでに死んでいる筈の「織田信長」と「那須与一」の二人であった。

更に島津豊久は、助けて貰ったエルフ達が「オルテ帝国」と呼ばれる人間達によって奴隷として労働を強いられている事を知る。そして、その境遇に絶望して生活しているエルフ達に対し、オルテ帝国と戦い自由を勝ち取る様に島津豊久は訴え、自ら一人で「オルテ帝国」へ戦いを挑む。

「島津豊久」「織田信長」「那須与一」3人の超人的な戦いに触発されたエルフ達も戦いに加わり、オルテ帝国へ叛乱を開始する。そうした3人のいる場所より、はるか遠くオルテ帝国の辺境でも「黒王」と呼ばれる謎の男とそれに率いられたオークなどの蛮族がオルテ帝国を含む人間全てを滅ぼそうと侵攻を開始していた。

「黒王」率いる蛮族以外に「ジャンヌ・ダルク」などの我々の世界から送り込まれた「廃棄物」と呼ばれる人間を憎む存在が、驚異的な力を発揮してオルテ帝国の軍勢を撃破する。

そして時間と空間を超えて次々と現れる世界の偉人達、彼らは「黒王」の使徒である「廃棄物」か、島津豊久の様な人間に味方する「ドリフターズ(漂流者)」に分れて異世界で戦いを開始した。

登場人物

島津豊久(しまづとよひさ)

出典:http://blog.canpan.info

本作品の主人公であり、島津家の武将、当然しゃべる言葉は薩摩弁。姿は現代風な出で立ちに、短髪で髷は結っていない。性格は正に猪突猛進、戦場で死ぬ事を美徳とし、強大な敵に対しても臆する事無く戦いを挑む。

戦闘時の行動でも「戦略的な考え」で行動するよりも、直観的な身体で覚えた軍略を用いる。ただし、その性格から周りの状況を読まずに突進するクセもあり、そうした「足りない分」を織田信長が補助している。

織田信長(おだのぶなが)

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天下武布の智将、明智光秀に本能寺で謀反にあって逃げた所で異世界へ飛ばされた。何故か眼帯をしていて、長髪の無精ひげのやせ形。本能寺の変から島津豊久と出会った時までに半年の間、異世界の廃城に那須与一と共に住んでいた。

過去の失敗から自分はトップに立つよりも参謀が向いていると判断、今回の戦いでは島津豊久を主役に祭り上げて参謀のポストにいる。最終目標としてオルテ帝国を倒し、人間やエルフなどの他部族連合国家の樹立をもくろむ。

那須与一(なすのよいち)

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源平合戦に登場した弓の名手。作品では長髪の美少年として書かれている。本作品で、元の世界では源義経の配下として働いていた様子で、その義経も異世界に漂着しているが、現在は黒王の客分として「廃棄物」「ドリフターズ」のどちらにも属していない。

性格は明るく少年らしくお茶目。しかし弓に関してはエルフよりも遥かに優れ、ゲリラ活動や敗残兵討伐など信長の指示で裏方の仕事を請け負う。

オルミーヌ

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「ドリフターズ」を管理している特殊独自機関「十月機関」に属する女の子。3人の監視役。ツインテールの眼鏡っ娘で、異世界の人間であり「ドリフターズ」ではない。

巨乳なスタイルから、オッパイーヌなどと信長に色々と茶化されている。「ドリフターズ」では無いが、魔法的な符術を使い、任意の位置に壁を出現させる事が出来る。

ちなみに「十月機関」のリーダーは、かの陰陽師・安倍清明であり、彼もまた「ドリフターズ」である。

黒王

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ボロボロのフードを被り、異世界の全人類と「ドリフターズ」の絶滅を目論む「廃棄物」の王。しかし、その特殊な能力で率いるオークなどの傷を直すなど、人情的な行動も多く完全なる「悪」ではない様子。

そして自身の寿命が残り少ないらしく、生きている間に悲願達成を望んでいる。トンボをモチーフにした杖を持ち、顔はフードの奥深く見る事は出来ない。両手の平に傷跡があり、何やらいわくありげな謎の人物。

ジャンヌ・ダルク

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フランスの百年戦争で活躍した「聖女」。現在は黒王の元で「廃棄物」として人間達を脅かす存在となっている。火炎を操る特殊能力を持ち、甲冑姿に短いショートヘアで少年の様な姿をしている。

他の「廃棄物」と違い、強く人類に嫌悪感を抱いており、その攻撃は無慈悲にて残虐。

土方歳三

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新撰組の副隊長。北海道で戦死した筈の彼は「廃棄物」として黒王の配下に加わっている。寡黙で武士道を重んじる。服装は新撰組の隊服ではなく北海道で来ていた洋装の軍服姿。

生きた時代の違いなのか、元平民と武士の違いなのか、武士道に関する見解が島津豊久(武家)と相違して険悪な仲。特殊能力として新撰組隊士の幻影を多数操り、複数攻撃を行う。

アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ

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元ロシア帝国の皇女。長い髪にドレス姿で、ジャンヌダルとは正反対の女性的容姿が特徴の女性。ロシアで暗殺された悲劇の皇女である為か、廃棄物として黒王に従う。

特殊能力は人間を瞬時に凍らせるほどの冷却能力。

出典:http://ja.drifters.wikia.com

異世界と我々の世界の間に潜む謎の人物。「ドリフターズ」を異世界へ送り出す役目があるらしい。眼鏡姿の役人か新聞記者の様な風体にヘビースモーカー

EASY

出典:http://dic.nicovideo.jp

「紫」を敵視しているゴスロリ姿の少女。「廃棄物」を異世界へ送り出している。「紫」と同じ空間に存在し、直接会う事もあるが戦う事はない。武力を用いた争いは「紫」も「EASY」もそれぞれ異世界にいる「廃棄物」と「ドリフターズ」に任せている。

作者・平野耕太

出典:http://blog.goo.ne.jp

1990年後半から活動を開始し、1998年から「ヤングキングアワーズ」で連載開始した「HELLSING」がヒットしてメジャーマンガ家となる。他に有名な事はネットのtwitterで「艦隊これくしょん」の正規空母「加賀」を沈没させて乱心した事件「ヒラコーショック」が有名。

このTwitter騒ぎを起爆剤として「艦隊これくしょん」は、世間に広く知られ一大ブームになった。

作品評論

出典:http://natalie.mu

本記事タイトルにもある「偉人バトル」の先駆けと言える作品。筆者の記憶では歴史上の偉人たちが超能力を用いて戦うストーリーは、この作品が最初だと思います。雰囲気としては良い意味での「昔の少年ジャンプ」。

次々と強敵や味方が現れてバトルを繰り広げる展開はオーソドックスですが、それをグイグイと読ませるのは平野耕太の並々ならぬ力量の表れでしょうか?戦闘描写は、派手な殺陣の様に1枚絵で見せるタイプですが、「うしおととら」の藤田和日郎に似た太く力強いタッチです。

更に勧善懲悪なストーリーでは無くて、「ドリフターズ」側は各々が勝手に振る舞い、とりあえず目的地が一緒だから共闘している感じに見えます。危ういバランスで成り立つグループは、何かあったら崩壊しそうでハラハラさせられます。

出典:http://dic.nicovideo.jp

結束力ならば、絶対に黒王軍の方が一致団結してまとまっていて、見ていてこちら側が「善」に見える時もあります。島津豊久や織田信長、那須与一以外に色んな偉人達が登場します。

そして未だどちらに加勢するか不明で、メインストーリーに登場していない偉人達も多数存在しています。今後は「オルテ帝国」や「黒王軍」以外の「カルネアデス王国」や「グ=ビンネン通商ギルド連合」なども参戦する可能性を匂わせており、更に混迷を極める様子です。

雑誌でリアルタイムに物語を読むのも良いのですが、単行本で「あとがき」などの「脱線話」も必見です。筆者が好きなのは、本編ではシリアスだった黒王が巻末では「ハジケまくる」マンガが大笑いです。

ジャンヌを貧乳とイジリ倒し、悪乗り暴走する黒王は本編より面白いかも知れません。

アニメ化決定

https://youtu.be/1xY8RIszBWg2015年3月にTVアニメ化を発表し、HPが設置されている。ただし放送月日などの具体的な部分は未定。それ以前にも2012年発売のOAD作品『HELLSINGOVAX』に特典として短時間のPVが収録されている。

また、放送に先駆けて2016年6月発売予定のコミックスに第1話・第2話の特別編集版を収録する予定。

ツイッターの反応

アニメ化を控えてネットでも色々と話題になっているようです。

出典:http://pbs.twimg.com

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まとめ

出典:http://renote.jp

「ドリフターズ」のアニメは2016年に開始予定だそうです。現在単行本は4巻まで刊行されています。原作の物語はまだ「廃棄物」と「ドリフターズ」のメインキャラ達がファーストコンタクトした程度で物語の序盤です。

はたしてアニメ化した時にどうやってオチをつけるのか…、少し心配です。島津豊久と織田信長、そして那須与一の3人は、現在は協力しあっていますが親友という繋がりではない様子。

これからの物語の展開では、3人の関係にも離別などのハプニングが大いにありそうです。更には今後、どんな偉人が登場するのか、そんな所も含めて今後の展開は大いに気になるマンガです。

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